一人での戦い

「だらぁ!」

 魔物と戦い始めた俊平は、一人という恐怖を抑え込み果敢に飛び掛かった。

 魔物の数は見えているだけで15体前後、先日倒した数よりも多い。

『ニトロバーン!』

 火球魔法であるニトロバーンで魔物を怯ませ、怯んだ所に直刀で斬りかかる。

俊平が修行の中で一番得意な技にした、一番魔力や体力を温存出来る技だ。

「次だ!」

 一人で戦うという初めての経験による緊張で、迷いの心は奥へ奥へと押し込まれていく。

 戦う事で精一杯、と言うのが正しい所だろうか。

「喰らいやがれ!」

 魔物の一匹を一刀両断し、次の魔物へと目を向ける。

「お願い……、助けて……!」

「おいおいおい!なんだよこいつ!」

 そこにはほとんど腐敗が進んでいない、9割方人間の姿をした者の姿が。

頭が削れ脳が見えている事から、魔物である事に間違いはないのだろうが。

 しかし、それ以外は人間そのもので、はっきりと言葉を発していた。

「あんたも魔物なのか!?」

「私は……、私は……!」

 他の魔物が襲ってくるのを躱しながら、問いかける。

その女性、魔物は戸惑う様に言葉を発しながら、魔物の群れの中にいた。

「どういう事だよ!おい!」

「私は……!わだじわぁ……!」

 問いかけに対し答えようとするその女性に、異変が起きる。

口元がどろどろと溶け始め、他の魔物と同じ様な容姿になり始めたのだ。

「なんなんだよ!?」

 急激に魔物の姿へと変貌していくその女性を見て、攻撃を躱しながら戸惑う俊平。

 どういった原理かはわからないが、確実に人間が魔物になっている。

それだけは確信出来ると、頭の隅で考える。

「くそったれぇ!」

 魔物に斬りかかり、倒しながら吠える俊平。

目の前には先ほどまで女性だった魔物がいて、それは急速に爪を伸ばし襲い掛かってきた。

「すまねぇ……!」

 謝りながらも、斬りかかる。

魔物と化した人間を元に戻す術を知らない以上、戦うしかないのだ。


「これは……!」

 東方にて魔物と対峙していた清華、数の差から劣勢を強いられていた。

 元々剣道は一対一、多人数を想定した修行をしていたのはたったの二か月だ。

沁みついた習慣や癖は、中々姿を隠してはくれない。

「くっ!」

 間一髪の所で魔物の爪を躱し、張りつめた声を漏らす清華。

「やぁ!」

 勢いよく前に出て、面に刀を振りかぶる。

 その刃は魔物を一刀両断し、次の獲物をと蒼く光る。

「元々人だったという話でしたが……、血が一滴も出ていない……?」

 元人間であるはずの魔物を斬っても、血が流れない。

 戦いの中、何処か冷静な部分が分析している。

 今まで戦ってきた魔物は、血は出なかった。

魚人の魔物、人魚の魔物セイレーン、昨日のオーガ。

 しかし目の前に居て襲い掛かって来る魔物達は、元人間であろうと竜太は言っていた。

「人間では、ない……?」

 躊躇いが消えていくのが、清華自身の中に伝わっていく。

 なんだ、あれは間違いだったのか。

人に近い形をした魔物なのであれば、斬る事に何の躊躇いも必要ないではないか、と。

「えいやぁ!」

 魔物に薙ぎの攻撃を喰らわせ、両断する清華。

やはり血は出てこない、塵と化さないだけでただの魔物だと、清華はそう考える。

「なら、躊躇う必要も、ないですね!」

 自身の正当化、というわけでは無いが。

敵は魔物、人間ではないと考える事で、自己防衛をしている様だった。

 苦戦しながらも魔物を倒していく清華の中の、迷いは無くなっていった。


「魔物がこんなにいるなんて……!」

 西方にいた修平もまた、魔物と遭遇していた。

 数は昨日より多く、多対一になる為拳で戦う修平には分が悪い。

しかし、戦わないわけにもいかない。

