第1話 街にスタバがやって来た
あまりにも公募の作品が進まないので、外に出て書くことにした。
10年前、住んでいる街には一件だけタリーズコーヒーがあった。あった、のだが。私が初めて行った2010年1月3日に閉店した。以来、私の住む街にはタリーズやらエクセルシオールやらベローチェやらの都会で見かける店がやってくることはなかった。通学していた大学は東京23区内だったので、道を挟んで50メートル先に違うエクセルシオール、その先にはタリーズなんてざらにあった。しかし北関東では違うのである。わずかに一件だけ市内にあった珈琲屋だってジェノサイドされるのだ。
しかし3年前にコメダ珈琲ができて、この度なんとスターバックスがやって来た。10年前に!タリーズが1年で終わったこの北関東の片田舎に!!!なので車で飛ばして行ってみた。スタバのような店は人口比数で店舗を出すか決めると聞いたことがあるので、まさかこの北関東の片田舎に!(2回目)
ドライブスルーとそれなりに広い店内。オープンテラス。チーズタルトとトールサイズのムースフォームラテを持っていざ席に。(ついでに持ち込むのはiPadと辞書と資料2冊)
スタバができる3年ぐらい前にこの街にはコメダができたのだが、もちろんコメダも大好きだ。だが、コメダで満たせないものがスタバにはあり、スタバで満たせないものがもちろんコメダにはあるのである。一人で席を支える自由。チーズタルトうっま。トールサイズだから結構もつ。
……ということで、北関東に住んでいる小市民なサラリーマンネット小説を書いている人(作家と言っていいのかわからず)が「スタバで小説書いている」という現状が楽しすぎて、実際にはまあ、あんまり進まなかった(1200字ぐらい?)というお話。スタバに群がる田舎者ここに極まれり。
10年前のタリーズみたいに潰れてほしくないから、スタバの上客になって小説書きに行こうと思ったというお話でもある。
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