第58話 ギャル友達二人とはまだヤり足りない

「うーん……」

「みなっち、どうしたのぉ?」

「ちょっと! アタシ、浴びれてないよ! もうちょっとそっち行きたい!」


 泉サラのオフィスには、風呂もあった。

 要するに泊まり込みでの作業も前提に、オフィスを借りているというわけだ。


 泉に言わせると「ゲームスタッフの過酷な生き様は今も昔も変わらない!」らしい。


 もっとも、バスタブは掃除もしていないというので、シャワーのみだ。


 湊を真ん中に、左右から穂波麦と泉サラがぴったりしがみつくようにしている。


 当然、湊も二人のギャル美少女も全裸だ。

 惜しみなく、その圧倒的なスタイルを明るい風呂場で晒してくれている。


「はー、やっとアタシもまともに浴びれた! あんっ、こらっ!♡」

「麦も、もっとくっつこっとぉ。きゃんっ、またお尻ぃ♡」


 もちろん、湊はおとなしくなどしていなかった。


「やぁんっ、みなっち、お尻乱暴に撫ですぎぃ♡」

「ムギムギ、大胆だなあ! まあ、一緒にお風呂入っちゃってるし、アタシも同じだけど! あ、ちゅーしよ、ちゅー♡」


 湊に拒否する理由はなく、泉の端整なハーフ顔に近づき、ちゅっちゅっと唇を重ねて下を絡め合う。


「ふぁ……♡ 麦、ちゅってするのも好きぃ♡」

「アタシはディープなのが好きかな! んっ、もっかい、ちゅーして!♡」


 言われるまでもなく、湊は再び泉と濃厚なキスをして、続けて穂波の舌も吸い――

 最後には三人で舌を絡め合うキスをたっぷりと楽しむ。


「は、はぁ……シャワー浴びてるのか、ソファの続きしてるのかわからなくなってきたよぉ♡」

「ん、ちゅ♡ そういえば……みなっち、さっきなんで唸ってたん?」


 泉が、ちゅっちゅっと湊にキスしてから首を傾げる。


「あ、もしかして、アタシの……どっか変だった? なんか、一回目のとき、アタシのくぱーってして、変な顔してなかった?」

「いや、そうじゃない」


 このハーフ美少女ギャルも、穂波と同じくついさっきまで未経験だった。


「ミナミナにたっぷりほぐしてもらったけど、けっこー痛かったんだよね」

「わ、悪い。つい夢中になって……」

「いいってば! アタシがヤらせてあげるって言ったんだし! あそこで痛いからってやめられるほうだヤだ!」


 ちゅううっ、と泉は強く唇を押しつけてキスしてくる。


「あ、ソファに血がついちゃったが……あれは大丈夫か?」

「ウチのスタッフは説明すればわかってくれるから!」

「説明すんのかよ」


 どうも、泉の会社のスタッフもあまりまともではないらしい。


「どっちみち、今日撮った動画はスタッフに全部見せるし!」

「そうだったな……」


 スタッフとも友達になって、ヤらせてもらえるか、それも気になるところだが……。

 泉のところのスタッフたちには、代表の泉とは真逆の陰の気配を感じるが、みんな顔はかなり可愛い。


 それに加えて、湊にはむしろ陰キャのほうが親近感があり、友人になりやすそうだ。

 とはいえ、今やギャルも大好きで、偏見などはないが。


 葉月グループにはあと何人かギャルたちがいて、彼女たちとも仲良くなってみたい気もしている。


「しかし、マジで仕事の参考にするんだな」

「当たり前じゃん! あ、イラストレーターさんにも見せるからね!」


「あ、ちょっと待て。イラストレーターって――」

「ん? あー、イラストレーターさんも女の子だよ! アタシらと同い年! 若いイラストレーターさんなんて珍しくもないからね!」

「へぇ……」


 それなら、特に問題はなさそうだ。

 湊と泉、それに穂波が三人で絡み合っているエロい動画を他の男に見せるわけにはいかない。


 女性なら、別にかまわないだろう。

 泉が信頼しているなら、おかしなことにもならないはず。


 仕事で使う動画だというのは、あらかじめわかっていたのだから、文句をつけられない。


「泉の、確認させてもらえたのはよかったんだけどな」

「もー、恥ずかしがらせた罰のちゅー♡」


 泉は整ったハーフ顔を近づけて、ちゅ、ちゅちゅっとキスしてくる。


「んん? “よかったんだけど”って、変な言い方。やっぱ、なんかあるの?」

「あ、説明する前にもっと麦のお尻も撫でてぇ♡」

「そんなら、アタシの乳首も!♡」


「そんなもん、言われるまでもなくやるって!」


 言われたとおりのことを、必要以上に激しくやりつつ――


「いや、泉とは結局、六回しかできなかったなって……」

