第19話 二人の女友達はバレたことはどうでもいい

「バ、バレたぁ!?」

 葉月が、ひっくり返った声を上げた。


 放課後、葉月の家のリビング――


「は、はい……沙由香さんに目撃されちゃいました……はむっ、んっ……」

「茜に? マジで……? なにしてんの、あんたら……ちょっ、今度はあたしがちゅーする番でしょ……んっ、ちゅ♡」

「ふ、ふぁい……ごめんなさい」


 湊はリビングのソファに座り、その横に葉月が座っている。

 瀬里奈はその逆側、湊を挟んで座り込んでいる。

 二人の女友達が、むさぼるように湊の唇を味わっているところだ。


「その、湊くんが私のスカートに顔を入れていたら急に現れて……」

「決定的瞬間じゃん。んっ、ちゅっ、んんっ……♡」


「あの空き教室、誰も来ないと思ってたもんな」

「ばーか。でも、茜でまだよかったんじゃない?」


「ふぁい……んっ、ちゅっ♡ 沙由香さんなら、言いふらすことはまずないと思います……きゃっ、またおっきく……♡」

「やんっ♡ ちゅ、れろっ……こんなときも全然おさまらないよね、湊……♡」


 湊はしばらく瀬里奈の太もも、葉月の舌と擦ってくる動きを楽しみ――

 最後は瀬里奈に欲望を受け止めてもらい、お掃除は葉月にもたっぷりしてもらう。


「ふぅ……すっげーよかった」

「あったり前でしょ。ちょっと、口ゆすいでくるね」

「あ、私も。湊くん、口を洗ってからまたちゅーしましょう」


 二人は洗面所に行って、口を洗って戻ってきた。

 別に湊は、事が終わったあとに葉月と瀬里奈とキスしても気にならないが。


「ふー……茜が言いふらさないなら、とりあえずいいけど、二人とも今後は注意するように」

「はい……」

「わ、わかってるって」


「つーか、湊、瑠伽るか。あんたら、また学校で……あたしは一度も学校でヤったことないのに」

「そりゃ、葉月が生徒会の手伝いとか不自然すぎるだろ」

「それに、葵さんは学校だと他のお友達と一緒にいることも多いですし……」


「うっ……で、でも湊も瑠伽も他に友達いるでしょうが。あんたら、最近二人でいること多くて、変に思われてるかもよ」

 湊たちに、ジト目を向ける葉月。


「俺の友達は、誰がいてもいなくても割と気にしないって奴らだからなあ」

「私の場合は、みなさん昼休みも勉強したり本を読んだりされてるお友達が多いですし……」

「……あたしら、全然別なタイプなのに友達になったもんだよね」


 それは言われるまでもなく、三人全員が前々から思っていることだった。

 湊は、瀬里奈の細い腰を抱き寄せ、またキスしながら本当にこの組み合わせはなんだろうと思った。


 それから、瀬里奈のオフホワイトのスクールセーターをめくり、白いブラウスのボタンを外して、ブラジャーを露出させた。


「やんっ♡ お、おっぱい揉んでもいいですけど、もうちょっとキスを……」

「ああ、そうだな」


 湊は、ブラジャーを下にズラして薄ピンクの乳首を露出させ、瀬里奈とまたキスを続ける。


「って、こら、瑠伽。一人で、湊とちゅっちゅしてんじゃないの」

「す、すみません。つい、なんとなく……」


「ほら、湊。あたしのおっぱいも揉んでいいから――って、そうじゃない!」

「な、なんだよ、いきなり」


 湊は、瀬里奈の唇を舐めながら驚いてしまう。

 葉月もブラウスのボタンを外し、黒いブラジャーを露出させたところで、いきなり叫んだのだ。


「こらっ、揉んでいいとは言ったけど……今日の趣旨はそれじゃないでしょ」

「……なんだっけ?」


「忘れてんじゃねー。文化祭の準備!」

「あ、そうだった」

「そうでした……」


 優等生の瀬里奈まで忘れていたらしい。


 三人で集まると葉月と瀬里奈にお口で頑張ってもらい、アレを何個か消費してしまう。


 いつものように、その流れが始まろうとしていた。


「ま、どうせ服は脱がなきゃいけないけど」

「そうですね、ちょうどいいかもしれません」


 葉月と瀬里奈は、今日はカバンとは別に紙袋を持っている。

 そこに入っているのは――文化祭用の衣装だ。


「でも、ちょっと恥ずかしいです……クラスの出し物、もうちょっと他にあると思うんですが」

「なに言ってんの。ベタと言われようが、やっぱ派手にいきたいじゃん。コスプレ喫茶、最高かよ」


