第四回 反省の儀? その正座。


 ――癖になりそうなほど爽快な、全裸のお時間だったけれど、可奈かなの……悪魔のような顔に免じで、お洋服を纏う。そして反省の儀……態度をもって表す正座。



「そこへ座りなさい」と、腕を組む可奈を目前に、そう言われたから。因みに此処は梨花りかのお部屋。カーペットに座る。梨花も、そして、まだ泣き止まないせっちゃんもいる。


千佳ちか、梨花とはいつもこんな感じなの? ……わかってるよね? 私と梨花の関係」


「……わかってる」


「ちゃんと私の顔を見て言いなさい」


「……じゃあ、せっちゃんはどうなの? 可奈と同じように梨花のこと好きなんだよ」


「グッ……」と、可奈の言葉が詰まる。


 すると、

 少しばかりの沈黙の後に、


「スキンシップ。そう、スキンシップなの」と、梨花は言葉を添える。そして、

「小さい頃にしたかったスキンシップ。ねっ、千佳。童心に帰りたかったんだよね?」


 と、訊かれても……


 そうなのかな? と、思いながら「うん」と、返答。でもでも……このモヤモヤは何かがわからず、わからないまま「でも、何で言ってくれなかったの? 可奈とせっちゃんが来ること。……僕には関係ないんだ。梨花は、また僕を仲間外れにするんだ」


 って、よくわからないの。何で、こんなこと言っちゃったのか。


「千佳、謝んなさい。言い過ぎよ」

 と言う、目前の可奈の言葉と姿をも遮るように梨花は、僕をそっと包んだ。


「馬鹿ね、そんなこと考えたことなんて一度もないよ。

 千佳は、どうしても僕の大切な妹だから、そんなこと言われると悲しいよ」


 ……えっ? 梨花、泣いてるの?


「ごめん、ごめんね、梨花……」と、込み上がってくる涙は、なす術もなかった。



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