「何とかみんなと合流したい、けど!」

 魔物の爪を避けながら、何とか打開策を練ろうとする修平。

しかし、一度に複数の事を考えるのが苦手な為、中々上手い案が思いつかない。

「くっそ!とりゃぁ!」

 一人で戦うしかない、そう考えを纏め魔物に殴りかかる修平。

 実際の所、それは正しい判断だろう。

清華と俊平も、魔物に襲われ戦っているのだから。

「うわっと!」

 一体倒した所に次の魔物が襲い掛かって来る、休んでる暇はどうやら無さそうだ。

「まだまだぁ!」

 一撃で葬る、それはウォルフに教わった事だった。

 普通の魔物相手にした時に、一撃一撃が必殺になるようにと。

拳に風の魔力を籠め、振りぬく。

「ぎゃぁぁぁああああぁ!?」

 風の魔力に体の内面までを抉られた魔物が、悲鳴を上げながら倒れる。

 修平の使う風の魔力は、単純に体表を抉る技ではない。

白虎の魔力、それは風の魔力を打ち付けた相手の体内、神経系をも引き裂く魔力だ。

 いくら魔法を使うのを苦手としようと、白虎の加護を持つ者は自然とその魔力を発現する。

「次!」

 魔法を使うのが苦手だと自覚している修平だったが、そこは問題が無かった様だ。

白虎の魔力を使用する為の回路や方法は、魂に刻みつけられている。

「まだまだ行くよ!」

 後ろ回し蹴りで魔物の頭蓋を砕いた修平は、次の魔物へと狙いを定めていった。


「……、誰か、おるのか……?」

 南方の大地は、何かがいる様な気配を感じ警戒していた。

音がした方向へと慎重に足を運び、確認する様に覗き込む。

「ひ、ひぃぃ!」

「……、人、か?」

「お、お助けえぇ!」

 間違いではなかった、丘のくぼみになっている所に人が居たのだ。

大地は人間が相手ならばと警戒心を緩め、歩みを進める。

「……、危害は、くわえん……。」

「ほ、本当かぁ……!?」

 よく見ると歳は自分達と同じくらいだろうか、ボロボロの僧衣に身を包んだ青年がいた。

 頬は痩せこけ、暫く何も食べていないであろうという予想が出来る。

「……、どうしてこの様な場所に……?」

「お、俺は……。あんた、この国のもんじゃないのか?」

「……、そうだ……。」

「……。俺は……、破門されたんだよ、破門。」

 破門、それがどういう事を意味するのだろうか。

 破門されてしまうとどうなってしまうのか、と言う事を昨日気を荒立てて話してきた本井の言葉から想像するが、しかし中々結びつかない。

「……、破門されると言う事は、どう言う事なのだ…?」

「この国のもんじゃねぇなら話しても問題ねぇな。破門されるって事はな、街に居られなくなるんだよ。追放されるんだ、追放。」

「……。」

 確かにそれは死活問題だ、街の外には魔物が居るのだから。

 しかし、それだけではない気がしてしまう。

本井のあの怒り様は、何かもっと重要な事を言っているのではないか、そう感じてしまう。

「魔物に襲われない様に隠れて過ごしてたんだけどよ、疲れちまった。そんなとこにあんたが来たって訳だ、なんか食いもんとかないのか?」

「……、済まぬが、食料は持ち合わせがない……。」

「そっか。あーあ、俺どうなっちまうんだろうなぁ。」

「……。」

 その言葉の答えを、大地は知らない。

 この青年がどうなるのか、想像する事は幾らでも出来るが、しかし。

その答えとなる材料を、大地は持ち合わせていなかった。


「はぁ……、はぁ……。」

「蓮君、お水飲む?」

「うん……。」

 陽が昇ってからだいぶん時間が経った。

 皆はどうしているだろうか、魔物に襲われてはいないだろうか。

そんな事を心配しながら、竜太は蓮に水を与えていた。

 天野はまだ帰ってきておらず、何処にいるのかもわからない。

「大丈夫かなぁ……。」

