第76話 女友達にさよならを3

 数日が過ぎて――

 湊と葉月は、瀬里奈の協力もあって、済ませるべきことを済ませた。


 それから、さらに数日後。


「ふ、ふぁ……すっご……頭、真っ白になってた……♡」

「ああ、俺も……」


 湊はベッドで葉月にのしかかったまま、ぐったりとしてしまう。


「あーん、重い♡ 湊、けっこう細いのに重たいよね」

「悪い、悪い。どうしても、終わったあとは力抜けちゃうからなあ」

「わかってるって。ちゅ♡」


 葉月は、自分の肩に顔を乗せるような体勢の湊の頬に軽くキスしてくる。

 湊は笑い、力を振り絞ってころんと身体を転がす。


「ふー……そろそろ一休みかな」

「そりゃそうでしょ。何回ヤらせたと思ってんの♡」


 ちゅ、ちゅっと葉月は何度も湊の頬にキスしてから、最後に唇を重ねてくる。

 柔らかな唇がトロトロと溶けてしまいそうだ。


「もうシーツぐしょぐしょだし。フツーに七回だっけ?」

「胸も二回、口は……フィニッシュだけも含めると三回か」

「もう、こいつはー。マジで底無しだかんね♡」


 今度は、葉月が湊の上に寝そべるようにしてくる。

 あらわなGカップのおっぱいが湊の胸に押しつけられ、ぐにょりと潰れている。


「つーか、胸でも口でも最後だけこっちに……だったでしょ。わざわざおっぱいで楽しんどいて、最後だけ……♡」

「いや、胸とか顔を汚すのもいいが、やっぱ最後はそれが気持ちいいし」

「ま、あたしもそうだけどね♡」


 葉月は、その楽しませてくれたGカップのおっぱいを湊に押しつけ、ぐいぐいと擦りつけてくる。

 ぷるんぷるんの大きな胸の柔らかさがたまらない。


「それに、もうこうなったら何回ヤっても同じことだし?」


「……だよな。もう遠慮しなくていいし」

「ちょっと待って。湊、これまであたしに遠慮したことなんかあった?」


 葉月は、今度は湊の顔に胸を押しつけながら睨んでくる。


「遠慮はしてたぞ、一応。十回以上ヤらせてもらった日でも、何回かは胸か口で終わってたはず」

「そ、そうだったかな? つーか、それって遠慮になんの?」


「回数を減らせば、当たる可能性は低くなるだろ」

「そりゃ理屈はそうだけどね。うーん、なんか納得いかないような……あんっ!♡」


 ちゅるるっ、と湊が強く乳首を吸うと、葉月は大きく身体をのけぞらせた。


「ま、まあ、今はもう遠慮はいらないのは事実だよね」

「ああ、遠慮する意味がなくなっちまったからな。俺としては嬉しいけど」

「えー、ウッソー。でもさ、あんた言ってたじゃん?」

「ん? 俺、なんて言った?」


「体調が問題なくなったら、デキた女友達にもヤらせてほしいって♡」


「いや、そりゃヤりたいだろ。女友達とはいつもヤらせてもらえるが、デキた女友達とヤれるのは期間限定なんだし」

「こいつ、とことんあたしの身体、楽しみすぎだよ♡」


 葉月は笑い、湊の上で身体を起こして、腹に座るようにしてくる。

 湊は上に座っている葉月と恋人繋ぎをする。


「もっと楽しみたいなら、いつでもいいよ?♡」


 葉月はぎゅっと手を握り返しながら、身体を軽く揺らす。

 たゆん、たゆんっ♡とGカップおっぱいが弾むように揺れている。


「まあ、デキた女友達にヤらせてもらうのは


「うーん……ちょっと残念だよね。でも、しゃーないよ」


 葉月は、すっと屈んで湊にキスしてくる。


だったとはな。医者には、身に覚えのあるようなことするなって叱られたんだよな」

「まあ、お医者さんが怒るのはわかるよ。でもあたしは、ヤらせてもいい友達にヤらせたいだけなんだけどね」


 湊も葉月の頭を軽く抱えるようにして、ちゅっちゅとキスする。


「それに、湊にOKしちゃったし。デキるまでヤりたいなら、ヤらせてあげるってね♡」

「だから、遠慮はいらないんだよな、もう」


「デキてたら、それはそれでもう注意する必要もないって、遠慮なくヤってたくせに♡」

「それはまあ……葉月の身体、いつでも好きなだけ楽しみたいしな」


 どう転んでも、葉月には遠慮なくヤらせてもらっていたわけだ。

 もっとも、葉月自身もそれを望んでくれているのだが。


 数日前、葉月は瀬里奈に付き添われ、病院でこっそり検査してもらってきた。

 結果的には、毎月のアレはただ遅れているだけ――

 間違いはないらしく、他に異常もなかったようだ。


「瑠伽もついでに診てもらったけど、あの子もまだだったしね」

「それは……それでよかったんだよな。瀬里奈にはデキるまでヤらせてもらう許可はもらってないし」


「もらってないけど、ずっとアレ使ってないじゃん」

「まあ……そのほうが気持ちいいし、そもそも瀬里奈もいらないって言うし」

