第四回 反省の儀? その正座。
――癖になりそうなほど爽快な、全裸のお時間だったけれど、
「そこへ座りなさい」と、腕を組む可奈を目前に、そう言われたから。因みに此処は
「
「……わかってる」
「ちゃんと私の顔を見て言いなさい」
「……じゃあ、せっちゃんはどうなの? 可奈と同じように梨花のこと好きなんだよ」
「グッ……」と、可奈の言葉が詰まる。
すると、
少しばかりの沈黙の後に、
「スキンシップ。そう、スキンシップなの」と、梨花は言葉を添える。そして、
「小さい頃にしたかったスキンシップ。ねっ、千佳。童心に帰りたかったんだよね?」
と、訊かれても……
そうなのかな? と、思いながら「うん」と、返答。でもでも……このモヤモヤは何かがわからず、わからないまま「でも、何で言ってくれなかったの? 可奈とせっちゃんが来ること。……僕には関係ないんだ。梨花は、また僕を仲間外れにするんだ」
って、よくわからないの。何で、こんなこと言っちゃったのか。
「千佳、謝んなさい。言い過ぎよ」
と言う、目前の可奈の言葉と姿をも遮るように梨花は、僕をそっと包んだ。
「馬鹿ね、そんなこと考えたことなんて一度もないよ。
千佳は、どうしても僕の大切な妹だから、そんなこと言われると悲しいよ」
……えっ? 梨花、泣いてるの?
「ごめん、ごめんね、梨花……」と、込み上がってくる涙は、なす術もなかった。
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