 父であるディンなら、こういう時どうするだろうか。

もう蓮の解毒をしていただろうか、皆について行ってサポートをしていただろうか。

 導けと言われても、どうすれば良いのかがわからない。

「はぁ……。」

 ため息が出てしまう。

 まだ13歳という未熟な年齢である竜太は、荷が重すぎると感じてしまう。

 ディンが初めて外界に出たのは、確か50歳程度の頃だと聞いている。

その世界で、精霊と人間のハーフの守護者と共に戦い、そしてその守護者の最期を見届けたのだと。

「どうすればよかったんだろ……。」

 蓮が苦し気な呼吸をしている横で、一人悩む竜太。

 ディンならどうするか、ディンなら何が出来るか。

比べる必要はない、竜太には竜太にしか出来ない事がある。

 そう昔言われはしたものの、やはり父という存在とはどうしても比べてしまう。

「蓮君……。」

 何も出来ない事が不甲斐ない、悔しい。

唇を噛み締めながら、竜太は己の無力を呪う。


「あんた、何処の国から来たんだ?」

「……、ジパングだ……。」

「ジパング?あぁ、あの国か。あの国から旅人が出てくるなんて、滅多に無いって教わったけどな。」

 大地は青年の隣に座り、休憩がてら少し話をしていた。

青年から洞窟の事を聞こうとしていたが、しかし中々自分から話を切り出せずにいる。

「俺も何とかしてこの国から出てぇけどなぁ、金がねぇから船にも乗れねぇ。」

「……、そうか……。」

「あ!あんた金持ってねぇか?貸してくれよ!命助けると思ってさ!」

「……、残念だが、金銭は仲間が持っている……。」

「じゃあその仲間の所まで案内してくれよ!」

 そう言うと青年は立ち上がり、大地を急かす。

 大地は一度合流して、他の誰かに洞窟の在り処を聞いてもらうのが良いかと、そう考え立ち上がる。

「さっさと行こうぜ、いつ魔物が出てくるかわかんねぇんだ。」

「……、そうだな……。」

 取り合えず、一番コミュニケーション能力に長けていそうな、俊平のもとに向かおうと、大地と青年は北へと歩き始めた。


「せいやぁ!」

 修平が倒した魔物の数は、もう十体を超えていた。

「はぁ、はぁ……。」

 体力の消耗が目に見えていて、まだ魔物は何体も残っている。

これはまずいと、修平の中の本能が囁いている。

「うわっ!」

 魔物、餓鬼の爪攻撃を紙一重出躱す修平。

しかし、集中力の低下と体力の消耗から、これ以上ちゃんと戦えるか怪しい所だ。

「くっそぉ……!」

 それを自覚している分、焦りが生まれる。

「っつ!」

 後ろから迫ってきていた餓鬼に気付かず、背中を爪で斬られる。

 このままでは毒で動けなくなる、その前になんとしてでも目の前の魔物だけでも倒さなければならない。

 そうしなければ、仲間の元に餓鬼が行ってしまう可能性があるからだ。

「でやあぁ!」

 後ろ回し蹴りと風の魔力で餓鬼を吹き飛ばし、次へと体を向ける。

どれだけ持つかはわからない、しかし出来る事だけはしなければ、と。

「やられて、たまるかぁ!」

 呼吸は乱れ体力は消耗し、これから毒も回ってくる。

 そんな体だが、しかし修平は諦めようとも逃げようとも思わなかった。

根性にでも突き動かされているかの様に、修平は戦い続けた。


「あんたの仲間って、どんななんだ?」

「……。」

「けっ、無口な奴。まあいいか、俺は助かればそれで良いんだ。」

 解散地点と思しき場所まで戻ってきた大地と青年。

 大地は北に向かおうとするが、嫌な予感がしていた。

西の方から良くない気配というべきか、向かわなければならない理由の様なものがある気がしていた。

「……、何か……。」

「なんだなんだ?仲間そっちいんのか?」

「……、いや……。」

 いるにはいるが、修平は初対面の人間とコミュニケーションが取れるだろうか。

