第20話 悲しみ
それから二十分くらいたっても、ユニコーンは現れてはくれなかった。やっぱりこの前の事は夢だったのかと考えてみたけれど、それよりも一つ気が付いたのは
「ああ・・・割れたコーヒーカップの話しをしたからかな」
ユニコーンには悲しい思い出がよみがえってしまったのかもしれない。だったら
私はすることがある。なぞなぞを
おじいちゃんの喫茶店には一つだけ丸いテーブルがあって、それにはテーブルクロスが
「同じ色ってどういうことだろう。この藍だって、色がついているし、このテーブルクロスは
裕美お姉ちゃんというのは
「同じ色・・・うーん・・・あ! ちょっとだけここ
とその部分にちょっと
「カカ!!! 」
と後ろの方で音がした。
「あ! ユニコーンさん!! 」
「こうやって会うのは何日ぶりかな。でも僕は毎日とう子ちゃんと会っているよ、声はかけることは出来ないけれど」
「そうなんだ! 私の声は聞こえているの? 」
「もちろん! 」
「じゃあ、必ずご
「ありがとう、みんな
そう二人で話していると、外から大きな声が聞こえた。
「ねえ、ママ、ここのお店の中にお馬さんがいるよ」
「まあ、そんなことはないわよ、ここは喫茶店でしょ? 」
「あ! 一カ所ブラインドを下ろしてなかった!! 」
私はあわてて窓の方に向かった。
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