第41話 死なないためにカクのって引く?

 これみよがしに死を表明するようなことはしたくないけど、死にたい気持ちを止めることなんて余計に我慢とて仏の嫌わせ給う自慢だからだめなのかな?


 どっちだろう


 誰か教えて


を書こう」


 ・・・・・・・・・・・・・・


 楽しいことはもう無い

 もはや尽き果てた


 わたしが座っている石段に

 ヴォン、ていう機械音が耳を通り過ぎたから

 何かと思ったらスズメバチだった


 スズメの縮尺2/3ほどのスズメバチ


 多分上着脱いで白のブラウスだったから刺されなかったんだね


 でも、もういい


 命拾いじゃなくてそのハチに殺してもらえればよかったのかな


 刺されるとしたらどこ?


 襟を通して首筋に


 音はしないかもね


 ヴォン、ていう羽音意外


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ヴッ


 あん?


『死ぬな!』


 えぇ?


言夢ゲンム捨無シャム!死ぬな!』


 ゲンム?


「死ぬよ」

『ゲンム:死ぬなっつってんだ!死ぬな!』

「死ぬ」

『ゲンム:死ぬな!死ぬな!』

「死ぬ死ぬ死ぬ」

『ゲンム:死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな!』

「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬぅ」

『ゲンム:死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬなぁっ!』

「だって、もういいこと無い」

『ゲンム:わたしと一緒に居るのはいいことじゃないのか!?』

「ちょっとはいいこと。でもいいことじゃなさすぎることがおおすぎる」

『ゲンム:シャムがほんとうのほんとうに死にたくなった時にはなぁ!』

「えぇ?」

『ゲンム:ほんとうにその時はわたしが一緒に死んでやるから今はやめとけ』

「えぇ?ゲンムが死ぬなんて言ったら死ねないじゃない」

『ゲンム:だから死ぬなって言ってんだこのバカ!』

「・・・うぅ・・・・」

『ゲンム:泣こうが喚こうが人の目なんて気にしなくていいからとにかく死なないで帰ってこい!バカ!』

「うぅ・・・・あぁん・・・・あぁん」

『ゲンム:小出しにすんなバカ。泣け!』

「わあああん!あああん!ひぃいん!うううううん!」

『ゲンム:そのまま帰ってこい!バカ!』


 ・・・・・・・・バカ




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