デスサイド到着

「なんだか寒気がするね、寒くはないと思うんだけど……。」

「デスサイドが近いって事じゃね?俺も、なんかやな気配するんだよな。」

「私だけではなかったのですね、少し安心しました。ディンさんの所に向かいましょう、ディンさんの魔法で現地に入る、とのお話でしたし。」

 修錬場に集まっていた4人は、互いが感じている寒気というか、悪寒というか、嫌な気配が自分だけ感じていたわけではない事を知って、デスサイドが近い事を感じ取る。

 蓮や竜太は今は食事を食べている、腹が減ったと言ってたが、デスサイドが近い事を感じ取って、腹を満たしておきたかったのだろう。

「行くっきゃねぇよな、こえぇけど。」

「おぞましい気配だが……、行くしかないのだろうな……。」

 探知能力が上がった事による弊害、とでも言えばいいのだろうか、濃い闇の気配は、身震いをさせる。

 あの時、ソーラレスで蓮が狂いかけた時よりも、より強くそれを感じてしまう。

 竜太やディンはこれを常に感じ取っていたのか、と考えると、よく恐怖しないなと感心してしまう。


「まるで巨大な獣に食らいつかれる寸前、って感じね。」

「そうだね。私はあんまり探知能力とかないけど、それでも怖いよ。皆は探知能力があるから、余計に怖いんじゃないかな?」

「怖がってる場合じゃないと思うんだけどね、あたしは。あたし達の力が必要なんでしょ?なら、怯えてる場合じゃないと思うのよ。」

「そうだね、私達の力が必要だって、ディンさんは言ってくれたんだもんね。だったら、それに応えないとだよ。」

 ピノと明日奈は、2人で甲板に出て風に当たっていた。

 目の前とまではいかないが、遠めに見える大地は赤黒く、雲も暗黒に染まっていた。

あれがデスサイド、不可侵の土地だという事は、考えずともわかる。

「そろそろディンに呼ばれる頃じゃない?向こうで難しそーな顔してたけど。」

「じゃあ、皆を呼んでこようか。」

「そうね。」

 怖がっている場合ではない、これからそこにいって、マナの流れを正常化させないといけないのだから。

 2人は、覚悟を決めた顔をして見つめあい、6人を呼びに甲板から消えた。


「さて、そろそろ上陸だ。皆、覚悟は出来てるか?」

「ちょっと怖いけど、大丈夫だよぉ!」

 少し時間がたって、だいぶ島に船が近づいてきた。

甲板に集まった8人は、ディンの指示を待っていた。

「ここから先、何が起こるかは俺もわからない。もしかしたら、闇に負ける事があるかもしれない。でも、俺は信じてる。きっと皆は、打ち勝つって。闇に負けず、きっとデスサイドを浄化してくれるって。俺もついていく、浄化の際には俺の力も必要だろう。それに、グロルの事は任されちまったからな。でも、メインは君達になる、それは念頭に置いていてくれ。」

 ディンが拳を握りながら話をする、8人はそれに頷く。

とっくのとうに覚悟は出来ている、自分達が戦わなければ、世界が滅ぶというのは嫌という程理解している、と。

「それじゃ、行こうか。」

 船が止まり、蒸気を吐き出さなくなる。

『清風』

 ディンが唱えると、9人の体が浮き、そしてデスサイドへと向かって飛んでいく。


「ディン君達、そろそろ到着したころかしらね。」

「Umm,どうだろうな。デスサイドってのがどこにあるのかまでは聞いとらんからな、なんとも判断がつけがたい。」

「到着した頃ではないでしょうか?あの船ですと、大体一週間程度で近くまでは到着するでしょうし。」

 ジパングの港町、唯一の港に到着したウォルフとリリエル、外園は、馬車に揺られ外園の邸宅へと戻っている所だった。

ディンの転移を使えば一瞬で帰る事は出来ただろうが、忘れていた、と言った所だろう。

「リリエルちゃん、そう心配せずとも大丈夫だろうさ。竜神王サンがついてるんだ、危険はないだろう。」

「……。どうかしら。彼、不可侵が基本なんでしょう?ここでの育成は主に竜太君に任せている様だし、でも、グロルの開放は俺がする、とは言ってたわね。」

「グロルってのが肝みたいだが、そりゃ何者なんだ?俺のいなかった所で情報を入手したみたいだが。」

「グロル、グローリアグラントの王の総称とでも言えばよろしいでしょうか。歴代の王につけられる称号の様なものが、グロルという名なのだと、かつてテンペシア様が仰られていました。彼の王は、闇の集合体となって、今でも大地を守っているのだ、と。」

