第6話

「今夜だけ...だよな?」


「....うん...今夜だけの予定だけど」


涙目で。上目遣いで。

超絶可愛い顔して頼まれたら流石に折れるしかないだろ。


「なんにもしないかんな...!」


「その、なんだ、俺達は兄妹で。

間違いがあったらいけないんだからな!」


「そーなの...?

キスとかしちゃだめなの?ハグとか...

あとは、えちえちなこともダメなの??」


「ダメに決まってるだろ!」


俺はそう言いながら、アイリが膝立ちしてるベッドの上に上がった。


「もともとは、俺の部屋で、

俺一人で寝るべき場所なんだからな!!」


「ふぇえ...」


アイリはポタポタと涙を流し、


「私達、どうして兄妹なのかな?

赤の他人だったらよかったのに。

そしたら、優しくてカッコいいお兄ちゃんと

思う存分イチャイチャできるのに...」


「あー、もう、泣くなよ。

取り敢えず、添い寝?みたいなことは

してやるんだから...」


俺はアイリに寝転がるように促し、

俺も横になった。


ああ、もう。


同じベッドに兄妹して寝るなんて。


不思議な気分だった、



アイリは泣き虫だ。


俺の背中に手を回し、しばらくは俺の胸の上で手を組んでた。


引き離そうとも思ったが、

今日だけの我慢、てかそのうち腕も疲れてくるだろうと、と思ってじっと耐えていた。


背中には大き過ぎる胸が当たり、

俺の心臓はバクバクだった。






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