第27話

自分でヒロインに話しかけると決意してから一日が経った。今日俺は学校へ行く。もしも行かないと俺を勇気づけてくれてくれた荒海涼子先生に顔向けが出来ない。俺はその気持ちを胸に動いていた。麻沙美先生に格好悪いところなんか見せたくない! 俺は家を出た。なんか長い時間外に出ていなかったからか、外の空気がとても新鮮に感じる。なんか不思議な気分だ。俺は学校へ向かった。俺が学校へ行く道を通ると皆に目を見開いて驚かれる。まぁそうだろう。俺は引き籠もっていたのだから。…………俺が学校に着くとまず最初に花音と未来に会うために教室へ向かった。俺が教室へ着いた時、彼女達は動きを止めていた。俺は勇気を込めて彼女達に言う。

「ねぇ二人共。俺が二人と一緒にいていいかな? 一緒にご飯を食べたり他愛ないことで話していいのかな?」その声は多分枯れていた。決意をしていても辛いものは辛いのだ。するとヒロイン達は言った。「当たり前ですよ……」と花音が…… 「私達は達平と一緒に居たいからいるんだよ! 勝手に思い込むな!」と未来が………俺はその声を聴いて喜びに震えた。俺が二人と一緒にいていいという自分の大きな部分を肯定されたような気分になってとても気分が良い。そして俺は彼女達に言った。「ふたりともありがとう。……」と……… 俺はその後普通に授業を受けて家に帰った。家に帰った俺は家族に今日の事を伝えた。荒海涼子先生が助けてくれた事。そのおかげで花音と未来と仲直り見たいのができたという事。色んなことを話した。妹の夏海は泣いていた。多分嬉し泣きだろうが、やはり気分は優れない。自分が夏海を泣かせてしまったという事実はどんなに時間が経っても消えることは無い。だからこそ俺は家族にこんなことを言った。

「俺はもう絶対にみんなに迷惑はかけないから!! 」自分が勝手に動くとみんなに迷惑がかかってしまう。だからこそ俺はきちんと行動しないといけない。俺は夕食を食べて自分の部屋へ向かって眠る準備をしていった。………




Side花音

私は今日も学校へと向かう。彼が学校へ来ないから私も行かないのはおかしい。本当は行きたくないくらいだけど、行かないと内申に関わってしまう。私が学校についたときなんか雰囲気が違うことに気付いた。なんか騒がしい。私はその違和感から逃げるように教室へと向かった。その時だった。彼が私の目の前に現れたのは…… 私は彼を見たとき一瞬目を見開いた。本当に彼がいる? あまり気持ちを声に出せないまま時間が経ち彼は私と未来ちゃんに向かってこう言った。 

「ねぇ二人共。俺が二人と一緒にいていいかな? 一緒にご飯を食べたり他愛ないことで話していいのかな?」その言葉で私の感情は爆発した。目に涙をためながら彼に言う。

「当たり前ですよ……」私は彼の事が好きだから一緒ににいたいのだ。未来ちゃんも

「私達は達平と一緒に居たいからいるんだよ!」と言っている。あぁやっと仲直りができた。そう思うと何度か涙が出てきた。悔しいとかではない安心の涙。そう思えばずっと不安だったのだ。これで嫌われたらどうしよう?そんな不安が彼が来るまでずっと私の肩にどっしりと構えていた。だからこそ私は安心した。

だからありがとうございます神様。彼と仲直りさせてくれて………

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る