第157話部活漬け

無事に期末テストが終わると部活動が再開されて練習漬けだ。メリッサもボクシング部で頑張っている。メリッサはフライ級だ。抜群のボクシングセンスを持っていて、テクニックもある。


「メリッサ、強いじゃないか」


同じ階級の部員が言った。同階級なら男子とも対等に戦う。ほぼ丸坊主に近い髪型での頭の形が良いので似合っている。


「京子さん、相談があります」


ん?なんだい?


「新子さんのマネジメントスキルは素晴らしいものが有ります。是非私もマネジメントしてほしいんですが」


なるほど、早速新子さんの評判を聞いたか。その気持ちはわかる。直接聞いてみたら?


「はい、そうします」


部室の片隅でノートパソコンで仕事をしている新子さんにメリッサが話掛けて行く。しばらく2人は話し合ったみたいで、メリッサが戻って来た。


「出来る限り対応してくれるそうです」


新子さん、他の部員も見つつメリッサのマネジメントは大変じゃないか。新子さんに聞いてみた。


「まあ、これだけの人数管理していると1人増えたって一緒だよ。大丈夫」


新子さんは弱音を吐かない。私はそれを心配している。新子さん、今日良かったら一緒に帰らない?


「うん、良いよ」


五十嵐に連絡して帰りの車でゆっくり帰る事にした。部室を出て2人五十嵐の車に乗り込む。新子さんの家まで送ってもらう事にした。新子さんは遠慮したが構わない。五十嵐の運転するベントレーは新子さんの家に向かった。最近、疲れてない?


「うん、ちょっとしんどいね。家に帰っても残った仕事するし」


無理しちゃダメだよ、と私は言ったが心配は的中した。数日後、新子さんが学校を休んだ。担任に聞くと帯状疱疹が出たと言う。部活後、私は五十嵐の車で新子さんの家に向かった。

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