虹の色は七色だというけれど

外国のどこかでは七色ではない

環境によって振れ幅があるのはよくある話

人を見ていれば判るとあなたは言った


例えばおんなじものを見ていても

見る人間により角度も思考もばらつくだろう

一言一句にシンクロニシティは求められない

そういうものだと思うんだ


ご覧よ綺麗な虹が出ている

ああ雨があがったね

虹の橋を渡ったね

スマートフォンで写真を撮ろう


ナナイロという言葉はそもそもが

多くのものを指すことがある

玉虫色ほど曖昧じゃなくて

もっと具体的ななにか


サンキャッチャーは変換をする

陽差しをちいさな虹にして放つ

太陽の言葉を見つけ出したと得意げに

わたしはいつもそこにキーワードを探した


虹は七色だと限らないが七色を虹色という

男性が女性が人がおんなじ色とは限らない

歌うあなたの指すほうに

クリアな虹の弧があった





20210516

深夜の二時間作詩 第110回『虹』

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