第108話 伝説龍王伍号機
クリティカルヒット!!!!!!!
に見えたのだが、身体強化を使っていたジェネラルコングには大ダメージにはならなかったようだ。ジェネラルコングが距離を取った。どうやらクールタイムに入ったようだ。同時にムサシもクールタイムに入る。クールタイムに入ったジェネラルコングは周囲に風の壁を作っている。それに向かったゴーリーは勢いを風に消されジェネラルコングに弾かれる。リコはこの隙に水筒の水を飲みフル回復。カツヨリもその後身体強化を解かずに水筒の水を飲んだ。カツヨリの身体強化はクールタイムがない。そのかわり使用時はどんどん消耗してしまうのだ。ここで一息つけたのは大きかった。だが、その間にジェネラルコングも自然回復したようだ。
「4人がかりでこれでは。もっと一撃に威力がないと倒せないか。リコ、勝負に出るぞ。リコも身体強化を使ってくれ。魔法ブースト発動だ」
「いいのお兄ちゃん。私がクールタイム入ったら回復できないよ」
「……………、そうだな。ここで死ぬことは無い。じゃあ、ブーストなしでありったけ畳み込むか」
「了解。ファイヤートルネード3連発!」
リコの両腕から炎の竜巻が5秒毎に3発飛んでいき、ジェネラルコングの風のバリアにぶち当たった。今のリコは魔法の威力が普通の人の5倍はある。一つ目は威力を消されたが、二つ目と三つ目はジェネラルコングを直撃した。ところが、自らに回復魔法を使い傷が徐々に治っていく。
「おいおい、クールタイムだと防御と回復に徹する事が出来るとはいえあれでダメか。リコ、続けて」
「ホーリービーム!」
ジェネラルコングは両腕をピーカーブースタイルにし、ビームを防御した。腕は焼け爛れたがそれも徐々に回復していく。リコは続け様にホーリービームを放つ。回復が追いつかず骨が見えてきた。
「ならば!」
カツヨリはシュラウスの剣とヨバンソードに雷の魔力を乗せて斬りかかる。狙うは胴だ。ガキッと音がして魔力がジェネラルコングの防具に吸収されて威力が消されてしまった。
「うっそだろ、それは卑怯。じゃあこっちだ」
カツヨリはそのまま背中側に抜けて背後から防具が無い剥き出しの部分を狙って全力で斬った。あっ、また刃が刺さったままになってしまった。カツヨリの剣は15cm程食い込んだところで止まってしまった。前方からはホーリービームが連続で飛んできてジェネラルコングは両腕が使えない。なんとか剣を抜こうとしているとジェネラルコングの首がカツヨリを見た。
「やばい!!」
カツヨリはスキル加速を使って逃げた。コングの口から炎が噴き出しカツヨリが元いたところを燃やした。あっぶねー、前もあったなこのパターン。ゴーリーを見るとじっと戦いを見ている。自分の実力ではできる事がないと判断したのだろう。カツヨリは山肌の猿の顔に向かって、
「すいません。出直してきます。今の俺たちでは勝てませんでした」
猿の目が光るとジェネラルコングはゆっくりと森に帰っていった。それを見届けた後、
「カツヨリよ。我が思っていたくらいはやれていたな。だが、このままお互いが死ぬまで戦ったらどうなったか?それにジェネラルコングは一体。他のモンキーでも連れていたらお前達は回復する暇はなかったぞ。つまり、今のまま進んでも死ぬだけだ。まあ、そこの小娘を温存したのは正解だったな」
「さっきのコングは魔王四天王くらいの強さですか?」
「知らん。だが四天王というならもっと強いのではないかな。さてカツヨリ。なぜ我が黙って封印されたと思う?我だけではない。蜘蛛のやつもだ」
「わかりません。そんなに前の勇者カツヨリは強かったのですか?」
「どうであろうな?まあ、あやつも中途半端だったしな。ところでさっきそこの石像を見て驚いていたな。あれはなんだ?」
「それは俺が聞きたかった事です。猿さんのものじゃあないのですか?」
「その呼び方は気にいらんな。我はカイザーモンキー。ただの猿ではないぞ」
「では、モンさんでどうですか?」
「わかった。そう呼ぶが良い。で、話を戻すがそこの石像を知っているように見えたぞ。あれは何だ?」
カツヨリは悩んだ。あれを知らない?目の前にあるのに?
「モンさん。あれに気づいたのはいつですか?」
「封印が解けてふと見たらあったのだ。我が封印されたと時には無かった」
「勇者カツヨリは転生者でした。俺も転生者です。あの石像は以前、俺が別の世界で作ったロボットというものなのですが金属でできていました。それがなんで石像になってここにいるのかがわかりません」
「じゃあお前の物だな。邪魔だ、持って行け」
えっ、あんなでかいのどうやって?そうしたらゴーリーがアイテムボックス大を取り出して、一瞬でしまってしまった。
「このアイテムボックスは差し上げます。いつでも取り出せますよ」
そんな事言ったってどう使うのさ、これ?
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