第8話

ファサリ....



今度は。


もう。キャミソールだった。


恐れていたことが現実になり。


俺は飛び起きた。


「もっかい、トイレ!!」


電気をつけたら終わる。


だって、生まれたまんまの姿をもろに

直視したら俺はもう、襲っちまうと思うんだ。


結局俺は。


暗闇に目が慣れてきたところで、

部屋から出て、トイレへは行かずに、

妹の部屋へと避難した。


まさか、妹のいい匂いが染み付いたベッドに

寝るのもあれなので、ま、もっとも、

妹がその場にいないだけマシなのだが、

迷った挙句、ベッドを借りたんだ。


ま、向こうも俺のベッドを占領したわけで。

俺が妹のベッドに寝ても別に等価交換的な

感じで、いいと思う。


そして。

忘れずに鍵をかけ、朝になるのを必死に待った。


これはまさしく、

俺なりの自衛だった。


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