 外園が、プリズで得た情報と、自分の持っていた情報を交えて、ウォルフに渡す。

ウォルフは、唸りながら、難儀なものだと考えている様子だった。

「グロル、民を愛し、世界を愛した王。世界で最も平和を愛した王、とも言われていた、とテンペシア様は仰られていました。平和を愛しながら、しかしその大地の重要性を理解し、戦いに身を置いていたのだ、と。」

「戦いに身を置いてたってのが肝の様だな。そのグロルってのを、解放するってのはまたどうしてそうなった?竜神王サンは、世界の中の出来事には不可侵だ、って言ってたと思うが。」

「ディンさんにしか開放出来ない、のだと思われます。恐らく、世界を侵食する前に闇を祓う必要があるのではないでしょうか?竜神様方でも祓えなかった闇、それは竜神王であるディンさんにしか、祓えないというのは道理かと。」

「ディン君が今まで放って置いた理由は何かしらね。世界を蝕む闇だというのなら、ディン君も放って置く理由がなさそうだけれど。」

 ディンの行動原理、というのがどうにも理解出来ないというか、世界が滅んでしまったら他の世界も滅ぶ、のであれば、その脅威と成り得るデスサイドを今まで放置していた理由がわからない、とリリエルは考える。

 外園も、同様の疑問を浮かべていて、ディンが世界を守護する存在であり、デスサイドがいつか世界を闇に染める存在だというのであれば、何故今まで策を講じてこなかったのか、という疑問を抱く。

「Umm,そうだな。世界が闇に染まった、という事実イコール世界野崩壊、じゃあない、って事だな。」

「ウォルフさんは何かご存じで?」

「竜神王サンの戦ってる敵、破壊の概念ってのはな、闇と断じる敵じゃないって事だな。あれは光でも闇でもない、ただ闇を利用してるから闇になった、ってだけらしい。つまり、破壊の概念が干渉する事なく世界が闇に沈んだ場合、それは世界の崩壊とは認識されない、って事だな。」

「……。もしかして、闇と魔物は別問題、という事かしら?魔物によって世界が滅ぼされるのは、破壊の概念が干渉した結果とされて、それ以外の理由で闇によって崩壊した場合は、破壊の概念の干渉外だから、世界群が滅ばない、とか?」

 それならば納得がいく部分がある、ディンはその世界の中出の出来事には干渉しない、と言っていたし、それならば、闇に侵された世界が無いとも限らない。

 例えばリリエルのいた世界では、人間同士の戦争によって、殆どの人類が滅んでいる。

しかし、世界は存続している、闇に堕ちたと言っても過言ではない世界だが、世界としては成立しているのだ。

「……。難しいのね、塩梅が。私のいた世界は、人間同士の戦争によって崩壊した、私は破壊の概念の干渉を受けたけれど、世界が受けた訳ではない。だから、崩壊したとしても世界の滅亡にはカウントされない、という事かしら。」

「そうかもしれないな。まあ、あれが何を考えて行動しているか、なんてのは、誰にも理解出来ん事かもしれんな。竜神王サンの考えは特殊すぎるくらいには特殊だ、俺の知ってる神サマ達ってのは、あんな考えを持たんからな。」

「ウォルフさんの仰る神、とは何者なのでしょう?この世界を創造した神に縁がある、というお話でしたが。」

「それが、俺もよくわからんのだ。神を自称し、英雄を世界に派遣する、それが俺の認識してる神サマだ。気まぐれで神経質、寛大なようで狭量な、そんな存在だ。俺のいた世界ってのも、大概戦争にまみれててな、それを止める為に動いてるかと思えば、そうじゃない事もある。謎の存在、ってのが一番近いだろう。ただ、俺達よりは上位世界の存在だ、というのは理解しているがね。」

「……。上位世界、という事は、私達とは次元を異にする、という事かしら。なら、ディン君や破壊の概念と同じ様な感じと言っても差支えないでしょうね。破壊の概念も、竜神王も、神と呼ばれる存在に生み出された、だったかしら?人間や生物を生み出したのとは、別の存在なんでしょうし、難しいわね。」

