h21.10.04. 結季の日


 移ろう日が最後の色を引いていく

 追うのを止めた街は覚えた色を点す

 像に代わり影が立ち 像はうずくまって影に縋る

 有れば忘れ 無ければ求めるような

 空を想わない人が往く

 全ての理由さえ知る気のまま


 日が波うって融けていく

 己以外が恋しくて

 毎日をつらく たまに泣き

 たくさん笑い 音を立てて生きて欲しいと思う


 奏でられそうもない優しい光へ

 何一つ届かない声で歌う。

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