第6話

花音の重要なイベントを終えてから二日が経った。…………


今日も俺は学校へ向かう。俺は一昨日花音を重要な出来事から救った。実際その後のことは、ゲームではなかったストーリーだから、ちょっとよく分からない。


でも、彼女が幸せに暮らせるようになればいいと思う。本当は沢山のヒロインと結ばれてみたいと思う気持ちがあるけど、その為にヒロインが幸せになれないのは許容できない。


できるのなら俺自身が、彼女達を幸せにしたいけど、その役目は主人公がやることになるのだ。だから俺はヒロインたちと結ばれなくてもいい。親友の太陽に自慢ができるような彼女を作れれば俺はそれでいいのだから…………


学園に着いた俺はいつもどうり授業を受ける。すると彼女が声を掛けてきたのだ。「ちょっと多田平さん。昼休み屋上に来てくださる?」他の人達は何があったかのかを必死に予想している。俺ははドキドキしながらも屋上へと向かった。…………


屋上に着いたときもう彼女は屋上で立っていた。俺はゲームの中の達平ぽくふざけてるような声で「なんか御用で?」と聞く。すると彼女は、「弁当を作ってきたの。一緒に食べない?」と上目遣いでそう言ってきたのだ。


流石恋愛ゲームのヒロイン。破壊力が抜群だ。少しでも気が緩むと勘違いしそうになる。けど俺はこのゲームを知っている。俺じゃ彼女を幸せにすることができないことも分かっているのだ。だから俺は断ろうとした。けど無理だった。



「そんなに頬を赤く染めてそんなことを言うなんてズルいですよ。花音さんはこのゲームのヒロインなんですよ? そんなことされたら言うことを聞かざるおえないじゃないですか。…………」


結果的に俺は彼女と一緒に弁当を食べた。実のところ味は、メチャクチャうまかった。ラノベとかでは悪魔的な料理が出たりするのだけど、そんなことは一切ない。本当に美味しいのだ。


俺は単純に疑問に思う。「花音さんは俺といて大丈夫ですか? 前のお礼とかはいらないですよ。できるのなら好きな人とそんなことはしてほしいです。」すると彼女は、小声かも怪しい声で「私が好きなのはあなたなのに……………」と言った。俺はなんか言った?ぐらいにしか聞こえずそのままその言葉をもう一度聞くことはなかった。……………


そのまま授業が終わり家に帰った俺は次のイベントをノートに書き写した。次に起こる重要なイベントは、定期試験(期末テスト)だ。このイベントでは二人目のヒロイン。名前はなんだっけ?そのヒロインが先生に付き合えと脅されることから始まる。


その先生はいかにも最低なくそ教師で権力を使い彼女と付き合おうとする。だがしかし太陽が彼女の勉強を手伝うことで彼女は、勇気を持って先生を告発することに成功するのだ。このイベントの開始は、2ヶ月後にある期末テストだ。それまでに俺自身があいつを告発できるように高得点を取れるようにしなければ…………

俺はそう思い目をつぶった。…………








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