「まあ、俺もアリだとは思ってる」

「えぇ~、湊くんまで……」


 瀬里奈は、顔を真っ赤にして恥ずかしそうだ。

 そう、湊たちのクラスは11月下旬に開催される文化祭に模擬店を出す予定だ。


 模擬店は、コスプレ喫茶。

 要するに、様々なコスプレをした女子生徒たちが接客をする喫茶店だ。


「どうして、コスプレするのが女子だけなんでしょう?」

「それ、決めたの男子じゃないからな? 葉月グループが決めたんだから」

「だって、委員長があたしらに決めてくれって言うから」


 クラスの話し合いでは意見が多すぎて、まるで収拾が付かなかった。

 そこで委員長はクラスのリーダー格である葉月とその仲間たちに、話し合いの主導権を委ねたのだ。


 結果として決まったのが、コスプレ喫茶。

 女子がコスプレをして接客、男子は教室を喫茶店に改装する準備と当日の裏方。


「男の子たち、作業を全部担当するのは大変ではありませんか?」

「葉月が『じゃあ、あたしたちが男子のコスプレをプロデュースする』とか言い出したからだろ。怖すぎる」


 葉月たちのことだから、格好いいコスプレなど望むべくもない。

 確実に、イロモノ系のコスプレをさせられる。


 一部のイケメン陽キャ男子たちがそれを激しく拒否した。

 彼らは笑いを取るのは嫌いではないが、笑いものにされるのはイヤだったようだ。


「ま、女子のコスプレが無難だろ。本人たちも嫌がってないなら、問題ねぇし」

「私はコスプレ要員にOKした覚えはないんですけど……いつの間にかコスプレすることになってました……」


「馬鹿言わないで。瑠伽がコスしなかったら、他のクラスの連中に叩かれちゃうでしょ」

「そ、そんなことはないのでは……?」


 残念ながら、そんなことがある。

 いや、湊はまったく残念ではない。


「ウチのクラスの問題じゃ済まないからな。瀬里奈がコスしなかったら、最悪の場合、全校生徒が暴動を起こす」

「そ、それはいくらなんでもありませんよ!」

「あるある。瑠伽はもうちょっと、自分の人気を自覚するべきね」


 そう言っている葉月も、自分の人気の自覚はあるだろうが、甘く見ているだろう。

 葉月がコスプレをしたら、どれだけの集客に繋がることか。


「ま、とりあえず衣装も用意したし、腹をくくってやるっきゃないね」

「仕方ありません……今さらやめるとは言えませんから……」


 女子の衣装は、クラスでまとめて用意した。

 衣装がかぶるとまずいのと、文化祭のクラス予算で買う物だからだ。

 もっとも、一部の剛の者は“自前のコスプレ衣装”があるらしい。


「つーか、二人はなんのコスをするんだ?」

「それを今から見せるんじゃん。ま、お楽しみに♡」

「わ、笑わないでくださいね?」


 葉月は前をはだけていた白ブラウスを脱ぎ、チェックのミニスカートを脱いだ。

 パンツも同じく黒で、すらりとした太ももがまぶしい。


 瀬里奈も同じく白ブラウスを脱ぎ、葉月より少し長いスカートを脱ぐ。

 ブラジャーもパンツも、白のシルク。


 二人はズレていたブラジャーを直し、あらわになっていた乳首を隠してしまう。


「はーい、着替えシーンをサービスしてあげるのはここまで」

「そ、そうですね。できればちゃんと着たところを一番に見てほしいです」

「あー、なるほど」


「ま、まあ……その前に、ちょっとだけなら……」

「え、ええ……おっぱい……楽しんでおきますか……?」


 葉月と瀬里奈が湊の前で前屈みになって谷間と――ブラジャーをまた軽くズラして、それぞれの可愛い乳首をチラリと見せてくる。

 ピンクで小さめの乳輪とピンと尖った乳首が、最高にエロい。


 もちろん、湊に断る理由はなく――

 なんでもOKしてくれる女友達二人は、今日も最高だった。



 湊が葉月の部屋に移動して、スマホを見て時間を潰していると――


「湊ーっ、準備できたよーっ」

「お、お待たせしましたー」


 リビングのほうから声がして、湊は立ち上がってリビングに戻る。

 そこには――


「ど、どうよ? あたし、なかなかよくねー?」

「や、やっぱり恥ずかしいですよ……湊くんに見られるのが一番恥ずかしいかも……」


「……なんかすげぇな」

「ふふん、でしょでしょ?」


 葉月は、白いナース服。

 ご丁寧にナースキャップもかぶり、ミルクティー色の長い髪は後ろで結んでいる。

 もちろんコスプレ衣装なので、現実にはありえないほどスカートは短い。

 ミニスカの裾から伸びる太ももと足は、生足だ。


「あ、あまり見ないでください……」


 瀬里奈は、黒いワンピースにフリフリがついた白いエプロン――メイド服だ。

 黒髪には白いカチューシャがよく似合う。

 こちらもスカートは短く、太ももが剥き出しだ。

 黒のガーターベルトに、ストッキングもはいている。


「えっと……じゃ、じゃあ、二人ともパンツも見せてくれるか……?」

「ば、ばーか! いきなりそれかいっ!」

「湊くんは、まだ私たちのパンツに興味津々なのですね……」


 湊は、葉月と瀬里奈の身体で見ていないところは一つもない。

 強いて言うなら、葉月の処女ま――いや、その話は忘れることにしたと湊は思い直す。


 それでも、この可愛い女友達二人のパンツは土下座してでも見たい。

 その気持ちが変わることは、決してないだろう。


「こ、こんな感じでいい……? あたしだって恥ずかしいよ、これは」

「で、では私はこれで……いいですか?」


 葉月が床に四つん這いになり、お尻を持ち上げるようにする。

 それだけで短いスカートがめくれて、その下にある白いパンツがちらりと見えた。

 どうやら、葉月は下着も履き替えたらしい。


 瀬里奈のほうは、立ったままミニスカメイド服の裾をたくし上げている。

 色っぽいガーターベルトが、清楚な瀬里奈に不思議なほど似合う。

 こちらも下着を履き替えていて、ピンクのパンツだ。


「やべー、すげー最高にいい……でも、そんだけ短いと普通に見えないか?」

「あ、あのね、本番ではちゃんと見せパンはくから」

「そ、そうですね……さすがにこの短いスカートで生パンツは……」


「だから、しょうがないなあ。湊にだけミニスカナースさんのパンツ……見せてあげる♡」

「ミニスカメイドさんのパンツも……見ていいのは、湊くんだけです♡」

「…………」


「きゃっ、こらっ、さっそくなの♡」

「いやんっ♡ い、いいですけど……い、衣装は汚しちゃダメですよ♡」


 葉月と瀬里奈が、リビングの床に転がる。

 葉月はうつ伏せで、お尻を湊のほうに向けて。

 瀬里奈は仰向けで、ミニスカートがめくれてパンツが剥き出しだ。


「あのさ、二人とも。ちょっと、ちょっと一回だけ……」

「い、言うと思った……マジで一回だけだからね、今回は♡」

「一回で……その、汚せないので今日は着けてください……これ脱いだら、そのままシてもいいですから……そうしたら何回でも好きなだけ……♡」


「あ、ああ……」

 湊は、ごくりと唾を呑み込んだ。

 それから、葉月の尻と瀬里奈のパンツをよく観察するために座り込む。


 こんな可愛い女友達二人の、エロすぎるコスプレ姿でなにもしないなどという選択肢はない。


「あ、ちゃんと着けるなら……あたしは二回でも……な、何回でもいいけど……♡」

「あ、葵さんだけ……や、やっぱり、湊くんのがかかったら洗えばいいので……つ、着けなくても大丈夫ですよ♡」


「瑠伽、甘すぎよ……着けずにヤらせるなんて……♡」

「あ、葵さんもですよ……着けたら何回でもいいなんて……♡」


 葉月は、うつ伏せのままお尻をくいっと上げて、白パンツをチラ見せさせつつ、ぷりぷりとした肉づきのそこを湊に見せつけてくる。


 瀬里奈も仰向けで、ミニスカートの裾を掴んでしっかりとめくり、ピンクのパンツを見せてくれる。


 こんな光景を見せられて、我慢できるはずもなく――


「よし、今日は二人とも着けずに好きなだけヤらせてくれ!」


「も、もうっ、湊、ナースとメイドさんに興奮しすぎ……じゃあ、今日は特別に……着けなくていいけどさ♡」

「ちゃ、ちゃんと私のも葵さんのも洗いますから……好きなだけ、たっぷり汚れるくらいどうぞ……♡」


 二人の女友達は、顔を真っ赤にして、それでも嬉しそうに笑っている。


 今日の放課後の遊びは、いつもとは違う衣装で、いつも以上に好き放題に楽しめそうだ。

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