第117話、『 カツゲン 』
久し振りに、ローカルなネタを……
まずは、近況ノートにUPした乳飲料の画像をご覧あれ。
雪印メグミルクから発売されている『 カツゲン 』なる商品だ。
中部圏に居住している私にとっては、馴染みのない無い飲み物だが、北海道にお住まいの方にとっては、スーパーなどで毎日のように見かける商品である。 北海道へ旅行した経験がある方も、ご存知の方が多いのではないだろうか。
妻が、コレを買って来たのは新婚時代。 大手百貨店が開催していた『 北海道物産展 』で見かけ、即買いしたとの事だった。 大学時代、ゼミの北海道旅行で知り、ホテル滞在中は毎日、飲んでいたのだそうだ。
結構、ハマる味である。(笑)
以来、近隣のモールなどで催されている物産展では、必ず探し、見つけるとは即買いしている。 今回も、とある物産展で見つけ、買って来た。
正式には『 ソフト カツゲン 』と言う。
北海道でしか販売されていないが( 一部、青森県での販売あり )、調べてみると、実は中々に歴史ある商品なのである。
元々は、昭和初期に、帝国陸軍が北海道製酪販売組合連合会( 雪印メグミルクの前身 )へ、給水状態の劣悪な中国中央部に駐屯している軍人用に、栄養飲料の開発を依頼したのが最初だ。 同組合が1938年( 昭和13年 )に、傷病兵の栄養食として北海道から原液を送り、上海で製造を開始したが、その後は北海道や樺太でも製造していた。
商品名は、元々『 活素( かつもと )』という名前で、『 活 』は『 勝つ 』にゴロを合わせ、『 素 』は『牛乳の素 』の意味だった。
その後、1956年( 昭和31年 )に『 活源( かつげん )』と名称変更され、北海道内の一般消費者向けにも販売が始まり、翌年『 カツゲン 』とカタカナ表記になった。 1979年( 昭和54年 )には、名称を『 ソフト カツゲン 』とし、風味もさっぱりとしたものに変更され、現在に至っている。
かつては、瓶入りで販売。 瓶入りは、銭湯や駅売店( キヨスク )などでも見受けられたが、1980年代には姿を消し、現在は全て、紙パック入り。
一時、昭和30年代には大阪の工場があり、一般向けに販売されていたほか、1994年( 平成6年 )頃には、『 勝源 』の名前で首都圏でも発売されたが、どちらも現在は販売が中止されている。
現在、関連商品として青リンゴ味・イチゴ味などが季節限定で販売されるほか、『 ゼリー・イン・カツゲン 』や『 カツゲンゼリー 』・『 カツゲンアイス 』など、カツゲンの風味を生かした製品も存在する。
更には、雪印メグミルク札幌工場内には、勝源神社なるものも存在するようだ。
『 勝つ源 』をイメージさせるとして、スポーツチームや受験生などの間で愛飲されている現象を受け、2006年( 平成18年 )、工場の敷地内に設置されたとの事。 祭壇には、発売初期のビンが祭られているそうである。(笑) 工場見学の際にお参りすると、お神酒の代わりにカツゲンが振舞われ、お守りを買う事が出来る。( 工場見学は、前日までに要予約 )
受験シーズンには、オリジナル味の商品が受験生応援バージョンとして切り替わる。 パッケージには『 勝源神社のお守り 』が印刷されており、最後まで飲んでお守り部分を切り取り、裏に志望校を書き込んで『 奉納 』するのだそうだ。
地域特産物は、愛着があって良い。
中部圏で例えるならば、『 スガキヤ 』や『 コメダ 』のようなものか。
何か… 『 スガキヤ 』の肉入りラーメンを食べたくなって来た……(笑)
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