(参加作品その10)カラスとすずらん ~意識低い系冒険者パーティの台所を預かっています~ (天草こなつ様)

   

『カラスとすずらん ~意識低い系冒険者パーティの台所を預かっています~』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054896610936


【コンテスト】HJ小説大賞2020後期

【一次選考通過数/応募総数】299作品/2704作品



(私からの一言)

 完結済ではなく連載中の作品です。

 私が読み始めた時点で730,696文字、236話まで連載が進んでおり、約10万文字を読ませていただこうと考えました。単純計算するならば、1話あたり約3,100文字なので、32話くらいまで。目次を見ると、第4章までで37話あるようなので、そこまでにしようと思って読み始めました。


 いざ読み始めてみると、とてもスラスラ読める作品です。よくいえば無駄のない文章ということになるのでしょうか。

 私にとっては、誰のセリフなのか紛らわしかったり、少し状況がわかりにくかったりする部分もありましたが、難しく考え込まなくてもなんとなく想像はできる程度です。むしろ考えすぎずに読んだ方が気にならないでしょうし、これが今時のライトノベルなんだろう、と思いました。


 第1章と第2章は、登場人物の紹介だけで終わってしまった感じでした。主人公以外のメインキャラが三人いるうちの二人を、それぞれ一人ずつ紹介していく形に思えました。これならば読者の印象にも残りやすいだろうし、その点は上手いと思いました。

 3章で新キャラ登場して、メインが一人増えます。4章も新登場のキャラが出てきますが、話の中心は過去の出来事であり、むしろ既存キャラを掘り下げるためのエピソードという感じでした。


 とりあえず3章までに大きな事件は起こりません。それっぽい萌芽らしきものがあったり、過去の事件について触れられたりもするので、もしかしたら、後々大きく物語は動くのかもしれない、と思わせる程度でした。

 4章で「ここから動き出すのかな?」という感じです。


 4章の印象は少し違うので断言できませんが、10万文字まで読んだ範囲では、日常系の作品ではないかと感じました。アニメでいうところの「きらら作品」みたいな。日常系ならば、ハッキリした起承転結は必要ないのでしょうね。

 読み手としては、雰囲気を楽しめるかどうかがポイントになりそうです。

 逆に言えば、書き手としては、そういった雰囲気を作り出せるかどうかがポイントになるのだろう、と思いました。冒頭で述べた「スラスラ読める」「よくいえば無駄のない文章」というのも、そうした雰囲気作りにはプラスになっているのかもしれません。

   

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