そんな事を考えるが、嫌な予感も相まってそちらの方へと足が進む。

「おい!待ってくれよ!」

早足で西へと歩を進める大地に、青年は慌ててついていく。

大地は青年がいる事など気にも止めていないかの様に、早足で歩く。

「…、修平よ…。」

 修平の身に何かが起きている気がする。

西の方へ向かったのは修平だ、嫌な予感がすると言ったらそれ以外考えつかない。

「……やぁ……!」

 足早に西へと向かうと、すぐに修平の声が聞こえてきた。

やはり何かが起こっている、大地は六尺棒を構えながら歩を進めた。

「……これは……。」

 修平の姿を確認すると、すぐに嫌な予感の答えは出た。

背中に傷を負った修平が、必死になって餓鬼と戦闘を繰り広げていたからだ。

「はぁ……、はぁ……。」

「おい、あれ魔物じゃねぇか!お、俺はたたかえねぇぞ!」

「……。」

 青年が餓鬼を見て悲鳴の様な声を上げるが、大地の耳にはその言葉は入って来なかった。

「……、修平……。」

「大地、君……?」

「……、後は、儂が引き受ける……。」

 呼吸を乱しながら戦う修平の横に走り寄り、大地は小さく呟く。

 残っている餓鬼は10体程で、大地は初めて一人で戦う事になるが、何とかなるのではないかと考えていた。

「……、修平を、頼む……。」

「お、おう!?」

「……。」

 青年に向け修平を引っ張り支えている様にと声を出し、餓鬼と向き合う大地。

10体、倒さなければならない。

 修平が傷を負っていると言う事は、毒を受けているはずだ。

ならば動かしてはいけない、竜太が昨日そう言っていた。

「ふん……!」

 餓鬼に向け突撃し、六尺棒を思いきり振るう大地。

「ぎゃあぁぁ!」

 餓鬼の脳が露出した頭蓋骨を砕き、一撃で絶命させる。

「……、次だ……。」

 修平が傷を負っている事から、不思議と冷静になる大地。

 自分が冷静にならなければ、修平達を守れない。

そう感じ取った大地は、自然と修平達を庇う態勢で戦いに挑んでいた。

『……ブレイクソード……!』

 大地が唱えると、周囲の地面から地中の岩がせりあがってきた。

それは大地の六尺棒の先端にまとわりつくと、刃の様な形になる。

 両端に刃の付いた薙刀の様な六尺棒を、大地は構える。

「……、行くぞ……!」

 静かに集中し、餓鬼へと向かう大地。

 長物は数回しか使った事は無かったが、大地は一般的に見て学習能力が高い方だ。

竜太との修行の中で何回か使ったそれを、長年使っていたかの様に巧みに振るう。

「……せい……!」

 岩の刃は鋭く、餓鬼を一刀両断する。

 大地は両端の刃を巧みに扱い、次々に餓鬼を倒していく。

六尺棒を振り回す要領で、薙刀を使っている様なものだ。

 残った10体の餓鬼が次々と倒されていく様に、修平と青年は驚く。

「ふぅ……。」

 あっという間に10体の餓鬼を倒し、二人の傍に寄ってくる大地。

青年は何か恐ろしいものを見る目で大地を見ていて、修平は毒が回ってきたのか少し苦しそうだ。

「あんた……、普通じゃねぇよ……!」

「……?」

「ば、ばけもんだ……!あんたばけもんだ!」

 青年は大地が近づいてくると恐怖し、修平を放り出して後ずさりする。

「く、来るなぁ!」

 大地が意味が解らないと近づくと、青年は大きな声を上げ逃げてしまった。

「……。」

「大地……、君……。」

 呼吸を乱しながら、修平が大丈夫かと声をかける。

大地はその言葉の意味がわからず、困惑していた。

「……、彼は、何を言った……?」

「……、なんでも、無いと思うよ……。助けてくれて、ありがとう……。」

 知らないのならば、知る必要はない。

修平なりに精一杯の気遣いをし、そして毒が体に回り始めよろける。

