第471話 黒龍との死闘Ⅱ
「まだ出し惜しみしているアクティブスキルがあるだろう? 先程俺様にダメージを与えた技をもう一度使ってみたらどうだ?」
突如、
「埒が明かないのであればもう一度使ってみるのも有りなのじゃないか?」
「それはそうかもな」
冥王ゾークを倒して授かった魂魄に宿されたいくつかのアクティブスキルとアルティメットスキル。そして、俺は今回
MP結構消費するけど仕方ない。
「良いだろう。貴様の剣技。受けて立つ」
俺が構えると
俺が試していない剣のスキル。
先程ダメージを与えたと言っても
刀を鞘に納めて、肩の力を抜いてリラックスする。そして呼吸を整える。
「ほう――」
「これは俺様も油断はできないな」
「いくぞ」
「来い」
そしてこのスキルの発動時間は5秒。つまり5,000刀入れる事になる。
「どうだ?」
俺がそう問いかける相手の
「やるな」
MPをかなり消費したが
「これほどまでとは。俺様は刀だけではなく、全身に
「それはどうも。褒めてくれて嬉しい限りだ」
実際にこのスキルがいかに強力かを物語っていたのは言うまでもない。
「貴様も同じ苦しみを味わってみろ」
その
あの時と同じ目をしていた。怨嗟や憎悪と言った感情がこもった恐ろしい目だ。漆黒の炎と禍々しいオーラを纏った黒刀。そして
俺の予測では自身の痛み――或いは倍に返すなどの効果を含んだ剣技スキルが発動されると推測した。俺はそのとてつもないパワーに圧倒され、震えている手にグッと力を入れた。
そして必死にこう念じる。
臨戦態勢に入らなければ――!
そう思っていた次の瞬間。
相手の技を迎撃するスキル――。そう咄嗟に思い浮かんだのが
「ナリユキ!」
「
互いの名前を呼び合う刀同士の衝突。俺はユニークスキルが中心で銃撃が得意。
その筈なのに俺達は刀という共通点で戦っている。
いや違う。寧ろこの技でしかこの凶悪すぎる龍に勝てる算段は無い。出すしかないのだ。
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