第14話 打ち上げタイム!
「頭痛い……」
私は机に突っ伏した。
パーティーメンバーで依頼達成を分かち合い、打ち上げをしている最中に急に頭が痛くなった。
そして、その時頭の中に情報が流れてくる。あぁ、レベルアップだったのか。
〜〜【テレパシー】〜〜
自身がフェローによって仲間にした相手とテレパシーで会話ができる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2回目だけど、やっぱりめっちゃ気持ち悪い。
レオンは別に顔をしかめたりしてないことから多分レベルアップのタイミングは別なのか。
これも冒険職なら経験値バーみたいなのが見えてレベルアップのタイミングがわかる、って本で見てずっとあこがれてたのになぁ……。
まぁこんなこと考えても仕方がない。
「ヒカリ、そこの肉とってくれ」
「自分で生み出せばいいのに。はい、どうぞ」
デリスは自分たちの1つ年上らしい。
なのになんでこの人こんなに食欲旺盛なんだ。私たちここまで食べれないぞ。
今、私たちがいるのは冒険者ギルドの隣にある酒場、ウェスペル。
ご飯もおいしいし、ギルドと提携しているからポイントも使える。
お得で最高の場所だ。
ただ、今現在打ち上げをしているのは私たちだけ。
他にも客はいるのだが、水をちびちび飲んでこちらを恨めしそうに睨んでくる。
依頼主の富豪から請求書でも来たんだろうな。
中でも特に、大剣の大男と目の下のくまがすごい女の人がインパクト強い。
……ってその隣にいるの私の友人じゃん。
赤髪褐色肌にオールバックの髪型、クウガだ。昔は一緒にレオンも合わせて3人で遊んでた。懐かしいなぁ。
クウガ、おのれ私たち2人を差し置いて1人だけ冒険職を手に入れていたのか……。
許し難い。
だけど今、それよりも隣の2人が怖いから早く退散しよう。
__
____
打ち上げも終わり、宿へと戻ってきた。
久しぶりに遠隔会話機械を使ってクウガに連絡を取ってみよう。クウガが成人して以来、連絡とってなかったら緊張してきたな。
使わなさ過ぎて少し埃をかぶっていたが……まぁ大丈夫大丈夫。
よし、クウガの連絡先は……っと。
あっ、私そもそもクウガの連絡先知らないじゃん。
どうしようかなぁ。
そうだ!プルブルに偵察に行かせて情報を聞き出せば連絡先もわかるかも。
テレパシーっていうのも手に入れたし、リアルタイムで情報を流してもらおう。
◇◇
◇◇◇◇
「おい黒影……やっぱおぬしの言っておった場所なかったじゃないか!」
最悪じゃ、今回の収益はマイナス。儂はどうこれから食いつないでいこうか。
……ってそれよりもよりにもよってなんであの変な奴らが達成したんじゃ。
大きなジョッキを机に叩きつける。飲まなきゃやってられん。
あっちは生産職じゃし、冒険職である儂らの方が有利じゃったのに……。
悔しい!!どこが悪かったんじゃ。
黒髪ボブのフードのついたパーカーを着た明るい小娘とヘラヘラしてるバカそうな金髪の若造……リスかってぐらい口に食べ物突っ込んでたデブ。
聞けば聞くほど変な奴らで意味が分からぬ。
「バリストさん、今回は相手が悪かったんですって」
クウガが儂のジョッキに酒を注ぐ。
「おぬし……あのアニマルテイマーたちと友達なんじゃろ?強いんか?」
「ヒカリ……アニマルテイマーは昔から地頭がよくてずる賢いんです。もう一人のレオン、プランテーションの方はそれなりのバカなんですけど運がいいんです、そりゃもうとんでもなく。もう一人の方は分かりません」
「だから、たとえ生産職だろうとあいつらは強いですよ。今の自分たちよりも」
こいつが言うんじゃったらそうなんじゃろう。ぐぬぬ、負けられん。
「バリスト」
黒影が不気味な笑みを浮かべてる。
「……なんじゃ」
「そこにスライム来てるぜ」
「ひっ!窒息するのはもう嫌なんじゃ!黒影、なんとかしてくれ!」
黒影の肩にしがみついて黒影を盾にする。
「いや、そいつは多分手川のところのプルブルってやつだった気がするぞ」
なんでこの黒影はそんな冷静でいられるんじゃ。
「バリスト、多分今までの会話聞かれてたぞ、潰す?」
「そうじゃなぁ……あっ逃げおった。まぁいい、それより――」
◇◇
◇◇◇◇
まさか気づかれるとはね。黒影って人は察知能力が高いのかな。
「よくやったねープルブル~」
プルンプルンと体を揺らして喜んでいる、かわいい。
連絡先とかの情報は入手できなかったけどあの人たちがどういう人かは分かったからまぁいいか!
クウガも自分たちのこと忘れてなかった
電気を消し、ベッドに潜り込む。
イノー達もペットベッドで丸まって寝る準備を始めた。
「おやすみ、みんな」
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