第45話、八重山諸島 旅行記『 沖縄本島 』編
沖縄本島付近にも、離島と呼ばれる島は幾つも存在する。 数千人以上が居住する島から、周囲、数百m足らずの無人島まで、まさに様々だ。
この内、沖縄本島から比較的に近い所にある離島には、橋が掛けられている事が多く、自動車でドライブがてら、快適に行く事が出来る島が多い。 非常に、便利だ。
もっとも、定期船やチャーター船でしか行けない島もあるが、それでも移動時間は数分から数十分くらいである。 レンタカーで観光する予定の場合、視野に入れておいても良いかと。
今回の編は、過去に訪れた島々の有名スポットを『 紹介 』するカタチで綴ってみようかと思う。 旅行記ではなく、紹介記事のようになってしまうが、ご勘弁を頂こうか。
うるま市の東に『 海中道路 』と呼ばれる長い海上橋があり、平安山( へんざ )や勝連・伊計と言った島々へは、自動車で渡る事が可能だ。 この海中道路は、晴天の日には素晴らしい景観が堪能出来る。
どこまでも続く紺碧の海と空に、一直線に伸びた海上橋……
ここもまた、車のCMなどの撮影によく使われる場所である。
その南……
橋で繋がってはいないが、勝連の南海上には久高( くだか )島がある。
定期船が就航しているが、観光地としては少々、マイナーな為か、観光客は、やや少ない。 なので、無数に点在する小さなビーチを『 プライベートビーチ 』として独り占めする事が出来る。
久高島ではレンタサイクルがお勧めだが、徒歩でも各ビーチには充分に行ける。
のんびりと小道を歩き、景観を楽しみつつ周遊していると、幾つもの驚くほど美しいビーチに遭遇出来る。 手短に離島周遊を経験したい方は、こんな島々を廻ってみてはいかがだろうか。
さて、沖縄観光をする方が、まず訪れる観光地の1つに『 ちゅら海水族館 』がある。 ジンベイザメを見る事が出来るこの有名な水族館は、名護市よりも更に北西… 本部( もとぶ )町から県道449号・114号を経由した本部半島の先端にあるのだが、この本部町の西に『 瀬底( せそこ )島 』と言う離島がある。 先記した県道449号から海岸を左折する形で、白い大きな橋が架かっており、車なら数分で渡る事が可能だ。 水族館の帰りにでも立ち寄ってみてはいかがだろう。
最近、島にはヒルトンホテルも進出し、一大リゾート地としての景観が完成した。 島の西側にある『 瀬底ビーチ 』が有名で、延々と続く真っ白な砂浜は、まさに絶景と言える。
ただ、観光客は非常に多い。 シーズン中の土日祝などは、大変な人出となるので留意しての観光をお勧めしたいところだ。
私としては、島の東側… 橋を渡った『 下 』にある『 アンチ浜 』がお勧め。
波の穏やかなビーチで、軽食が食べられるレストハウスも完備。 ローカル色豊かな駐車場もあるので、車で海岸先まで行ける。
小さなコンクリート製の桟橋があり、その上から海中を見ると、たくさんの小魚たちが遊泳している様を眺める事が出来、渚では、4~5㎝はあろうかと思える大ヤドカリの散歩姿も楽しめる。
( 少々、画質が甘いですが、レストハウスより臨んだ『 アンチ浜 』の景観を近況ノートにUP致します )
この瀬底島から、更に西方の海域となるが、『 水納島( みんなじま ) 』と言う小さな離島がある。 周囲数キロの、まさに小島で、『 三日月島 』・『 クロワッサン島 』等、島の形から由来する別名が幾つもある。 完全なる離島なので、多数、点在する小さなビーチの透明度は、驚くほど高い。
島には数件の宿泊施設もあるが、コテージ、と言うよりは『 宿泊室 』の様相である。 リゾートホテルに慣れた方は少々、覚悟が必要かもしれない……(笑)
本部の渡久地港より高速船が就航しているので、簡単に訪れる事が出来る。
本島、南に戻り、那覇市の東方、南城市の一番東にある岬に『 安座真港 』と言う港があるが、その少し南に『 知念海洋レジャーセンター 』と言うマリンツアー専門の代理店がある。 その店舗が管理している無人島が、沖合、数キロのところにある『 コマカ島 』だ。
周囲数百mの小さな離島だが、2022年に、キリンビール 端麗グリーンラベルのCM撮影ロケ地となり、イッキに有名離島となった。 YouTubeに動画があるので、興味を持たれた方はご覧頂こうか。
高速船で、わずか15分。 まさに、海に浮かんでいるような小島だ。
見た事も無いような美しい海と、まっ白な砂浜……!
