第5話

両親がふたりとも仕事で出張に行っており、家にいない夜だった。


今から考えると、そんなシチュエーションを狙っての行動なのかもしれなかった。


両親が不在で。

誰かに助けを求めようにも家には俺とアイリ以外誰もいなくて。


俺は困惑する他なかった。


「あのな、アイリ。

俺たちは血が繋がった兄妹。

流石に同じベッドでしかもお前が薄着で寝るのはだめだ」


「そんな訳で俺はソファで寝るから...」


「待ってよ!!」


「今日だけ!今日だけの予定だから!!」


ガッシャーンと落雷がけっこう近くで鳴り、

アイリは、


「きゃっ...」と両眼を瞑り、


本当に怖がっている風ではあった。


俺も流石に大きな音が耳に響きビビって

いた。








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