「むしろ、瑠伽は着けたら嫌がるくらいだもんね」


 葉月の話では、瀬里奈は問題なしと言われて、ショックを受けていたらしい。

 まるでデキていたほうが良かったかのような。


 もちろん、湊としても瀬里奈にデキていたら、葉月に言ったのと同じことを言うつもりだったが。


「あー、でも、ちょっと面白かったよ」

「なにがだ?」

「お医者さん、あたしと瑠伽、お相手は別々の人だと思ってたみたい」

「ああ、なるほど。そりゃそう思うか」


 葉月と瀬里奈、心当たりがある相手が同一人物。

 それどころか、他に六人も同じ心当たりを持つ少女がいるとは、医者も夢にも思わないだろう。


「どっちにしても、俺は葉月と瀬里奈の彼氏ではないけどな」

「あたしたち、カノジョじゃなくて女友達だもんね♡」


 葉月はまだ、軽く身体を揺らして、おっぱいもぶるんぶるん♡と弾んでいる。

 下から見上げるGカップの乳揺れは最高すぎる。


「それで、実はな」

「え、なに?」

「俺も葉月が病院に行った次の日に、同じ病院行ったんだよ」

「えっ、マジで? それ、聞いてない!」


 葉月は驚いて動きを止め、屈んでその整った顔を湊に近づけてくる。


「瀬里奈に相談して、その医者に診てもらったんだよ」

「ちょ、ちょっと待って。湊、どっか悪いの? 前に刺されたトコ、治りきってなかったとか?」


 葉月が心配そうな表情を浮かべ――

 湊は苦笑して首を振る。


「あんな傷は、とっくに完治してるよ。そうじゃなくて、持ち込んで検査してもらったというか」

「は? なにを?」

「アレを容器に入れて持ち込んで、診てもらったんだよ。分量とか濃度とか、あと運動率とか言ったかな?」

「量、濃度……えっ、ああっ!」


 葉月も、なんの話か理解したらしい。


「すぐに結果出るんだな、あの検査。なにも問題ないってさ。むしろ問題なさすぎるくらいとか言ってた」

「マジで!」


 葉月が嬉しそうに笑い、ぎゅっと湊に抱きついてくる。


「んじゃ、ずっと湊にヤらせてたら――マジでそのうちデキちゃうってことだよね♡」

「そういうことらしい。まあ、身体に問題なくても結局は確率の問題ではあるんだが」

「じゃあ、湊には頑張ってもらっちゃおうかな」


 ぎゅーっと葉月は湊に乗っかって抱きつき、そのGカップおっぱいの柔らかさが暴力的なほどで、最高に気持ちいい。


「瑠伽はその気らしいけど、他の六人はどうなのかな? 麦はたぶん、全然OKだろうけど」

「あとの五人となると、たまにしかヤらせてもらえないからな。難しいかも」

「おいおい、瑠伽と麦にもデキるまでヤらせてもらう気満々じゃん♡」


 ちゅーっ、と葉月は唇を押しつけて、むさぼるようにキスしてくる。


「それは全然いいけどさ、湊」

「うん?」


「特別扱いってわけじゃないけど、あたしが最初にヤらせてあげた女友達で、最初にデキるまでヤらせてもいいってOKしたんだからさ」


「ああ、最初に葉月にデキるように――徹底的に葉月にヤらせてもらう!」


 湊も、ぎゅっと葉月の細い身体を抱きしめる。

 この最高の身体を楽しめるのも、デキるまでヤれるのも自分だけだ。

 そう思うと、興奮は止まらない。


 葉月に何度ヤらせてもらっても興奮は治まるどころか高まる一方なので、おそらくデキるのも時間の問題だろう。


 そうなったら、湊と葉月の人生も大きく変わることになるだろう。

 だが、そうなっても後悔はない。

 この楽しすぎる女友達となら、どんなことでも乗り越えていけるはずだから。


「もし、そうなったら……もう葉月はただの女友達じゃないのかもしれないな」

「そうなのかな? 女友達のあたしにはさよならって?」

「さよならって言うと、人聞きが悪いな」


 湊は抱きしめる腕を軽く緩め、ちゅっちゅと続けてキスする。


「ね、湊。なにが起きても、もしもあたしが――湊の赤ちゃんを産んでも、友達でいてもいい?」

「表向きの関係は変わるかもしれないけどな。友達は、一生友達だよな。女友達は、ずっと女友達だ」

「あたしは、その関係が一番居心地いいから」


 湊たちは狭いベッドで何度も上下を入れ替えながら抱き合い、キスする。


「葉月、頼む。デキるまで、デキてもヤらせてくれる女友達でいてくれ!」

「うんっ、今デキちゃってるかも♡」


 恋愛感情ではなく、友情で結ばれた二人。

 普通とは少し違う関係かもしれないが、固い絆は決して変わることはないだろう。


 湊寿也と葉月葵の、互いのすべてを許し合う友情はずっと続いていく――




※次回、FINAL SEASON エピローグ

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