第25話 ローズとお酒

 大地は魔物退治をし琴音はローズから精霊召喚を習い始め。

 翠とリーンは特訓をする。


 一週間が過ぎ大地はいつも通り魔物を退治しお金を稼いでいた。

 夕日が目に入る。


(さて琴音の様子を見に行くか)


 大地はローズの家に向かった。


 琴音とローズは家で葡萄酒を飲んでいた。

 二人とも顔が赤い。

 酔っていた。


「ひっく。最近、大地さん。私の相手してくれないんです」

「午前中は翠とリーンの特訓の付き添いで。午後は魔物退治で忙しいみたいで。たまには私の事、構ってほしいです」


 琴音は愚痴をこぼした。


 ローズは笑う。

「はは。構ってほしけりゃあ、色っぽい服で迫ってみたらどうだ。あんたならいけるって」


「ひっく。色っぽい服ですか~」


 琴音の瞳はとろんとしていた。

 ノックの音が聞こえローズは立ち上がり扉の方へ向かった。

 ローズは扉を開ける。

 大地と目が合った。

 ローズから酒の臭いがした。


(そういえばこいつ酒好きだった)


 大地は右手で頭をかく。


「琴音いるか?」

「居るよ」


 ローズは扉から離れた。


「入ってい良いか?」

「どうぞ」


 大地はローズに許可をもらい家に入ってゆく。


「琴音、立てるか?

「大地さん。おんぶして」 


 琴音の口から酒の臭いがした。


(無理そうだ)


「分かった」


 大地は琴音に背を向けしゃがんだ。

 琴音は大地に抱き着いた。

 大地はおんぶし立ち上がった。


 ローズに向けて大地は言った。


「お酒もほどほどにな。俺は琴音を宿屋に運ぶ。悪いが琴音の荷物は預かってくれ」

「あいよ」


 大地はおんぶしたままローズの家から出た。

 夜風にあたりながら宿屋まで歩く。



 花の都フェアリーに海賊船が迫っていた。


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