第25話 ブレない心

 普通でいる勇気、世界の頂点に立とうと模索する生き方。それぞれあると思う。


 良いと思う、世界の頂点に立とうと模索する生き方。その方が張りがあって世界の数多(あまた)の勲章を受賞して世界平和達成。


 世界になかった画期的なデザインやデザインのコラボレーションの多様化ゲーム化、自分のサイズに特注化、食べれる服、映像が流れ発光するカラーコーディネート自由自在の色が動く服、銃弾が当たっても無傷で居られる強度の服、砂袋で防げるんだから作る事くらい出来るだろ。カーボンナノチューブ、有機EL、コンピュータの方が頭が良くなって、外科手術失敗率は0%、薬学栄養学の発達で病気にならない身体、長生き、全ての病気を克服する人類、顔貌(かおかたち)も遺伝的に変えられる、コンテナ型の核融合、風力水力太陽光でエネルギーは自給自足され、エネルギー問題も克服、何より国際法整備で事故も事件も起こらない社会。生まれると信じる。


 作家になると夢見たが作家としての頂点を目指すのも良いだろう。芥川直木賞W受賞ノーベル文学賞受賞し、全世界翻訳されるミリオンヒット所か仏教なんかの聖典より多くの人に影響を与える作品を書く。壮大で遠大で高尚で頂点で爆発的でセンセーショナルな一冊を書く。


 大学時代いい事を先輩から聞いたんだが、同じ事考えてる奴は大体(だいたい)100人は居ると言う。あの人のここをこう直したら自分好みになるなぁとか想像する。そうやってデザイン力や想像力って磨くのよと。


 そうなのだ、そんな「できっこないをやらなくちゃ」なんて自分が一人で成し遂げて、歴史に名を残さなくても良いのだ。


 そう思ってる人は何処かに居るし、遅かれ早かれ誰かが成し遂げるし、成し遂げて受けられるメリットって偉くなる事、目立つ事、有名になる事、窮屈にプライバシーが無くなって行くだけなのだ。


 そう言う野心的な人が居なくなる事の方も無い。みんな手を取り合って人類皆兄弟、平和が一番なんて糞喰らえって言う人も一定数居るだろうし、そう言う人を教育で聖人に導ける術があるならみんなやってるし、世界はそうなってるのだ。私が成し遂げ無くてもそれなら最初から不都合な世界は無くてこの世は天国の筈なんだ。


 私もテレビやニュースが無ければ、静かに人の不幸に心を波立たせたり、憤懣やるせなく、その人が悪いんじゃない、社会の方が未熟なんだと叫ばなくても良い。どうやったらそんな事の起こらない世の中になるんだろうって必死に考えなくても良いのだ。


 ニュースになって前人未踏の快挙なんて祝われてるけど、全部よろこべる程、私の心は広く無い。その人に栄冠が輝いた事で散って行った選手や偉人が幾らに上(のぼ)るかわからないからだ。俺だって、私だってと悔し涙に喘いでる非業の滂沱(ぼうだ)に嘆いてる人が必ず成功の光と影として現れる事になる。


 何も噂しなくても週刊文春と毎日新聞が伝えて来る。チッと舌打ちするくらいのニュースはある。世の中全てが賛同する多数決なんてあり得ない。


 俺はデブだ。成功する男のチビが嫌いだ。前澤◯作みたいなな。女の子は違う、小さい方が可愛くて好きなんだ。どうせサンカの家系か血筋なんだろって思うだけだ、チビはな。そんな俺も外国に行けばチビだ。頭の良い人が俺は好きだ。世界中に承認されて愛される事より、この人放って置いたら不味いって思われる、世界を奈落の底に突き落とす危険があると恐れられる人物になる事を人生の戦略として使う。


 競争原理に埋もれるから、こんな心持ちになってしまう。それはただの昭和だ。昭和なだけなんだ。世界一を狙ってどうこうしなくても、オンリーワンの幸福を求めて日夜暮らしてる人達と繋がって行く未来もある。これが普通で居る勇気だ。


 競争するなら長生き競争だけにすれば良い。そして母と長生きするのが私の夢だ。一生の目標である。占いを見てた二人とも健康運は良い。大丈夫。


 今年の目標は盛田隆二さん読破だ。今二月(いまにがつ)、2月中に直木賞受賞作の『塞翁の盾』を読み切る。


 そして必ず一月(ひとつき)に一冊は盛田さんの本を読もう。できれば、一月(ひとつき)を三分割にして10日で一冊にすれば一月(ひとつき)3冊だ。そのペースじゃないと本屋大賞受賞作の大賞とノンフィクション賞と夏の芥川直木賞に間に合わない。


 そうやって読書を楽しみながら、母との生活がずっと続けば良いと心から願う。


 40才までに睡眠障害を薬の力と意志の力を強くして克服しよう。そして、コンビニに就職して月5万円は稼ぐ事。そして、年金と足して自活する。


 他に料理を覚えて母に食事の世話や下(しも)の世話もできるようにならなきゃいけない。それはまぁ今は置いといて、自分のビジネスや作家業は誰かの役に立てれば良い程度の気持ちで行こう。


 現代と言う富と名声の世界を否定してんだろ?何処のコンクールにも応募できないじゃないか。これはライフワーク。商売が上手く行ったらラッキーくらいの副業で良いんだ。


 1日に一行でも読む。一行でも書く。それさえ守れば及第点だ。


 それで作家と言い張ろう。


 俺はもう作家だ。夢は叶った。


 編集者とか書店員の方が凄いし、目指す職業として夢見るなら、そう言う出版業かな。書店員さんになって推しの本の感想文とか帯とかプロモーションの仕事をしたい。


 以上

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日記 jed @jed

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