第510話 力を開放する黒龍Ⅰ
「なあ、
「ほう。俺様のステータスを視れるようになったのか。やっと対等な戦いができそうだ」
「対等な戦い? いざとなれば戦闘値を十万越えにできる奴が何を言っているんだ」
俺が苦笑しながらそう呟くと、ミクちゃん、
「会う度に強くなったり、戦闘中に追い込めたかな? と思えば底が知れない力を見せてくるのはそう言う事だったか」
「そういう事だ。お陰で俺様も随分と強くなった。しかしまあ心配する事は無い。俺様が
正直なところ、
――そこで思い出した。デアは今と昔の
そう考えているとルシファーが飛んできた。役者は揃ったのだ。
「龍騎士――!」
ルシファーが到着すると、
「龍騎士? 私は魔王ルシファーだ」
「俺様が見間違える筈がないだろう。貴様は俺様達龍族の唯一の天敵。最強の人間であり龍騎士ジークフリートだ」
「知らないな。それが私の名前なのか?」
「そうだ。何がどうなっている。説明しろナリユキ」
何で俺なんだよ。
「アンタの邪気で魔王になったんだ。知らなかったのか? そのせいで2,000年前以上の記憶はルシファーには無いんだ。人間だった頃の記憶がな」
「成程。それで邪気が放たれているのか」
「アスモデウスとの契約で貴様を殺しに来た」
「来い。あの時の恨みを晴らしてくれる」
――あれ? もしかしてルシファーと
互いに黒刀で抜刀の構えをしていた。
そして突風が吹き荒れたと同時に二人はこの場から姿を消した。不気味に響く刀の金属音。常人には音しか聞こえないだろう。しかし、厳密に言えば高速移動をしながら刀の打ち合いを行っているだけ。
「俺達も行くぞ」
俺がそう言うとミクちゃん、
俺達五人が襲い掛かっても、
俺達が加わった事により、
俺は一旦離れて
四人と
すうと深呼吸を行った。
「ここだ」
俺が引き金を引くと、俺が撃った弾は北西の方角へと飛んでいく。
するとちょうど姿を現した
「どけ」
四人の同時攻撃の後、ルシファーがそう言うと、ただならない雰囲気を感じたミクちゃん、
「
ルシファーお得意の
「あいつはあの程度で死なないぞルシファー」
俺はそう言ってすかさず
そして
「呆気ないな」
ルシファーは少し残念そうな表情を浮かべていた。しかし、
「いや、見ろよ再生していくぜ」
俺がそう指すとルシファーはどこか安堵したような表情をしていた。絶対に楽しんでるだろこの人。
「なかなかの連携攻撃だったな。楽しくなってきた」
吹き飛ばした体も、付けた傷も一瞬にして元通りになった
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