第2話 40万円の高額塾へ入門
高額塾セミナー当日になりました。
セミナー会場には緊張をしながら行きました。
「詐欺だったらどうしよう」
「変なことに巻き込まれたらどうしよう」
と思いながらも、もしかしたら人生が変わるかもしれないという妙な期待感がありました。
セミナー会場は、こじんまりとしたビルの一室でした。
部屋に入るとスタッフのような方がパソコンの準備をしていて、講師の方は前の方でスマホをいじっていました。
参加人数は10名程度で、「意外といるんだな」と思いました。
時間になると、講師のあいさつからAmazon転売の概要について説明がありました。
Amazon転売を取り組む方法ということで、転売の概要についての解説でした。
特に特別な内容ではなくネットで調べれば書いてある普通のことだったように思います。
そのあとは、リサーチの体験ということで、いくつかのキーワードを検索してどのくらいの価格で売れるのかということを実践しました。
面白かったのですが、はたしてこれでどうやって稼いで生活をするのか?と疑問が残りました。
最後は、講師の指導で結果を出した人の紹介があり、高額塾の説明がありました。
この頃の自分は「バックエンド」という言葉を知らなかったので、その金額に驚きました。
バックエンドというのは無料のセミナー等で人を集めて高額塾の案内をすることです。
決して払えない金額ではないけれど、
「今日初めて会った人にこんな大金を支払うことを今決断しなければならないなんて...」
と、とても悩みました。
時間を区切って決断を迫るのは1つの手法だったのだと今となっては分かるのですが、当時の私はただ焦るだけでした。
最終的に私は『人生を変えたい』と思って高額塾への申し込みをしました。
その金額は3ヶ月で400,000円。
3ヶ月で毎月300,000円稼げるようにします。とのことでした。
「独立できるくらい稼いで今の職場から逃げたい」
ただそれだけでした。
今となってはわかるのですが、
Amazon転売で独立など非常にリスキーなことなのです。
現にこのセミナーで推奨されていたジャンルの1つが規制で一切出品できなくなりました。
申し込んだ前後くらいの規制でした。
それくらい不安定なものなのです。
もしも、自分が取り扱う商品が売ることができなくなって収入がなくなったらと思うと...。
また、自分が思うよりも正社員という身分はかなり恵まれていたのです。
社会保障や税金のことなどあるのですが、毎月決まった日に決まったお金が手に入るというのは本当にすごいことなのです。
転売を始める前はそんなことすら思いませんでした。
※ここでの転売はせどりという意味で使っています。
多分、AmazonせどりよりAmazon転売の方がゴロが良かったのかなと思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます