第3話 もう訳がわからない

そのアパートを一言で表すなら、まず看板の文字が消えかかっているし、窓がかけている部屋もあるじゃないか。んん?でもなぜ先輩はここに連れてきたんだ。


「入って」


「え、ここ人のうちですよね。入って大丈夫なんですか?」


「・・・いいから」


なんか急に強引になったな。まあ


「しょうがないか・・・な?」


約束してしまった以上、行くしかないか。と言うかあれは約束なのか?いやもう考えても無意味か


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中は意外と広くて、綺麗だった。一応整理整頓はしてある。なぜか段ボールが積んであったけど。外観だけじゃわかんないか。でも、それでそれがさっき10分前のことでして、、、


「まだかよ、おい」


えーずっと待ってるんですけど。瀬川先輩が「待ってて」って言ってたんだけど、流石に遅くないかこれ。一旦瀬川先輩のところに行ってみるか。


でもやっぱ謎すぎないか。急に「ついて来て」ていったところからおかしくなった気がする。まあそれについてきた自分はともかく、人を何故か待たせるのもおかしいと思うんですが。よし、次あったらとりあえず文句を一言言っておこう。


「・・・あれ、ここどこだ?」


考え事してたら知らないところについてたな。周り見渡しても、どっから来たのか全くわかんない、、、やばいこれはやばいぞ。いやでも誰かを探せばわかるはず。流石に見ず知らずの家に上がり込むわけには、、


突き出た先にドアがあったんで開けて入った。とりあえずセーフ。というかおれはどうすればいいんだ。って


「え?」


「え??」


はもった。眼の前にいたほぼ全裸の人と。なんで?


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整理しよう。まず突然あった黒髪清楚系病弱にーーーってそこから始めると長すぎだろ。まあまずは目の前にいるほぼ全裸の人について説明しよう。フッ、、全然しらん。誰この人?いや知らないよ、燃えるような赤い髪に、ルビーみたいな目の人なんてーーーー


「はっ」


覚醒した。同じくそちらも。もうわかるよね?この先はも


「こっ・・・この変態がああ」


ぶん殴られて(強すぎ)ドアの外に見事に放り出された。


「二度と来るなっっ」


どん。いや、ばんかな。まあそのくらい大きい音がするくらい勢い良くドアが閉められた。まてまてまてまて今俺は何を見たんだ?ちょっとまとめると、今俺はあの誰かの裸を見たんだ。えっでも誰の?まずまず俺はここで何をしてるんだ?こんなとこにいても大事丈夫か?やばい考えがまとまらない。


「 し、もしもし、もっしもーし。だいじょうぶですかあ?」


それで次は、やわらかい、小麦色の髪の人がいた。もう、、もうやめてくれよ。


「帰りたい・・・」


高校一年に入って、初めての情けないセリフだった。

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