第324話 ミクの奮闘Ⅰ
「私にはそんな攻撃は効かない」
私は前に手を向けて光のバリアーを展開した。恐らくこの攻撃はアヌビスのMPを消費して放出したもの。下級の相手なら確かに強いかもしれないけど、私に撃つようなアクティブスキルではない。狙いは――。
私は咄嗟に振り返って、愛用のレイピアで
「可愛い顔をしてやるじゃないか」
「私はフェンシングをやっていたからね。気配を感じ取ることはできるのよ。
私は
「何!?」
一瞬大きな隙が出来た――! 私はこの瞬間を見逃さない。
「流星突き!」
そして最後の30撃目は渾身の力を込めた
「うぬぼれるな。奴は特殊な改造を施していると言っただろ」
「――戦いを楽しもうとして不意をつかれた人には言われたくない」
「だから忠告しとるんだろうが!」
と、アヌビスにこっぴどく怒られた。
「うん。ごめんありがとう。油断しないようにする」
「そうしてくれ。MPが溜まったらとっておきを出すつもりだ。加護でMPを回復してくれている事には感謝しているのだ――奴が動くぞ。気をつけろ」
「うん」
私がアヌビスにそう返事をしたと同時に動き出した
茶色の髪を後ろに流している青い瞳と広いおでこが特徴的な爽やかな男性だった。歯も白くとても敵とは思えない人相をしている。正直言うと綺麗な顔をした貴族だ。見るからに育ちが良い。
■名前:レベリオン・アルヴァーナ・ノイザー
■性別:♂
■種族:人族
■称号:クリトゥワの英雄
■勲章:☆☆☆
■MP:48,000,000
■強さ又は危険度:S
■パッシブスキル
鑑定士Ⅵ:対象者のプロフィールやスキルを全て視ることができ、
状態異常無効Ⅴ:状態異常に関するあらゆる現象が無効となる。
耳栓:人体に及ぼす大きな音が聞こえた際、90%カットする。
異常聴覚Ⅴ:人族の10,000倍の聴覚を有する。
自動回復Ⅴ:体力が減少する度に自動回復を行う。回復速度は状況により異なる。
洗脳無効Ⅴ:洗脳に関するあらゆる現象が無効となる。
念話Ⅴ:対象者を思い浮かべることで、思い浮かべた対象者と頭の中で話し合うことができる。
念波動Ⅴ:対象者の強さを数値化して測ることができる。
会心の一撃Ⅴ:攻撃時に一定の確率でダメージが500%アップする。
■アクティブスキル
■ユニークスキル
■アルティメットスキル
え? めちゃくちゃ強くない!? 正直言って化物なんだけど――。と、言う事はさっきアヌビスが攻撃していた変わり身の術は
「今のはなかなか効いたぞ」
そう言って顔を上げた
「効いてなければショックだよね。でも、貴方には自動回復がついているし、その改造した体で身体そのものが硬質化しているから、あれだけ顔に攻撃したのに、額から少し血が出ているくらいだもんね」
「そういう事だ。素顔を見たからには相応の覚悟をしてもらうぞ? 絶対に息の根を止めてやる」
私は
「ほらよ出て来てやるよ」
「私も~! どんな悪戯すればいいの~?」
そう言って
正直、素顔を見れるとは思っていなかったから驚いている。そして可愛い。
「変身しろ。あそこにいる小娘と遊ぶんだ」
「マジ!? さっそく楽しもう!」
「嬉しい! じゃあ変身するね~!」
軽い口調の2人は鼻歌を歌い始めるほどウキウキになって、
「鑑定士Ⅵでステータスを視られたのは今回が初めてだ。全力で遊ぶぞ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます