掲示板回:英雄譚のプロローグ
□□□
200:名前:名無しの商人
ざわざわ
201:名前:名無しの商人
ざわ……ざわ……
202:名前:名無しの商人
なんか始まるってマジ?
203:名前:名無しの商人
なんか一号さんいわくアスパイアさんから『言う事』があるらしいぜ
204:名前:名無しの商人
なんだなんだ
205:名前:名無しの商人
ざわ……
□□□
「えっ俺こんな中でレスすんの? 」
「良いから良いから」
□□□
210:名前:名無しの商人
あ、あー、アスパイアだ
そこまで心せず聞いてくれ
211:名前:名無しの商人
>>210
名前名前!
212:名前:名無しのアスパイア
ああすまん これで良いか
213:名前:名無しの商人
名無しのアスパイアwwwwww
215:名前:名無しの商人
名無しじゃないじゃんww
216:名前:アスパイア
あああごめんコレで良い?
217:名前:名無しの商人
オーケー
218:名前:名無しの商人
何か知らんが頑張れ!
219:名前:名無しの商人
いいぞ
220:名前:アスパイア
あー、仕切り直しで……商人最前線のリーダー、アスパイアだ
コレで良いな
221:名前:アスパイア
先程の一号の試みに参加するか迷ってるやつらは多いか少ないか分からないが、とりあえず聞いてほしい
222:名前:名無しの商人
はーい!
223:名前:名無しの商人
聞くよ~ がんばれ
□□□
「なあ、ほんとに大丈夫かこれ」
「いいからいいから」
「住人はお前のレスを待ってるぞ」
「ああもう分かった!もうどうなっても知らねーからな!!」
□□□
226:名前:アスパイア
……いいか、商人スレの住民達よ
俺達はずっと蔑まれ、挙句の果てに攻略からは職業欄も消えちまった
227:名前:アスパイア
『寄生職』呼ばわりも、『底辺職』も『不遇職』も
そんな言葉をずっと投げかけられてきて、一度はそのままこの世界から逃げてきたよな
228:名前:アスパイア
でも俺達はこの世界に戻ってきた。『あの日』、一つの配信から
229:名前:アスパイア
そして今。商人はまた減ったか?いや、むしろ増えた
魔法剣士という強い友も出来た。紛れも無く、今俺達はこの世界に存在してる
230:名前:アスパイア
いつの間にか、武器商人に防具商人、雑貨商人……上位職の存在すら出てきてさ
王都には商人は珍しいものでも無くなってきている
何時からか世界は、良いように良いように変わっていった
231:名前:アスパイア
……
232:名前:アスパイア
……なんて、ぼんやりと考えてないか?
□□□
「……黒歴史確定だな、これ」
「はは、そうか?」
「その割にすげー楽しそうじゃん、リーダー」
「ああ――もう、どうにでもなれだ」
□□□
233:名前:アスパイア
ここで一つ、お前らに言っておきたい事がある
234:名前:アスパイア
『俺達は変わった』?
そして俺達を取り巻く世界すらも『変わっていった』?
……違う!
俺達が“変えた”んだ!
ニシキが、それに始まって俺達最前線が!そしてお前ら商人全員が!この世界を変えたんだよ!!
235:名前:アスパイア
……襲い掛かるモンスター、馬鹿にしてくる者共も、弱者を狙うPK職にも
俺達は何度も立ち向かったよな
倒されて、ゴールドを毟り取られて、嫌な声を浴びせられて
それでも諦めずに這い上がり……そんな日々を続けて、長い時間が経ったよな
お前らのその苦渋の日々が。努力の日々が。
紛れもなくこの世界を、『商人』という職業を変えたんだ
236:名前:アスパイア
そんな日々を終えて、上位職の力を得て……俺は思う
本当に『商人』は強くなった
お前らはもう、このRLに必要不可欠な存在だ
そしてそれを……そろそろ、世界に認めさせても良いんじゃないかと
この職業がRLに存在する事を、刻み込む日が来たんじゃないかと
世界を“大きく”変える時は、今なんじゃないか?と
そう思って俺達は今日提案をさせてもらった
237:名前:アスパイア
……さて。それを踏まえて
必要なのは――プレイヤースキル、RLの知識だけじゃない
大事なのが、あと二つだけある
それは――足を踏み出す“タイミング”と、ほんの少しの“度胸”だけ!
238:名前:アスパイア
ってわけでタイミングは俺達が与えてやる、プレイヤースキルも知識もお前らなら大丈夫。
つまり……残る障害は四つの内あと一つ!言わなくても分かるよな?
ちなみに盛大に失敗しても、運悪くクソみたいなPTに入っても下を向くな
この商人スレがいつでもお前らを待ってるからな
239:名前:アスパイア
……
240:名前:アスパイア
さて
お前ら、準備は良いか?ポーションに復活の書、使いこなしたその相棒も!
□□□
「……ヤバい、俺なんか泣いちゃいそうだよ」
「だな……」
「最後だ、決めろよリーダー」
「はは、ああ。わかってるって」
□□□
241:名前:アスパイア
さあ!
242:名前:アスパイア
立ち上がれ――“商人スレの英雄達”よ!!
243:名前:アスパイア
今日から世界を、デッカく変えてやろうじゃないか!!!
□□□
「……」
「……」
「……どうだ?」
「レス全くつかないぞ……」
「はは、これは違うってリーダー」
「え?」
「ああ。これは――『逆』だ」
「覚えてるよ、この瞬間……一番最初、ニシキの伝説配信以来だ」
「それって――」
「――『リロード』、押してみろ」
□
250:名前:名無しの商人
うおおおおおおおおおおおおおおおおおお
251:名前:名無しの商人
商人最強!商人最強!
252:名前:名無しの商人
商人最強!商人最強!
253:名前:名無しの商人
商人最強!商人最強!
254:名前:名無しの商人
決めました
頑張って知り合いの魔法剣士と動画作ります
255:名前:名無しの商人
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
256:名前:名無しの商人
ダンジョンでも何でも潜ってやるぜ!!
257:名前:名無しの商人
攻略サイト全部、毎日サーフィンする日々が始まるな
258:名前:名無しの商人
『商人』の存在をもう一度、RLの奴らに刻み込んでやらねーとな!!!
259:名前:名無しの商人
うおおおおおお!!!
商人最強卍商人最強卍卍
260:名前:名無しの商人
このスレ覗いててよかった
261:名前:名無しの商人
俺もう泣きそう
262:名前:名無しの商人
最高のレスでした
263:名前:名無しの商人
まずは知り合いの生産職に声かけてみるか
264:名前:名無しの商人
うおおおおおおお
265:名前:名無しの商人
行商クエストクリア動画上げたら伸びるよな!??な?
266:名前:名無しの商人
俺、商人で良かったよ
267:名前:名無しの商人
今この瞬間に立ち会えている自分が誇らしい
268:名前:名無しの商人
アスパイアありがとう やる気がまた増えたよ
269:名前:名無しの商人
もうこんなのただのゲームじゃねえわwwwwwww
270:名前:名無しの商人
行くぞおおおおおおおおお!!
271:名前:名無しの商人
商人復活!商人復活!
272:名前:名無しの商人
商人最強!商人最強!
273:名前:名無しの商人
最前線さん……俺やるよ
274:名前:名無しの商人
さて、本気出すか(ゴブリンに10乙並感)
275:名前:名無しの商人
ちょっと戸惑ってたけど、知り合いの戦闘職にも声掛けてみる!
276:名前:名無しの商人
まずは一斉ダンジョンマッチングの日程も決めようぜ!なるべく早い方が良いだろ!
277:名前:名無しの商人
うおおおおやる気湧いてきた!!!!!
278:名前:名無しの商人
商人最強!商人最強!
279:名前:名無しの商人
商人最高!!!!!
280:名前:名無しの冒険者
頑張れよ、お前ら
□
「れ、レスが止まんねえ」
「ははっリーダーに頼んで正解だったな」
「間違いないね」
「あれボウケンは?」
「どっか行ったぞ」
「アイツの事だから、安心してもう行っちまったんだろ」
商人スレ。
溢れるレスから目を離し、掲示板を一度閉じて。
『最前線』達に顔を向けた。
「……なあ、一つ聞いてくれ」
「ん?」
「なんだ?」
「おっ祝杯か」
「リーダー?」
「――頼りにしてるぞ、お前ら」
「……!」
「ああ!」
「勿論だぜ」
「よっしゃー!まずはダンジョンマッチングの日程決めだな!」
「ははっ、おい待てって」
RL。いつもの仲間が氷雪の土地を走り出す。
その、皆の背中を見て居たら。
まるで何でも出来そうな――そんな感覚が、自然と湧いて来るんだよ。
「……っはは。んで亡霊は何時倒してくれるんだ?『リーダー』さんよ」
「それは作戦会議が終わってから頑張りますんで……」
いつの間にか背後に居た冒険者。
……はは、こうして催促してくれる貴重な仲間も居る事だしな!
☆
作者あと書き
……と、いうわけで一か月お付き合いいただいてありがとうございました!
これにて毎日投稿終了、執筆に戻ります……。
次も2、3ヶ月後にドバっと更新する予定です。
五十万文字まで行けるとは正直思ってませんでした。
コミカライズの方も順調で人生初の重版も!本当にありがとうございます。二巻もその内出ます。
本当に読者様のおかげでここまでやってこれました、また生存報告などなど上げていきますね。
本当にありがとうございました。
それではまた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます