壁外での活動

 壁の上に佇む空、その下には群れで歩くワイルドウルフたち

「なんでこんな近くにいるのさ… はぁ」

そんな愚痴をこぼす彼の横には補佐として防衛軍守備隊の隊長が一緒にいた。

「そんなこと言わずにさ、頼むよ空くん後片づけはこっちでやるからさ

ストレス発散と思って   ね?」

「わかりましたよ はぁ」

横で困り顔で頼み込む様子は、苦労性が現れているようである。

そしてそんな隊長の部下も少し離れた場所でその様子を見ていた。

中には怪しんでいる者もいるがそれも仕方ないのだ、そういうものはこの部隊に入ってそう時期が過ぎていない者ばかりでなのだ。

なんでこんな子供がなどの言葉が出ているのもしょうがないがそんな者に横から、まぁ見とけと嗜めるという毎年の恒例となりつつあるものを隊長は横で見つつ空と会話していた。


「それじゃぁ、こいつら終わったらそのまま他の場所に行くんであとお願いしますね。」

そういうと空は壁から飛び降りた。


そして地面に足がついていないのにも関わらずそこを蹴った。

次の一瞬にはワイルドウルフの中に静かに着地しているのだ、何も知らない者は目を疑ったが結果は変わらない。

そして不思議なくらいに静かな空間が一瞬生まれた直後、近くにいたワイルドウルフが4匹ほど飛び掛かる。


とんとんと爪先で地面を確かめるよう叩くと真上に向かい足を蹴り上げた。

ただその様子は霞むようにしか見えずその結果も良くわからなかった。

なぜかウルフたちが蹴り上げた足を中心にはじけ飛んだのだ。


そこから他のウルフに向かい跳ねた。

空は足だけでそのすべてを蹴り倒していくが、魔力を使っているように感じられない。

「なんで魔力を使わないんだ?」

そのつぶやきが他の空とかかわりがある同僚に聞こえたらしく

「あ~ いまは馴らしだよ

身体をほぐしてるとこだな

なんかいい修行になるとか言ってたな

普段めんどくさがるくせに、命が掛かかる経験こそ一番の修業だとかいう師匠の方針何だと

それが抜けなくてこんな感じで狩りの時に、馴らしでやってくんだと

ほらそろそろ始まるぞ」

その言葉で空の方をよく見ると、ウルフから少し離れたところにいる空のその足元から雷が生まれていた。


「さてそろそろ始めるかぁ めんどいなぁ 

はぁ」


そんなことを言うとその場から消え

次の時には、近くにまとまっていたウルフを2体蹴り裂いていたのだ。

そしていた場所に雷の残滓を残しまた、次のまとまりに現れ蹴り抜いていたのだった。




「・・・・・なんですかあれ」

「あれなぁ・・・

雷を足に纏っての身体強化だとよ」

「それだけで あれはないですよ・・・・」

壁の上では下に広がる衝撃を眺めながらそんな感想を漏らしていたのだった。


「身体強化の強化率もそうですけど、なんであんなに早く動けるんですか?

そんな雷は他の属性余地もその強弱をコントロールするのが難しいことで有名じゃないですか」

「そうなんだけどな、え~とたしか

魔力コントロールを現状で行けるとこまで突き詰めたうえで

、その纏う範囲・瞬間威力・強弱を自由に好きにできるように叩き込まれたんだとさ」

「叩き込まれたってことはだれか師匠が?」

「そこは教えてもらえなかったが、相当きつかったそうだぞ?

何度か失敗したときに肌が削げて骨を見たって言ってたからなぁ」

その説明を聞いて、唖然とした表情が出来上がるのも仕方ないというものだ。

そこまでの修業は、まず聞かないしやらないからだ。

「そんでもってあいつは、腕からの魔力放出が出来ないから普通に魔法を使うことが出来ん、武器に魔力を纏わせることもできないからこそ、あんな足だけでの戦闘を突き詰めたらしいぞ。」


そんなは自分の説明が行われているのを知らない空は、ものの数分で獣の死体を量産し終わったのであった。

そして軽く周りを見渡し確認すると次の目的に向かい走り出したのだった。






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轟く火花 目指せ穏やかなスローライフ? おじい @naojii55

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