第74話、『 ホワイト・ホース 』

「 待ってました! 散々、飲みたい気にさせておいて、高い酒ばかりかよ! と思っていたところです 」

 お求めやすいウイスキー紹介の案内に、コンテストがらみで知り合った知人からLINEで頂いた。

 連載を楽しみにして頂いている方がいらっしゃるのは、書き手としては嬉しい限り。 しかし、そろそろ『 シメ 』かと……

 とりあえず、ご紹介しようか。


 この『 ホワイト・ホース 』は、懐かしい銘柄かもしれない。 20代の頃、よくTV映画を観ていたのだが、その映画番組のスポンサーCMとして毎週、放送されていた。

 ……実は、千円以下の価格で購入出来る、超低価格帯のスコッチ・ウイスキーだ。 勿論、ブレンデッドではあるが、キーモルトにアイラモルトの代表的銘柄である『 ラガブーリン 』を使用している。 なので、安い価格の割には「 お? イケるじゃん 」と感動したりする。(笑)


 わずかではあるが、アイラモルト独特のスモーキーさが楽しめるピート香…… 

 味に、華やかさは無いが、刺激感覚が少なく、まろやかな口当たりで、非常に飲みやすい。 ストレートで味合うのが最高だ。 以前、スコットランドのラガブーリン蒸留所には、ホワイト・ホースの看板が掛かっていたくらい、当蒸留所でも、お馴染みの銘柄となっている。


 ちなみに、『 ジョニー・ウオーカー 赤ラベル 』・『 ブラック&ホワイト 』・『 デュワーズ・ホワイトラベル 』・『 ヘイグ 』に加え、『 ホワイト・ホース 』は、世界にスコッチ・ウイスキーを広めた5大銘柄… 『 ビッグ5 』と言われている。

『 ボウモア 』・『 ラフロイグ 』・『 アードベック 』…… アイラモルトには、潮の香とも称される薬品臭のような香りと独特なテイストがあり、苦手とする人は多いが、『 ホワイト・ホース 』の場合、ウイスキーを飲み始めた人でも、このくらいのブレンドだと心地良いと感じる事だろう。

 価格もお手頃だし、現在の、私の『 デイリー・ウイスキー 』となっている。


 瓶のデザインだが、以前のボトルは、どっしりした感じの太めのボディで、ネックがエンタシスのように膨らんでいた。 グラスに注ぐ時、この部分が「 ポコン、ポコン、トクトクトク… 」と独特な音を奏で、心地良い雰囲気を演出していたのである。 現在は、変哲の無いストレートなボトルとなったが、ネックには若干の膨らみがあり、開封したばかりの初めの頃には、あの『 ポコン、ポコン 』を聴く事が出来る。(笑)

( 近況ノートに、以前、撮影したホワイト・ホースの旧ボトルの画像をUPします )


 映画監督の、故 黒澤 明氏が、このホワイト・ホースを愛飲していた事は、有名な話だ。 馬好きだったからであろうか? 俳優の三船 敏郎氏と共に、一晩でボトル3本を空ける事もあったと言う。

 ポケット・サイズのボトルも出ており、旅行などに出掛ける際にも、カバンの中に収め易くて便利だ。 旅行先のホテルなどで、『 いつものテイスト 』が味わえるのは、中々に格別なもの。 小振りのショットグラスも持参しての『 旅先での一杯 』は、至極のひと時と言える。

 本日も、夕食を済ませた後、PCの前に座り、ホワイト・ホースをショットグラスに注ぎ、そのテイストを堪能する。


 今日の一杯に、乾杯……!

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