第2話

高嶺の花のマドンナの名前は林ユーコ。

俺と同じクラス。


地毛で茶髪のロングヘアは艶々サラサラで

お手入れを丁寧にしているのだろう透き通るように綺麗で、天使の輪っかが頭上に見て取れた。


前に水泳の授業で見たけど、

胸、大きいのに、きれいなくびれがあって。

お尻もでかい。


スタイル抜群、容姿完璧。

そんでもって、運動神経もよくて

頭脳明晰。更に更に、5教科以外の教科も完璧にこなすから、成績はオール5って噂がある。

てか、現に。

林ユーコの通知表を覗き見した

俺の友達が、興奮気味に、

「いや、あいつ、すげーよ。もうさ、

全部の科目5が並んでやんの!!

俺なんかあれだぜ、5なんてねぇし!

あっても3が一番いいし」


などと俺に喚いて聞かせてくれたことがあった。


そんなユーコはあんまり性格がよくない。

陰キャのなかの陰キャ。

学校に隠れてやってるバイトで疲れて、

俺は髪の毛のセットを怠り、ボサボサ。ま、もっともそれで

真実の姿を隠している訳だが。


眼鏡もかけて、

変装もしてる訳である。


更に、

水泳の授業もわざと見学し、

俺はみんなに裸、てか、上半身を見せなかった。


体育の時間だって、

ダンスが必修だけど、

まぁ、得意だけど、わざと手を抜いてた。


マット運動だって、だらけて、

本当はカッコいい技を出せるんだけど、

てけとー、にこなしてたんだ。


すべては、俺の正体を隠すためだった。


まぁ、そんな陰キャっぷりを演じているため、

カースト最高位でチヤホヤされてる

陽キャの中の陽キャである林ユーコに

言わせれば、


「陰キャ過ぎwwwもっと

努力しなさい、努力!!

プールの時間、ずっと見学してるけど、

泳げないわけ??」


「見た目、変えなさいよ。

そんなだから、不良軍団にパシリにされんのよ」










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