第459話 死の雨Ⅲ
「
「流石の貴様でもそれほどのダメージを受けていればさぞ苦しいだろ?」
そう言って不敵な笑みを浮かべる
「流石に効いたな。以前の余であれば死んでいたかもしれない」
そう言った
「自動再生だと!? 全盛期の貴様でもそんな能力は持っていなかったはず……」
「言っただろ? 冥龍オルクスの魂魄が余の中にあると――以前まで出来なかった事が、今では軽々とできるのだ」
「成程――それは張り合いがあって面白い」
「それにこんな事も可能だぞ?」
「MPの流れも何も感じない。一体何をしようとしているのだ?」
「再度臓器を潰した。流石に心臓を潰すことはできなかったようだがな」
「舐めた真似をしてくれる……」
ぜえぜえと息を切らして、
「これを連続で行うと、どうなるか分るよな?」
「貴様……!」
臓器の破壊、自動再生での修復。俺達の自動回復は自身の体力によって回復速度が変動する。あんな攻撃を仮に受け続けてしまったら、どんな奴だろうといずれ死ぬ。
案の定、
「偽物だと!?」
「チッ――」
そう舌打ちをして見上げた
「喰らうがよい」
また、
「何度も味わってもらう」
「――妙だな」
「何が妙なんですか?」
「奴の寿命が全く変わらない」
「致命傷の攻撃を与え続けていれば、寿命が縮まるという論理は俺も同意です。だから、俺としてはこうとしか考えられないんですよ」
「だな。恐らく余と考えている事は同じだ」
「マズイですね――とは言っても、俺と奴の相性は最悪ですからね。攻撃手段は
「分かっている。だから余の算段では、さっきの
「確かに対個人では相当腕を上げたようだ。忌まわしき2,000年前のあの時。龍騎士がいなくても。その実力であれば俺様に勝つことはできただろうな」
そうなんだ――! つか、
「しかし残念だな。貴様が俺様に与えたダメージが、この国の人類を滅ぼす事になるのだから」
「おいちょっと待て! 一体何をする気だ!」
俺の呼びかけに何も答えず、ただただ不気味な笑みを浮かべる
俺は防御系のスキルが無い。
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