第76話 卒業

 風呂からが上がると俺は身体をバスタオルで拭いて髪をコードレスドライヤーで乾かした後、俺はそれを持ちながらソファに座った。


「ミクちゃんこっちで髪乾かそうか」


「いいの?」


「おう。おいで」


 おいでに反応したのか、満面の笑みを浮かべた後に「うん」と言いながら、俺にもたれかかって座った。まあ強いていうなら、なんで今日はバスローブを着ているのかが疑問。


「なりゆき君が髪を乾かしてくれるって言うと思っていなかった」


「意外だった?」


「うん。なんかこんなに大切にされたこと無かったから嬉しくて――」


「まあ今はそんなにせかせかする必要も無いから、大切にしたい人との時間に割ければいいなって思って。いつもこんなにゆっくりした時間過ごせるとは限らないだろ?」


「そうだね。もう幸せすぎる――」


「そう言ってくれると俺も嬉しいよ。ほい出来上がり」


「ありがとう。乾かすの上手いね」


「そうか? まあ妹によくさせられていたからな」


「成程。面倒見のいいお兄さんだったんだ」


「昔はな」


 俺はそう言うとドライヤーを元の位置に戻し、枕を避けてベッドの上に座り込んだ。ミクちゃんは待ってましたと言わんばかりに俺にもたれかかってくっついてくる。俺はもう当たり前の如く腰に腕を回していた。


「時間まだまだあるね」


「そうだな」


 ミクちゃんが見上げてきたので軽いキスをした。


「なりゆき君。恥ずかしいから電気消そ?」


 そう言われて電気を少しだけ暗くした。完全に消すと真っ暗で何も見えないしな。


 スイッチが入ったのか、ミクちゃんの顔は火照っていて、少し目も潤んでいるようだ。これは全国のSっ気のある人は絶対に襲ってしまうシチュエーションではなかろうか。


 もう一度無言のままキスをして、そのままバスローブの中に手を入れて、軽く右胸を揉んでみる。


 第一に思ったことは女の子の胸ってこんなに柔らかいの!? って事だ。いや、密着していたからそりゃ何となくは分かるけど、それにしても柔らかい。興奮っていうより感動を覚えている。


 左手も腰では無く、左胸に移動させて揉むことにした。やべえずっと触っていたいというのが本音だ。


「なりゆき君――」


 既に顔はトロっとしていて、呼吸が乱れていた。少し軽く局部の近くを触っている身体が痙攣しているかのような反応を見せていた。DTの俺でも分かる。これは演技ではない!


 そう確信し出すとSっ気が出てきたのか基本はフェザータッチであちこち触りまくった。ただ、こういうときって、敏感なところは極力避けて後で責めるほうがいいって、動画で言っていたのでそれは避けることにする。だってミクちゃんってどう考えたってMじゃん? 絶対喜ぶじゃん?


 俺の軸は一人でも多くの人の人生を豊かにする。という軸だから他者が喜んでくれるのであれば、俺の快感なんかどうでもいいとすら思える。


「なりゆき君――触り方――」


「嫌?」


「嫌じゃ……ない……。好き――」


 可愛い。もはや猫とか犬とかを遥かに凌駕する生き物が目の前にいる。これはいわゆる尊死ってやつだ。我慢できん――。


 軽く乳首を摘まんでみた。すると、ミクちゃんは身体をビクビクと反応している。


「あう……」


 全身の力が抜けてるかのようだった。俺もこんなの見ていると体は熱くなってくるわ、男の大事な部分も反応してしまうわで大変だ。


 今度はキスをしながら胸と下着の上から局部を触ってみた。いつからこうなっていたのか分からないが、めちゃくちゃ濡れている。俺の下手な触り方でこんなに濡れてくれるのははっきり言って嬉しい。まあ実際のところ、あそこを守るために濡れるって話だから――。いや、守る態勢早くね? 皆こんなもんなの? それともミクちゃんがまだJDだから? 分からん――。


 そう考えながら、左手をゆっくりと動かしながら、胸では無くまた乳首を軽くなぞるように触ると、再度身体がビクっと反応していた。


 そこから楽しくなった俺は、ミクちゃんを仰向けに寝かせて、悪戯を1時間近くかけて行っていた。乳首を舐めたり、局部の中に手を入れてみたりとまあ色々だ。首にキスをしながら下を責めてみたりと色々していると一回だけいってくれた。


 俺の片手はミクちゃんの頭の上に置き、もう片手は首元を支えていた。そんな状態でゴムを付けながら局部をゆっくり擦っていた。ミクちゃん曰く大好きホールドされながらの素股がもの凄く好きらしい。


 分かっていたが生粋の変態だ。いや、これめちゃ気持ちいいから俺も好きなんだけどね。


「ミクちゃん挿入れるね?」


「うん――」


 ミクちゃんはそう言ってゆっくりと頷いてくれた。ゆっくり挿入れていくと中が凄く締まっていて最高に気持ちいい。


「ひう……」


 中に挿入れただけで身体ビクっと上にけ反ったのが分かった。


「ミクちゃん可愛いね」


「今、それ言わないで――」


 耳元で褒めるだけで、膣の締まりが一気によくなった。これで俺は晴れて卒業できたわけだが、風俗やデリヘルで卒業するという事は本当にしなくて良かったと思う。いや、マジで――。


 結局、営み自体は2時間ほどみっちりやっていて気付けば23時を超えていた。ミクちゃんの反応があまりにも可愛いからアラサーの俺でも3回戦まで持ち込んだ。


「なりゆき君力入らない」


「もう寝るだけだからいいだろ。明日シャワー浴びないとな」


「それにしてもなりゆき君ずっと頭撫でてくれるね」


「何か寝るまでこうしていたいなって。嫌だった?」


「ん。ずってしていてほしい」


 俺の腕枕で寝ているミクちゃんに、俺は身体を横にしてずっと頭を撫でてミクちゃんの顔を眺めていた。いや、まさか異世界転生してこんな展開になるとはな。神様ありがとう。


 もう一度ミクちゃんは軽いキスをしてくれた。


「おやすみなりゆき君」


「おやすみ」


 ミクちゃんはそう言うと、疲れたのか直ぐに寝息を立てながら寝た。俺はというとなんか色々衝撃過ぎてしばらく寝れなそうだ。




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