「……、儂の背中に乗れ……。」

「だいじょう……、ぶ……。」

「…、そうは見えぬ…。早く行こう…。」

 修平は強がりを言い歩こうとするが、ふらふらと体がよろける。

そんな修平を見て、大地は修平の前に立ち、背中を差し出した。

「ごめん……。」

「……、いや、良い……。」

 諦めて大地の背中に乗る修平、大地は修平の足をしっかりと掴むと、他の仲間がいるはずの方向へと歩き始めた。


「はぁ……、はぁ……。」

 東方にいた清華は、何とか戦闘を終え呼吸を整えていた。

 周りは死屍累々、餓鬼の屍が20体程転がっていた。

清華は傷は負っては居なかったが、体力的な消耗が大きかった。

「皆さんに、伝えなくては……。」

 そう言いはするものの、体力的に立つのも難しい。

刀に体重を掛け、膝立ちになっているのが精一杯という所だ。

「おい!委員長!」

 そんな清華の耳に、聞きなれた声が聞こえてきた。

 その声の主はスタスタと走ってきて、周りに餓鬼がいないかどうかを確認している様だった。

「委員長!なぁ清華!大丈夫か!?」

「俊平、さん……。」

 俊平が清華の元にたどり着いたのとほぼ同時に、清華は体力の限界で倒れてしまった。

「清華!」

 餓鬼を退け向かってきた俊平は、清華が倒れたのを見ると走り寄ってくる。

「怪我……、はしてねぇみたいだな。これ、全部一人で倒したってのか?」

 周りの状況を見て驚く俊平、自分も餓鬼を倒してきたが、これほどの数ではなかった。

だから体力的にもまだ余裕があり、もしかしたら仲間も餓鬼に襲われているのかもしれないと走ってきたのだ。

 そうしたら案の定清華が戦いを終えた所で、丁度そこにやって来たという訳だ。

「疲れてるだけか?」

 倒れたままスース―と呼吸をする清華を見て、少しホッとする俊平。

何処かに傷を受けた様子はなく、体力を消耗しただけの様に見える。

「ったく、無茶しやがって……。」

 俊平はブレザーを脱ぎ、清華にかける。

まだ餓鬼が近くにいるかもしれないと警戒をしながら、しかし自分も疲れたと座り、休憩をする。


「……。」

 解散地点に戻ってきた大地と修平、大地はどちらに行くべきかを悩んでいた。

どちらに行っても誰かがいるだろうが、修平の様に餓鬼に襲われ、傷ついてはいないだろうか?と。

「はぁ……、はぁ……。」

 そんな大地の背中で、呼吸を乱している修平。

毒を喰らってからも戦い続けていたからか、だいぶ毒が回っている様だ。

 このままでは、蓮だけではなく修平まで死んでしまう。

「……?」

 迷っている大地は、ふと何かに惹かれる様な感覚を覚えた。

正確には、勾玉からほのかに熱が発せられ、こっちにこいと語りかけている様だった。

「……、行くか……。」

 勾玉の意思に惹きつけられる様に、大地は東へと足を運ぶ。

もしかしたら清華が戦っているかもしれない、その場合は加勢しなければ、と考えながら。


「ありゃりゃ、修平君までやられたか。」

「oh!どうした?竜神王サンよ。」

「蓮の次は修平君が毒にやられたみたいでな、こりゃどうなるかわかんねぇぞ?」

「にしてはずいぶん余裕がありそうだがね?」

「助けに行ったら修行にならんだろ?それに俺は信じてるからな、みんなの事。」

「それは殊勝な、素晴らしい精神だな竜神王サンよ。」

「褒めても何も出ないぞ?」

「褒めてる様に聞こえたかね?」

「まあな、俺結構素直なんだぞ?」

「そうは見えんがね?俺の見間違いか?」

「はは、そういう事にしといてくれやウォルフさん。さて、みんなはどう乗り越えるかな?」

「楽しみだな。」

「そういう事にしとこうか。」

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