第511話 力を開放する黒龍Ⅱ
「本当に不死身だね。ナリユキ君はユニークスキルを発動できるようになったのに――」
「ナリユキ殿の銃撃があれでは、ユニークスキルが使用できるからと言って状況は以前と大して変わらないな」
ミクちゃんの後に
「ナリユキが銃撃で援護してくれれば、私が刀で傷を負わせることができる。先程のようにな」
「そうだな」
ルシファーの意見には賛成だ。しかし、さっきのような攻撃をもう一度できるかどうか定かでは無い。相手は
「工夫する必要があるな」
「私は行くぞナリユキ」
「ああ」
ルシファーは俺が返事をした後に再び
しかし先程とは様子が少し違っていた。
「狙いづらいな」
俺はデザートイーグルを構えていたが全く照準が定まらなかった。動きを見極めることができなければ誤射をする。そう考えるとこの混戦のなかで銃を撃つのはあまりにもリスキーだ。1vs1なら当てるの簡単なんだけどな~。
「――いや、そもそも俺がここにいる必要があるか?」
常識に捉われていたからこの発想が思い浮かばなかった。銃撃だからって別に四人が戦っているところの外から攻撃を狙う必要はない。
そう思うと俺はその場から消えて
「捕まえたぜ。皆の攻撃は俺には効かない。構わなくていい!」
俺は
もちろん俺がそれで終わる訳が無い。マカロフ卿のユニークスキル、
「やるな――俺様の記憶を奪ったか」
流石の
けど、気になるのは何故
「お前もしかして――」
「奪えてないぞ?」
「流石ナリユキ。斬新な作戦だったな」
「そらどうも」
俺は今、
「私も驚いたぞ。まさか自身に攻撃当たらない事をいい事に、あのような大胆な行動に出るとは」
「だって普通じゃ誤射してしまうからな。まあ褒めてくれるのは嬉しいよ。けどあの人ピンピンしているぜ」
「そのようだな。圧倒的に火力が足りない」
ルシファーの意見に俺は「そうだな」と頷いた。
「仕方ねえ。ミクちゃんお願いできる?」
「いいよ。
ミクちゃんにそう言われたので、
「やれ小娘。
「や――やりづらいな~」
ミクちゃんはそう言いながらも
「まあ、このスキルかけてもらうだけで戦闘値は3,000近く上がるからな。でも油断するな。アイツ、まだまだ余裕あるから」
「そのようだな。過信はしないでおこう」
そう言ってルシファーは一度刀を鞘に納めた。
「今度は俺様から行くぞ! 龍騎士!」
「い――一体何が起きたの!?」
「余でも分からなかった」
「妾にも視えなかった――」
「カウンター攻撃だな」
俺がそう呟くと、ミクちゃん、
「
「成程。流石魔界一の剣使いだな。2,000年前と比較して技の数も増えているようだ」
「
「正直だな」
いや、
まあそれはさておき。さっきから
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