第48話 閑話<日本のテレビ番組>
東京から女性演歌歌手が取材にこられることになった。
何度かテレビの取材を受けたことはあるものの、芸能人がこれれることはなかったのでスタッフはみんな興奮気味だった。
取材にこれれたのが桜が満開の頃だった。
取材陣の乗ったバスが到着したのがお昼直前だったかことから、そのまま近所のさくらの名所で昼食をご一緒することになった。
僕はついうっかりそのバスに一番の乗り込んでしまっていたために、そのまま道案内をすることになった。目的地までは5分程度なので、それほど長い時間ではなかったものの、ひとりだけ乗り込んで東京からこられた芸能人と一緒になったときの緊張感はかなり激しいものだった。
バスとシンキロウスタッフの乗った車は、桜の咲き誇る湖畔に到着した。
突然あらわれた女性演歌歌手に訪れていた一般の方々も騒然としていた。
そんな中、何食わぬ顔で昼食を一緒の食べたのだけど、緊張しすぎていたのか、そもそもその弁当は誰が用意したものか、どんな弁当だったのか何も思い出せない。
ときどき女性演歌歌手に話しかけてこられた方がいたのを覚えているくらいで、そこでどんな話をしたのかも思い出せない。余程緊張していたのだと思う。
昼食が終わるといつもの練習会場の戻って、取材が始まった。あたかも初めてお会いしましたというところから始まった。
ここから先はもう何も記憶がない。この日高島さんもいたはずなのだけど、それすらも思い出せない。緊張しすぎると記憶も吹き飛ぶのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます