(参加作品その1)高縄原(四谷軒様)

   

『高縄原』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917363070


【コンテスト】角川武蔵野文学賞

【一次選考通過数/応募総数】20作品/834作品



(私からの一言)

 歴史ものは、既に読者が展開を知っている物語になるだけに、独特の難しさがあるだろうと私は思っています。誰もが歴史の細部まで詳しく勉強して覚えているわけではないとしても、特に日本の歴史に関しては、漫画や小説、大河ドラマなどで扱われる機会も多いため「何となく知っている」という話も多いのではないでしょうか。例えば、この作品は後北条氏と関東上杉氏の争いを描いていますが、そのあたりに関して、私は小学生の頃ワクワクしながら歴史まんがで読んだ記憶があります。

 前置きが長くなりましたが、そのような『独特の難しさ』を上手くクリアーしている作品だと感じました。面白かったです。もしかしたら難しさとは逆に、最初から「どちらが勝つ」とわかっているからこそ安心して読める、という部分もあるのかもしれません。

 この作品は「角川武蔵野文学賞」の中間選考を通過した作品であり、その点からも勉強になりました。『武蔵野』をどのように短編小説に練り込むか、応募者は色々と考えたはずですが、武蔵野が戦いの舞台だった時代を描く、というのも一つの答えだったのですね。

   

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