文句マン参上!~こいつ文句ばかりでうるさい!~

千夜一夜nnc

第1話 異世界転生にもの申す

「あなたは先ほど死にました」

「おかしい!!」

「は!?」


俺はトラックに跳ねられた。それも小さな子供を庇って。まあ、死んだのだろう。でもーー


「普通、こんな風に死んだらわかるだろ!なんで異世界転生ものは"ここはどこだろう?"いや、死んでるんだよ!」

「はい?」

「それにお前、普通人が死んだら、"あなたは先ほど死にました"じゃねーだろ!もっと、こう、なんていうかオブラートに包めないのかよ!」

「え?」

「だから、例えばそうだな…"あなたは先ほど私がお迎えに上がりました"とかさ、普通人間は死んだら動揺すんだよ!だからお前みたいな美人にお迎えされたら多少落ち着けるだろ!」

「美人……」

「てか、早く仕事をまっとうしろよ」

「何で!?急に温度差はげしくない?」


「それで?」

「私はカーラ。ここの女神で

「自己紹介とかいいから、どうせここでお別れなんだから、したってしょうがないでしょ」

「ムキー!あんた本当にうざいわね。はいはいわかりましたよ!今から転生します。なんににでもなれます。何になりたいですか?」

「神になりたい」

「出来るわけないでしょ!!!」

「さっきなんにでもなれると言っていたが?」

「言葉の綾よ!少しは分かりなさいよ!」

「分かるか!じゃあお前はどうやって神になったんだよ!」

「知らないわよ!もういい、あなたは人間ね!」

「勝手だ!そんなのでいいのか神は!」

「じゃあ何になりたいのよ!」

「人間!!」

「さっきので良かったじゃない!!!」


そりゃ神になれなかったら人間がいいだろう。


「じゃあ特殊能力は!?」

「神々でも支配できる洗脳する力」

「そんなの出来たら私があなたを洗脳してるわよ!」


むっ、うまいこと言うな


「褒めるんじゃない!!」

「は?思考が読めるのか!?……そうか、脳から出る微弱な電波を感じ取れるといのか!?それも………ぶつぶつ……ぶつぶつ……」

「うるさーーーーいいいい!!!!!!!!」

「黙れ、考え中だ!」

「特殊能力をさっさと決めろ!!!!」

「女性がはしたないぞ」

「誰のせいよ、誰の!!!!!」


くっ!こんなやつに一泡吹かせてやりたい。どうすれば。そうだあの方法で


「あなた、童貞でしょ」

「あ?そうだがなんだ?」

「お姉さんのおっぱいでもさ·わ·る?」


耳元でささやく


「………やだよ、それ脂肪の塊だろ?」

「なんであんたが貧乳女子が巨乳に向かっていう言葉を言うのよ!」

「俺の能力は超ウルトラパーフェクト鑑定な」

「話しを聞けよ!!!」

「また、はしたない」

「うるさい!!それになによ、超ウルトラパーフェクト鑑定って!」

「その名の通りなんでも分かる鑑定だ」

「そんなのないわよ!」

「じゃあ世界の記述」

「それは何!?」

「この世のあらゆることを記した本。人の未来や世界の理がわかる」

「はあー、そんなのもあるわけないじゃん。それに未来は神でもわからないの!」

「は?運命は神のみぞ知るとかいうだろう?」

「そんなの嘘っぱちよ。貴方達人間などの動物は私達にとっては単なる娯楽。それで賭けをしたり、嘲笑ったりするのよ」


性格悪いな神って。


「………お前には何か力があるのか?」

「当たり前でしょ、私の能力は祝福。人に能力を与える力よ」

「………つまらな」

「悪かったわね!つまらなくて!さっさとスキル決めなさいよ!」

「ちっ、しょうがねーな。じゃあ俺のスキルは「転生」で」

「転生って死んでも生まれ変わるということよね?」

「当たり前だ、それ以外何があるんだ?」

「いちいち、きに触る言葉ね。まあ、いいわ。簡単だしそれで」


「汝、神カーラの名において、スキルを祝福する。スキル「転生」かの元に授けたまえ」


俺に光のが宿ってくる。


「これでスキルは与えられたわ。これで、お別れね。鬱陶しかったけどなかなか濃い時間を過ごせたわ。そっちの門をくぐったら新しい世界よ。じゃあ頑張ってね」

「そうか、わかった」


俺は門に向かうがふと立ち止まり。カーラの方を向く。そして近づく。


「どうしたの?まだ何か用」

「ああ、用があった。」

「何かしーーー


ムニュウ


「へ?」


モミモミ


「やっぱり脂肪の塊だな」

「あんた、何してるの?」

「は?胸を揉んでるだけだ。さっき触るかっていってただろ?」

「よし、お前を殺す!!!」

「では、さらば」


俺はカーラに追い付かれる前に門をくぐった。


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