 悩む、と言うよりは思考してた所で答えは出ない。

ウォルフが知らないというのであれば、世界群に属する自分達には理解出来る範疇の事ではない、というのは理解しているのだから。


「なんだか、怖いね。」

「ぞくぞくするってか、なんてっか……。地面の色が赤黒いってのも、不気味だよな……。」

「私達には、魔物がたくさんいる、程度にしか感知出来ませんが……。ここに、最上級魔法を習得する方法があるのですか?」

「恐ろしい、と感じるのは儂だけではなかったか……。」

 デスサイドの地に降り立つ9人、ディン以外の8人は、この地が恐ろしい物だと感じていた。

 怨讐の積もった地、怨嗟の集まる地、赤黒い大地は、まるで戦争で血に染まった様な、そんな感覚になる。

 ディンの加護によって、闇に蝕まれる事はないが、それでも恐怖は拭えない。

「お兄ちゃん、ここにみんなが強くなれる場所があるの?」

「そうだな。と言っても、まずはこの大地を浄化しないと、何も出来ない。その為には、グロルを何とかしないとだ。」

「グロルって誰なの?」

「この国を治めてた王様の名前だ。代々王の名前はグロルと名づけられる、って話だ。今のグロルは、何百代目かだな。」

 歴史の長い国、という認識で間違い無いだろう、とディンは考えていて、ならば何故、その歴史の長かった国が滅んで死の大地と化したのか、を説明しなければならないだろうと思い至った。

「グローリアグラント、それがこの国の本来の名前だ。豊かで平和な国だった、しかし侵略を受けていて、それに対抗し得る戦力を保有していた国だ。」

「じゃあ、なんでこうなっちゃったの?戦力があったなら、戦えたって事でしょ?」

「それは、神の介入による所が多い。千年前までは、神の使役していた人間や、フェルンの妖精が戦争に携わっていた。それが千年前、大戦争が起こった時に、神が直に手を出し始めた。それによって、拮抗していた戦力が崩れて、この大地は死の大地と化した。結果、竜神や精霊の手によって、神はマグナの大地に縛れられる事になった。竜太と大地君は会ってなかったな、マグナの軍勢っていうのには。」

「マグナの……。という事は、あのマグナの使者、と名乗っていた方々が、戦争をしていた、という事でしょうか?それが千年前に、神が直々に手を下した事によって、こうなってしまった、と……。」

「概ねその認識で合ってるな。マグナの使者、っていうのは、要するに神に使役されている人間の事だ。君達の敵になる存在で、神に縛られているとも言えるな。」

 マグナの人間が、皆信心深いのか、と問われると、その答えは否だろう。

だが、信仰に疑問を持った者、神に反する者は、大概がプリズに流刑にされてしまう。

 つまり、残るのは神に深い忠誠を誓った者、信心深い者、そしてわからずとも使役されている者、になってくる。

「はい、質問!」

「何かな?修平君。」

「神様は、どうしてウィザリアには手を出さないんですか?だって、今はマナの源流はウィザリアにあるんですよね?なら、ここみたいに神様が直接手を出してもおかしくないと思うんだけど……。」

「良い質問だな、そしてその答えはさっき話した。マグナの神々、オリュンポスの神々は、その大地に楔を打たれて縛られてるんだ。つまり、その楔が外れない限りは、その地から動く事が出来ないんだよ。竜神と精霊が施した楔、それは神の行動を大きく制限する物で、神はそのせいで自陣から動けない。だから、人間を使役して世界にてを伸ばしてるんだよ。」

 ならば、と考える8人。

楔によって動けないのであれば、何故世界を滅ぼし得る存在として成立しているのか。

 蓮や修平はそこまでは考えられなかったが、違和感を持った。

「じゃあさディン、世界を滅ぼしかねない存在っていうのは、誰なの?楔で繋がれてるのなら、動けないんでしょ?」

「楔は永遠のものではない、そして楔ではなく牢獄に幽閉されている神がいた。幽閉されていた神、それは豊穣の神クロノスと呼ばれる、オリュンポスの神々の父と呼ばれている神だ。その神の封印が、解かれようとしてる。それに呼応して、他の神々の楔も、解かれようとしてるんだ。」

