第27話第三者委員会
どうも、神様。今日はどんなご用で?
「貴方の行動が第三者委員会に注目されました」
え‥‥第三者委員会?一番アカン奴やん。
「貴方は見事に綾小路京子を更生中ですがいささか
どんな報告ですか?
「貴方の行動がいささか独善的だと言う指摘を受けました。そして援助のし過ぎとの事です」
しかし神様、あの子は本当に難しくて、僕も心を折ったんですよ。
「貴方は彼女の筋肉トレーニングについて憑依して負担を軽くしていますね」
はい、そうしてます。でもこの『神よりの手引書』の通りにしてますよ。
「それはあくまで基本指針です。対象者によって柔軟に対応しなければいけません。それを貴方は少々やり過ぎた」
彼女には多くの支援が必要です。ましてまだ15歳の子供です。難しい年頃です。ある程度は僕が協力しないといけませんよ。
「貴方の意見は最もです。私から意見書を提出しましょう」
俺はホッとした。もし、京子ちゃんから離れる事が有ったら、あの子本当に心おれるかもしれへん。それだけは避けないと。
「以上、第三者委員会からの報告書です。特別な
はい、わかりました。とスゴスゴと京子ちゃんの元へ帰って来た。
こんなこと言われたんよ。
「まあその第三者委員会ってのが神様にケチをつけたんでしょ?」
そう言う事やな。
「でもやり方を変えろって命令されてなかったら良いんじゃない?」
それはそうなんやけどな、人によっては俺みたいに京子ちゃんに接触せんと本人の知らん間に物事進める人もおんねん。でもそんな、何のきっかけも無しに人間なんかできるほど強くないで。
「ふーん、そうか、オッサンも大変だねぇ」
生き別れた娘が京子ちゃんと同い年なのは内緒だ。
「オッサン、やたらと格闘技詳しいけど一体何者なの?」
それは秘密や。今度こそ首にされてしまう。守秘義務やで。
「なんだ、つまんない」
そう喋りながらジムに向かう。
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