第 4話 銀
ラウレイオンは
主な銀
鉱石はパーティがどこへ行ったかも
坑道の広い、大勢がおもむける辺りは魔も狩られて少なく、採れる石は
熟練の鉱山奴隷は石から到達の深さを推測し、それを元にパーティの働きは格付けされて報酬が変わった。小屋のある坑口前では常に奴隷達が待ち構え、ダンジョンからの帰還者を検査している。
そうして手に入る鉱石を彼らは日々、
だから、ラウレイオンの空気は澄むことがない。
それは、日の光さえ
それでも最近はろくな石が採れない分、空気が良いのだとイリソスは古参の奴隷から聞いている。
鉱山に魔が巣食い、
『魔法を使えるお人達が山へ入るようになって、えらい
もっとも、その時、イリソスは笑う気にはなれなかった。
魔法
イリソスは銀の粒をもたげ、天秤皿へと落とした。澄んだ音が鳴り、彼は最上質の品を仕分ける箱にそれをしまう。
視線を感じ、振り向けば、商人達が意味ありげな目つきで、にやついていた。
「良い銀だ。2粒採るのは大変だろう。新人が大したものだ」
不快感を隠し、イリソスが重い口を開くと男達は
「お前、あいつを知らないなんて、純情な奴だな」
「あれはタルゲリアだ。都で何人もが見てる。間違いない」
イリソスは眉をひそめた。
「タルゲリア?」
「お前、タルゲリアも知らないのか!」
「有名な
「時の魔法とやらを使えるらしいが、戦うのはお連れの連中。自分は魔法で若さを保って毎晩、奴らを飼い慣らすのさ、きっと」
クロエを前にした時の
――君はいつも
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