h22.08.29. even


 開いた指を重ね、そっと影を深めた。

 継ぎ目に歪み、けれど鮮明に写った。


 思い出す事も少なくないがほとりを歩いた

 甘く飴玉のように交した睦言も とっくに吐き捨てていたんだよね

 

 失う事さえ、失くし合えるのならと

 その筈だった。噛み砕けなくていい


 僕は手を伸ばす



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