第36話 決戦前夜

 大地たちの瞳に映るのは三百体の魔物。

 三百体の魔物は大地たちに突撃した。

 大地と翠は前に出る。

 リーンが翠たちを支援する。

 琴音が動いた。

 弓を構え連続で射る。

 数体の魔物が倒れてゆく。

 魔物たちは突進の速度を緩めない。

 琴音が射る矢が次々に命中し魔物は数を減らしてゆく。

 大地と翠は前進する。

 大地は剣で。

 翠は拳で。

 魔物たちを倒し続ける。

 リーンは翠と琴音の支援に徹しった。

  

                    ***


 大地たちは戦闘を終え西に進んだ。

 数時間経過し大地たちの瞳に魔王城が見えテレポートで帰還した。



 宿屋。

 大地たちは同時に椅子に座った。

 大地は翠たちに視線を向ける。


「明日、魔王城に乗り込む」


 翠、琴音、リーンは息を飲んだ。

 大地は話を続ける。

 

「各々、明日に備えてほしい。俺からは以上だ」


 ……

 

 翠の口がゆっくり動く。


「勝てる?」

「勝つしかない」


 沈黙が流れる。


 パンパン。

 手を叩く音が聞こえ大地たちはリーンを見た。


「考えても仕方ないわ。食事にしましょ」

「そうなだ」


 大地は立ち上がり洗面所に向かった。

 鏡を見る大地。


(いざとなったら……) 


 大地は手を洗い部屋に戻った。



 食事を終え風呂終えベッドに大地は座る。

 大地の隣りに座る翠。

 翠は大地に顔を向けた。 

 

「大地、私にキスをして。勇気をくれませんか?」

「ああ」


 大地と翠はお互いに見つめた。

 そして……キスをした。


 ……


 唇と唇が離れる。


「大地さん。私にも勇気くれませんか?」


 大地の隣りに琴音は座った。

 大地は琴音に顔を向けた。

 大地は琴音に顔を近づける。

 大地と琴音はキスをした。


 ……


 二人の唇が離れた。

 リーンは大地に近づく。


「私ともキスして」


 大地は顔を向け立ち上がりリーンを見つめた。

 大地とリーンの顔が近づく。

 二人はキスをした。

 時計の針が進み唇が離れる。

 大地たちは鼓動の高鳴りを感じた。

 大地、翠、琴音、リーンは同じベッドで過ごした。

 

                          


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