「うーんと、えーっと?」

「簡単に言えば、クロノスの開放が他の神様に影響があるって事だよ、蓮。」

 簡潔にまとめた所で、ディンが何かに気づく。

「話も良いが……、魔物の到来のようだぞ……。」

「ここから先、厳しい戦いになると思う。俺もサポートはするけど、君達に頑張ってもらわないとな。」

 戦闘態勢に入る8人と、ここは修行の成果の見どころだな、と一歩下がるディン。

「いっくぞー!」

 敵の数は探知に引っかかるだけで50体程、今の戦士達なら問題なく倒せるであろうレベルの敵だ。

 蓮が初動で動き、両刃剣を両手でもって攻撃する。

「蓮!あんま先走んなよ?」

 次いで、修平と俊平が攻撃を繰り出し、その間に清華がピノから無限の若木の種を受け取り、明日奈は符を投げるべく袂に手を入れる。

「行きます!」

「サポートは任せて!」

 清華と大地も戦闘に加わり、竜太も皆をカバーする様に動く。

 良い連携だ、とディンは感心していて、感心しながら周りの気配を探知していた。

デスサイドの地に立って初めてわかる、闇の濃い部分と薄い部分の違い、そして浄化の為に必要な場所を探している。

「父ちゃん!」

「ん?」

 そんな事をしていると、取りこぼした魔物がディンの方に向かってきた。

巨大な四つ足の獣の様な姿をした魔物が、ディンに咆哮をあげながら突進してくる。

「まったく……。」

 ディンはこればかりは仕方がないか、とため息をつくと、第一段階開放、と小さく呟き、左手を前に出す。

『絶雷』

「わぁ!」

 刹那、雷光が一閃、魔物を消し飛ばした。

その余波で何体かの魔物が吹き飛び、竜太以外の7人は初めてみるディンの魔法の威力に驚く。

「気を抜くな!」

 呆気に取られていては、戦いには勝てない。

ディンが喝を入れると、7人はハッとした表情を浮かべ、戦闘に集中する。

「行くぞ!」

「うむ……!」

 連携を取りながら、確実に一体一体倒していく。

『紫炎!』

「そこです!」

 明日奈が投げた符が引火し、紫色の炎が噴き上がり、それで怯んだ人型の魔物に、清華が一閃。

 明日奈の使う符術の効果を全て把握している訳ではないが、ある程度の符術はどんな効果があるのか、は全員頭に叩き込んである。

『支援・炎!』

「これで終わりだっ!」

 蓮が明日奈の支援術を受けて、炎を噴いた剣を繰り出し、とりあえず魔物を掃討する。

「ふぅ……。これで入口って、これから先どうなっちゃうんだろう?」

「泣き言は後だろ?終わらせねぇと終わんねぇんだ、俺達がやるしかねぇんだしな。」

「魔物の気配は……。多すぎて、どこにいるのかがわからないですね……。父ちゃん、魔物は近くにいる?」

「ん?そうだな、直近百メートル範囲にはいないな。ただ、多すぎるくらいにはいるから警戒は怠らない様に。」

 魔物の気配、と言うより大地の気配に近いだろう。

竜太がどこにいるかわからないと誤認する程度に、この大地は闇が濃く染み込んでいるのだ。

 ディンは、そんな状態の大地に降りているのだから、とある程度は情報を与える事を選択した、それは今の戦士達にとっては、酷な事になってしまうだろうから、と。

「進もうか、中心部に、グロルはいるだろうから。あまり時間もかけていられない、それは事実だ。」

「ディンさんは、王様がどこにいるかわかるのかな?」

「そうだな。闇が一番濃い場所、そこにグロルはいるはずだ。」

「闇が濃い場所……?僕、わかんないよ……。」

「今の竜太にはちと荷が重いかもしれないな、それくらいには濃度の高い闇だから。デインの時程じゃないけど、それに近しい場所、って考えれば、探知出来ないのも納得だろ?」

 デインの時、というのは、デインが破壊の概念に乗っ取られ、闇の渦を作り出した時の事だ。

あの時とは比べ物にならない程度には竜太も強くなったが、探知の精度という意味合いでは、あの時はディンでさえ近くに行かないとデインの事を探知出来なかった、と言えば、竜太に探知が出来ないのも納得だろう。

「デインの時、って何なの?何回か聞いた気がするけど。」

「デインが、闇に乗っ取られて魔物を生み出す渦を生み出した事があったんだよ。明日奈がこっちに来た原因になった日、セスティアでは、ブラックホールが云々言われてたな。」

「去年だろ?なんか、一か月くらいずっと報道されてたやつか?」

「そうだね。そっちでは俺が顔を出すまで、暫く言われ続けてたな。」

 俊平達も知っている、それは連日報道されていて、随分と取りざたされていた事だ。

 謎のブラックホール、そして天を覆うが如き数の魔物、と報道されていた記憶があり、恐怖を覚えた覚えもあった。

「デインさんは闇に負けちゃったの?」

「……。負けかけた、が正解だな。最後には、戻ってこれたんだよ。」

 竜太は、改めてその言葉を聞いて思い返す。

 蓮がそうなる可能性、蓮が破壊の概念に乗っ取られ、同じ事が起きてしまったら。

今の蓮では戻ってこれないだろうとディンは言っていた、ならばどうすれば、蓮を光の元へと帰還させられるのか、と。

「考え事もいいけど、今は戦いに集中する様に。ここから先、レベルが違う魔物がたくさん出てくるからな。」

「僕達なら負けないよぉ!」

「油断は禁物だ、蓮。」

「はーい!」

 蓮がそうならない様に、自分には何が出来るだろうか。

竜太はそれを考えながら、一番後ろを歩き出した。

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