第9話 陶器山


全部ぜんぶ陶器とうきでできてる!! すごい! すごいねこの森!! 」


 私の足の横にある、細長い小さな葉っぱも、とても小さなピンク色の花も、地面をおおっているとても小さな植物も、大きな木のみきも、全部が陶器だった。道も植木(うえき)鉢(ばち)のような茶色い陶器だ。

それに

「雲・・・あの雲も陶器みたいに見える」

「そうなんだよ! 僕も雲が陶器になれるなんて初めて知ったよ。空の色もちょっとちがうだろう? 」

「そういえば、うん、そうだね、薄い青いお皿みたいな色ね。透明とうめいじゃない」


「きっと、とう子ちゃんを歓迎かんげいしているんだよ

ここは陶器山とうきさんというんだ、下の方に陶器の町もあるんだよ。陶器の中の絵の生き物たちや、元々もともと陶器でできた動物、人もらしているんだ」


「そうなの、すごく素敵すてきなところね」


「今日は時間が無いからこのあたりだけしか案内あんない出来ないんだ」


すると、さーっと風がいて、色々なところでカチャカチャと音が鳴り始めると、ユニコーンは


「みんな! もとにもどらないとれちゃうよ!! 」

大きな声でさけんだ。



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