「えっ、そんなこと気にしてたん?」


 泉は、きょとんとする。


「そーいや、麦とも、結局あのあと一回――14回だけで終わっちゃったよねぇ」


 穂波のほうは、その柔らかぷりんぷりんした尻を湊の太ももに押しつけてきている。

 その柔らかさと弾力がたまらない。


「まさか、こんだけ可愛い二人に好きなだけヤらせてもらえるのに、泉のほうは二桁もいかないなんてな……」


「でも、六回目、すっごい長かったよね!♡ もう何回も気持ちよくなりすぎて、頭壊れちゃうかと思ったもん!♡」

「麦の14回目も激しすぎたよぉ♡ もう、ソファ壊れちゃうんじゃないかと思っちゃったぁ♡」


 二人とも目をトロンとさせて――ちゅっ、ちゅっと交互にキスしてくる。

 湊は二人の唇と舌を受け入れ、ちゅばちゅばと音を立てて味わうと。


「どうも、完全復活ってわけでもないらしい……」


 ぼそり、と二人に聞こえないようにつぶやく。


 今こうして、二人への欲望は収まらないが、泉に予告した七回目は結局ヤれていない。

 落ち着けばまたヤれる確信はあるものの、まだ自分にはなにかが欠けているのではないか。


 湊には、そう思えてならない。


「とりあえず、シャワー終わったら、またソファで二人の口とおっぱい楽しみたい。EカップとGカップ、まだもっと味わいたいからな」


「う、うんっ、もっと味わってぇ♡ 麦もやってみたことあるしぃ♡」

「アタシもせっかくのGカップだからね! もっといろいろな画を撮っておきたいから、好きにして!♡」


 夜明けまではまだ時間がある。

 最後まで楽しめないまでも、やれることはいくらでもあるだろう。


 このダブル金髪、白い肌と褐色の肌、GカップとEカップを心行くまで楽しみたい。


 それが終わったら――まず、行くべきところ、会うべき相手は決まっている。



 夜が明け、朝の8時過ぎ――

 湊は泉のオフィスを出て、しばらく朝の静かな道を歩いてきた。


 目当ての建物に着き、怪しい感じに近くの物陰に身を隠して待つこと数分――


「あ、あれ? なにをしてるんですか?」


「おはよう、瀬里奈。ちょっと時間いいか?」


 清楚な黒髪の少女が和風のお屋敷から出てきて、すぐに湊に気づいたようだった。

 目を丸くして、湊を見つめている。


「い、いいですけど……こんな時間にウチに来るなんて。言ってくれたら、私が湊くんのお家に行きましたよ?」

「いつもはそうだからな。たまにはこっちから来てみようと思って――って、でも瀬里奈の家に行くわけにはいかないか」


 湊は苦笑する。

 瀬里奈の家は、ほぼ一人暮らしの湊家や葉月家とは違う。


「一時間目――いや、二時間目くらいまでサボれるか?」

「はい」


 本来、瀬里奈は真面目すぎるほどの性格なのに、湊の頼みならためらわずに頷いてくれる。

 本当にありがたい女友達だ。


「これ、知り合いからもらった、同人ゲームのテスト版なんだ。これでちょっと遊ばないか?」


 湊は、持っていたDVDディスクのケースを瀬里奈に見せる。


「同人ゲームですか、湊くんがそういうの遊ぶの珍しいですね。ええ、いいですよ。一緒に遊びましょう」

「ありがとうな。じゃあ……ウチでいいか?」

「はい、行きましょう。あ、その前に」


 瀬里奈は、きょろきょろと周りを見てから。


「キス、しましょう♡ おはようのキスです♡」


 湊に抱きつき、ちゅっ、ちゅううっ♡とキスをしてくる。


 オフホワイトのノースリーブニットとブラウス越しに、Dカップのおっぱいの感触も感じられる。


 湊も瀬里奈の華奢な身体を抱き寄せ、舌を吸い上げて味わい尽くす。

 すぐそこに瀬里奈の家があるのに危険だが、この唇を味わえるチャンスは一度たりとも逃がしたくない。


 湊は瀬里奈を、さっき隠れていた物陰に連れ込み、さらに唇を味わい、押しつけられてくる胸の感触も楽しむ。


 瀬里奈の身体をここで少しだけ味わってから――

 家に帰って、やるべきことをやらなければならない。


 優等生の瀬里奈に学校をサボらせるのは申し訳ないが。

 湊はもう、今の状況の解決を先送りにしたくない。


 泉サラのようなハーフ美少女ギャルの友達がヤらせてくれるのに、たった六回で終わるような――


 穂波麦のような褐色美少女ギャルの友達がヤらせてくれるのに、14回で終わるような――


 そんな自分ではもういたくないのだ。

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