第66話、ああ、中国よ……

 またコラムのようになってしまうが、これはもう、書かないでどうする。

 福島原発からの処理水海洋放出に対する、中国からの抗議・嫌がらせ電話の件だ。

 基本、世界情勢・政治論理に関する話しは極力、避けたい方向なのだが、今回の中国の対応は、あまりにも酷い。

 中国共産党が国民に対し、政府にとって都合の良い事ばかりを吹聴しているのが、そもそもの要因だが、国民性とでも言おうか… 今更ながらだが、利己主義性の塊みたいな考え方をする国だと、切に思う。 常識的に見て『 おかしい 』と思う事も、洗脳された思想内では、『 正義 』となるのだ。 ある意味、指導部による見事なまでのマインドコントロールである。


 そもそも、他国の領事館に投石したりする行為は、下手をすると、戦争と成り得る危険行為だ。 その事実を、国民のほとんどが知らないであろう現状…… まずもって、それに驚かされる。 領事館の敷地は、その国の所有する土地であっても、その国の管轄が及ばない『 外国の土地 』である事を認識すべきだろう。

 ……まあ、今までも日本領事館への妨害行為は、幾度となくあった。 迷惑行為に至っては、頻繁にあっと言っても過言では無い。

 しかし、謝罪した事は一度も無い国家である。

 こんな、世界秩序を持たない『 非常識な国 』は、もう一度、国交を断行すべきだと、私は本気で思う。 国連の常任理事国である事が、未だ持って納得出来ない。



 さて、処理水放出問題だが、何も知らないクセに、文句だけは堂々と発するのは、今に始まった事ではない。


「 環境に問題が無いと言うのであれば、地面に撒けば良い。 なぜ、海に放出するのか? 危険な汚染水だからだ! 」


 『 知識人 』気取りの、無知な輩がわめいているが、馬鹿か、お前らは。

 環境基準を大幅に下回るレベルにまで希釈するには、どれだけの水が必要だと思っているのか。 水道水をそんな大量に使用したら、地域の水道圧はどうなる? 地下水を、そんな大量に汲み上げたら地盤はどうなる?

 だからこその、海水による大量希釈なのである。 このあたりの経緯は、日本政府もキチンと説明しなくてはならない。


 100歩譲って…… 反対するのは自由だが、では、どうしたら良いのか? だ。

 一部、人為的な要因もあったが、基本的に福島原発事故は、地震・津波による自然災害から引き起こされている。 全ての責任を、企業や自治体・政府に押し付けるのは、酷と言うものだろう。

 まあ、今、私が問うているのは、処理水処分の手段方法だ。 海洋放出以外に手立てがあれば、是非、お聞きしたいものである。 散々、文句をタレ流しておいて、何も最善の方法が無いとは言わせない。 さぞや、立派な手段があると推察する。


 ……無い? あ、そう。


 やはり、表面的な『 にわか知識 』を、振りかざす事しか出来ないらしい。

 では、こちらからも言わせて頂こうか。


 実は、原子力施設から出るトリチウムを含んだ水を、海洋などに放出しているのは日本だけではない。

 日本は、年間、最大22兆ベクレルのトリチウムを含んだ処理水を、海洋に放出していく計画だが、中国では、2021年だけで、東シナ海に面した『 秦山しんざん原発(浙江省) 』が、218兆ベクレルのトリチウムを海洋放出した。

 福建省の『 寧徳ねいとく原発 』は、約102兆ベクレル。 広東省の『 陽江ようこう原発 』は、約112兆ベクレルを海に放出している。 ちなみに、近隣諸国への通告は、『 全く 』されていない。

 中国は、世界一の炭酸ガス放出国である上に、更に、核物質の垂れ流しもしているのである。


 次は、韓国だ。

 2019年に、釜山近郊で日本海に面した『 古里こり原発 』が、91兆ベクレル、『 月城ウォルソン原発 』が、31兆ベクレルを、海などに放出した事が分かっている。

 ちなみに月城原発では、2018年6月11日、作業員のミスにより、重水( 核物質の処理に使用。 50%の希釈でも致死量 )3630kgが漏出。 作業員29人が、被ばくしている。


 自分たちは、日本より遥かに大量のトリチウムを海洋放出しながらも、「 汚染水は、日本人が全部、自分たちで飲み干して、体内浄化させろ 」とは、全くもって言語道断だ。

 おそらく、海洋放出に対して騒いでいる連中の99%は、この事実を知らない。  『 本当の知識人 』・某国政府などが、海洋放出に対し、大衆より『 静か 』なのは、この事実を認識しているからだろう。 墓穴を掘る事になるからだ……


