いきがりとは無知と劣等?

「おいおい!!聞こえてんのか 無能が!!!」

「おい!何を言っている!!やめなさい!!」

「先生だって思ってるんでしょ!!こいつがろくに魔法を使えない無能だってね!!!」


なぜか偉そうにくだらないことを宣うこの男は、別のクラスのものであり、そこで上位のカーストにいる。その行動でわかる通りクラスで上の方の実力だという事で威張り、調子にのっているよくいる奴だ。

昔の世界だと批判されるのだろうが今の世の中では、力があるという事が一つのステータスなのでこんな小説とかアニメでよくいる奴がこの学校以外にも表れる。

その調子にのる男は、他とは違う空を責めることでストレスを発散しているのだ。


「そんなこと考えるわけがないだろう!!

それよりも暴言を吐いたことを謝るんだ!!!」

「事実を言っただけなので謝る必要ないですよね!!」

「そんな事実はない!!」

「ふん!そんなのもう自分で示していたでしょうにかわいそうな奴だよなぁああ!!

はっはっは!!」

そのまま自分のクラスの場所まで戻っていった。

「おまえはっ!!」

「先生いいですよ 気にしてないんで」

「だがなぁ......」

「確かに事実ではありますし

まぁ結果が答えをだしていますからねぇ」

「はぁ わかった。

とりあえずお前の番だ 始めてくれ」

「あ~と先生? 魔力飛ばせないんで身体強化でいいですか?」

「そうだったな いいぞ許可する」

空は先生の許可をもらうと的まで歩きながら魔力を循環させ身体能力を上げていく


その間にまたほかの連中からの心ない言葉が飛ぶが慣れているからか気にもせず的に近づいていく。

「ほいっと」

軽く的に向かい蹴りを入れると魔力弾では壊れることがなかった的が壊れたのである。

しばらくそのことに唖然とする空気が流れるが

「身体強化が強くてもほかの術が使えないんなら宝の持ち腐れだなぁ!!」

その声を皮切りにまた騒々しい、くだらない言葉が投げかけられた。

当の本人はただただ目の前の残骸を前に

(やりすぎたかも)

なんて少し焦っていた

「気にするな!この的を壊せるくらいお前はすごいんだから!!」

「これって弁償ですか?」

冷や汗を少し流しながらの返しに先生も苦笑い

「いや、弁償しなくていい。

壊れることも想定していたからな。気にするな。」


よかったよかったと戻っていく空を苦笑いで見送る先生だが、先の光景を思い出しこの少年はどうやってここまで鍛えたのかを思案した。

(学生レベルの攻撃で壊れる的ではなかんだがなぁ

よく壊したもんだ。 

このことをちゃんとわからんからあいつはほかのクラスの子らには、あんなに馬鹿にされるのか。 理解できていないっていうのも見ていて逆に可哀相に見えるな。

認めたくないからあんなことを......)


考えがまとまっていないが、まだ後がつっかえているため新しい的を準備して授業を再開した。


「つぎ~」

(前線で戦っていた俺の強化した的を壊すなんてどんな力なんだ?)

ドン! 

的は壊れず、傷もついていない

(うん。学生だとこんなもんだよな...

あいつなんなんだ?)


「つぎ~」

そんな先生の疑問にかかわらず授業は進んでいく。

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