シュノーケリングではなく、美しいビーチを散歩しながらのビーチコーミングをするだけでも、この島に来た甲斐はあるだろう。 ゆったりとしたひと時を過ごすのもまた、八重山諸島を巡る旅の醍醐味の1つでもある。 この『 コマカ島 』は、別世界と言っても過言では無い、大変に美しい離島だ。
……ただ、ここもシーズン中は、かなりの人で賑わう。 手軽に行ける所は、やはりヒトが集うものだ。 まあ、致し方ないところか……
昼頃にコマカ島へ渡り、夕方に帰って来るツアーが、観光客の人気を博している。
注意点が1つ…… 島には、何も施設が無い。 パラソルのレンタルは必須だろう。 南向きのビーチは日射が強いので、日焼け対策は万全にしておいて欲しい。 飲み物を持参する事も、お忘れなく。
那覇市内で滞在した場合、朝、ゆっくりと朝食を取った後でも、レンタカーにて昼前には着ける距離なので、ちょうど出航に間に合う。 夕方、現地を後にして、那覇市内には夕暮れ前に戻れる。 日帰りツアーとしては最適だ。 今や、人気の離島である。
観光にレンタカーを利用される方が圧倒的に多いので、美しい海を左右に堪能しながらのドライブコースも、実際に走った一例として、下記にご紹介しようと思う。
名護市の北、今帰仁( なきじん )村の東に、県道110号を経由し、ワルミ大橋で繋がった屋我地( やがじ )島と言う島がある。 大きな有人島なので、ワルミ大橋を渡っている際も、ちょっとした河川を渡っているかのような錯覚に陥るが、屋我地は、れっきとした『 島 』だ。
橋を渡り切って、一つ目の交差点を左へ。 少し道は右へカーブし、県道247号との分岐交差点へ出るので、左折し、247号を北へ進む。 そのまま『 古宇利大橋 』へ。 天気が良ければ、海原を真っすぐに伸びた海上橋の素晴らしい景観が楽しめる。
まるで、海の上を走っているかのような感覚だ……!
やがて古宇利島へ『 上陸 』。
多くの美しいビーチとコテージがあり、この島での宿泊も、沖縄ならでの素晴らしさを堪能する事が出来る。 プランに加えるのも良いかと。
丸い古宇利島を、ぐるっと回るように県道があるので、そのままドライブ。
そうそう… この古宇利島には、とっておきのビーチがある。
島の北にある『 ティーヌ浜 』と言う小さなビーチだ。 道が細くて地図では分かり難いのだが、案内看板があるので意外と簡単に行ける。
そのティーヌ浜の波打ち際には『 ハートロック 』と呼ばれる、波の浸食でハート型になった奇岩が2つ、まるで寄り添うように、仲良く並んで立っており、恋人たちの聖地となっている。
古宇利島の別名は『 恋島 』。 沖縄版『 アダムとイブ 』伝説が残る島……
ティーヌ浜は、観光案内にも必ず掲載されているので、是非、立ち寄って頂きたいロマンチックな場所である。 ちなみに『 ハートロック 』は波打ち際に立っているので、渚からでも、中々に良い感じの写真が撮れる。 お勧めのスポットだ。
古宇利島を一周したら、再び古宇利大橋を渡り、県道110号との分岐へ。
今度は、その交差点を左折し、県道110号を東へと進む。
のんびりした田園地帯を通り、やがて県道110号は、右手側に海を臨みながらの道となる。
突き当りを、道なりに右へ。
美しい景観の海が視野に広がり、しばらくすると、左手側に『 屋我地ビーチ 』が見えて来る。 干潮時だけ、別名『 ピュアロード 』と呼ばれる砂洲が現れ、百mほど沖合にある小島へ歩いて渡る事が出来る事で有名な観光スポットだ。 駐車場や売店もあるので、ひと休みが出来る。 ここでの休憩が最適だろう。 海に降り、海岸を散策すると、美しいビーチの景観が堪能出来、運転疲れが癒される。 私が訪れた時は、満ち潮だったので、ピュアロードは渡れなかったが……(笑)
屋我地大橋を渡り、南下。
奥武( おう )島を経由し、羽地奥武橋を渡ると、本島中部の真喜屋( まきや )へと出る。 交差点を右折して国道58号を西に進み、名護市に戻るルートだ。
シーズンに入る前の2~3月頃、暑くなる前だと観光客も少なく、道も空いているので快適に車を走らせる事が出来る。 何より、美しい海原を横にして車を走らせる快感は、都会では味わえない爽快感が魅力だ。 数日間の滞在の内、1日をドライブに充てるのも一興だと思う。 是非、お勧めしたいドライブコースである。
ここで、注意が一点……
沖縄本島は勿論の事、八重山諸島の各島々にも『 警察 』はある。 旅行気分にハメを外し過ぎ、つい、車のアクセルを踏み過ぎると、当然にして『 御用 』となるので、謹んで頂きたい。
だが、離島では警察署が無く、駐在所・交番と言った施設のみの島々が多いのは、当然の事実。 取り締まりをする警官の数も、小さな離島になればなるほど少なくなる。 先編の西表島などは、聞いた話によるとオフシーズンの場合、警官の数は、島内に2人しか駐在していない時もあるとの事……
ここで『 登場 』するのが、地元の方々である。
あまりに傍若無人な振る舞い( 運転 )をしている車は、島の方々によって通報されるので、ご承知おきを。 特に、バスやタクシーは、警察署から委託を受けた車両も多く、交通規則を無視する車両に、常に目を光らせている。 ちなみに、通報を受けた車両は、『 逃げ切る 』事は、絶対に出来ない。 離島だから……
海上橋を通り、車で行ける島々であっても、橋を封鎖されれば『 ジ・エンド 』なのである。
各、島々の地元の方々の運転は、非常に優しく、交通規則の遵守を実行されている方がほとんど。 無謀な運転をしているのは、ほとんどがレンタカー( 観光客 )だ。
くれぐれも『 地元走り 』など、地域の恥を披露しないよう、心して安全運転をお願いしたい。
→続く
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