 「 太平洋に放出した汚染水は、数年かけて日本海へも流れ着く 」などと、わめいている『 知識人 』の存在もあるが、この発言もどうかと思う。

 そもそも、トリチウムが出すβ線は、エネルギーが非常に小さく、紙一枚で遮蔽が可能だ。 その為、外部被ばくによる人体への影響は考えられない。

 また、トリチウムを含む水は、生物学的半減期が10日である。 海洋に放出された処理水は、大洋により、更に希釈され、被ばく測定すら不可能な状態となる……

 ……おそらく、彼らが『 予知 』する数年後、中国・韓国の海岸で摂取された海水の成分から、ある程度の濃度の数値が検出される事だろう。 そして、その原因が福島原発の海洋放出によるものだと、声高に騒ぐ連中が登場すると考えられる。


 愚かなり。

 その数値は、自分たちがタレ流した『 汚染水 』… もしくは『 生活汚水 』に起因する以外、他ならないと言うのに……


 少し調べれば、この程度の事実は判明する。( ちなみに、この章を発表・投稿した数日後、上記などの情報が、Webで取り上げられていた )

 騒いでいる連中は、鵜呑みにした情報に対し『 言いたい事 』を叫んでいるだけなのだ。 実に、情けない。

 私に、日本政府や騒いでいる国々の連中に対し、物申す機会があれば、歴然とした資料・事実の経緯と共に、論破してやりたいところなのだが……


 日本産の食材を輸入しない? 上等である。 今後、一切、輸出しない。

 日本製品を買わない? 結構だ。 今後、二度と販売しない。

 某国連中とは、一切、手を切り、インド・東南アジアの国々と、新たな枠組みを形成すべきだ。 後で『 泣きついて来ても 』、一切、関与しない。 ロシアと仲良く、破滅への道を歩むが良いだろう。 自業自得だ。


 公海を、勝手に自国の領海とし、埋め立てて軍事基地を増設している野蛮な国が、中国と言う国だ。

 中国共産党には、国民の求心力が薄れて行く事実を、仮想敵国をでっち上げる事で、民衆の眼を向けさせる狙いがある。 もう、かれこれ20年くらい前からだ。

 保身に躍起になっている国家は、国民を洗脳するしか政権存続の手段は無い。


 経済が順調である時は、国民も不満を言う事は無いが、共産主義の根底理念に対する信頼は揺らぐ。 発展途上であるが故に、共産主義は成り立ち易いのだ。

 ただ、多くの場合、独裁国家に奔る事になる。

 しかし、比較的に中国は、そうはならなかった。 まあ、多少の『 粛清 』は、史実にもあったが…… 中南米や南アジアのように、悲惨・冷酷な独裁国家にならなかったのは、毛沢東の洗脳手腕が、表面的にではあるが、それを退けたと言えるだろう。


 私信だが、共産主義は、富国が順調に進めば、30年で崩壊する。

 つまり…… 経済が、ある一定の水準に発達すれば、民衆は資本主義に奔る、と言う事である。

 それを無理やり『 延命 』しているが為、現在のような『 歪んだ思想 』を持つ国民たちが出来上がってしまったのだ。

 正しき知識・世界観を持つ中国人は、日本にいる者たちだけだろう。 彼らからの『 同胞たち 』への発信に、是非とも期待したいところである……



 ちなみに今回、海洋放出が始まった処理水は『 汚染水 』ではない。

 多核種除去設備により、セシウム134・137、ストロンチウム、ヨウ素129、プルトニウムなどの放射能物質を、世界規制基準以下にまで除去した水である。

 一部、トリチウムなどは、除去し難い為、『 処理水 』として保管しているのだ。  今回、その処理水を、更に海水で希釈し、トリチウムなどの濃度を、環境基準値以下にまで下げて海洋放出すると言う計画である。


 冷静に、考えて欲しいものだ……

 今回のような事は、いつ、どこの国の原発で引き起こされるか分からないのだ。


 『 明日は、我が身 』のような事態に、虚像とも言える正義を振りかざし、他国を責めるのは、果たして得策と言えるのか?

 科学的に立証された安全に対し、度を越した無能な批判をしているのは、世界中の国々の中で、中国だけである。 反日思想も加味しているかとは思うが、そんな思想こそが『 利己主義 』の温床になっていると、私は思う。


 いい加減、日本ばかりを目のかたきにするのは、止めてもらいたいものだ。

 中国・韓国を、侵略も含め、『 食い物 』にした国は、世界中にある。

 正しい史実に、目を向けるべきである。

 国際水準・国際規定に従わない国・政府は、今や、その存在を残すべきではない。


 ただ、先記したように今回、騒いでいるのは『 中流家庭 』、もしくは、それ以下の生活水準の人々たちだ。 可哀そうに…… 政府からの間違った情報しか受け取れず、まんまと共産党の思うがままの『 暴挙 』に奔らされている事に、全く気が付いていない。

 抗議や、嫌がらせ電話を掛け、『 英雄 』気取りで、自己満足に浸っているのだ。


 『 金持ち 』は、自身でネットを検索し、正確な情報を得て理解している。 平和で清潔な環境、快適な宿泊が出来る日本に旅行で来日し、美味しい海産物を、たらふく食べている。


 ここに、現在の中国の素顔を見た気がした……

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