序章・クライマックスフェイズ 戦い終えて
■戦闘後
ロットの無体な一撃により、円卓第三隊長ランベルトは倒れた。
クラゲカマキリ:「目に止まらぬ妙技。敵が光になったぞ」(ああいう流派もあるんだな)
GM:えー、隊長ですが、動かなくなりましたね。
ロット:「オッケー! いったん動きは止めました!」
カイン:「さあ!」
GM:さあじゃねえ。お前もか。
カイン:「……おや?」
GM:アンナ様がロットくんに、「剣士さん。彼は人間だから、多分、それ以上すると息の根が止まるわ」言います。しかしそこで、人影が森の方から飛び出してきます。
カイン:人影?
GM:野生の人影です。「無事か、お前ら!!」と、残りの円卓騎士へ攻撃を繰り出します。命中。ダメージロールします。《水波明鏡斬》で5D+150。171点ですね。
カイン:「うわ」
紗綾:「!?」死んじゃう!?
GM:ロットくんの方がダメージ出てるの草なんだよな。
カイン:では、誰が出てきたか察してしまったので、「マリア! ここは危険です! あの色男からお逃げください!」と。
ロット:「この技は……!? 師匠!」
http://www.fear.co.jp/ari/enemy/452.jpg
出てきたのはこの人でした。
GM:はい、アロンダイトさんです。「やあ、現代の円卓の騎士諸君」
カイン:「そんな不名誉な」
GM:「そして社会保障支援機構の皆さんと、麗しき姫君。マリアと仰るのか、良い名だ」
カイン:「あぁ、そちらですか」
GM:はい。ランベルト達のことです。「まったく……こんなところまで似られては、流石にこちらとしても、恥に耐えかねるな」
カインは勘違いしていたが、現代の円卓の騎士とは、エルーラン王国円卓騎士団のランベルト達である。
そして彼らの、疑問があっても、己の正義に反してでも王命に従う振る舞いは、かつてのアロンダイト達によく似ているのだ。
紗綾:カインさん、私のアロンダイトさんのこと話してる? 話してるよねたぶん。
GM:私の!!??
PL:私の??????
野次馬:私の!!!??????
紗綾:間違えました……私『に』です。
GM:いや面白かったけどね。ともあれ、紗綾ちゃんのではないですが、アロンダイトさんです。
マジカルイワシ:(いや、あれが出てくるのはまずいだろう……)
カイン:「まだ返事できますか……? ランベルトさん、お気を確かに。円卓の騎士が来てくれましたよ」
ロット:「やっぱりご友人だったんです?」
GM:「う、ぐ……貴方は、まさか……」一応、意識はあるみたいです。
カイン:「(小声)祖、照れてないで出てきてください。ねぇ。逃げるな」
紗綾:「あなたは……名前は伺ったことありますが、もしかして?」
GM:「ああ、通りすがりの釣りキチお兄さんだ。話をしている場合ではないだろう。先ほど、君たちの仲間が銀嶺城を脱出し、ルネスへ先行している」
紗綾:君たちの仲間=暴れたデイジーさん、ですよね。
GM:「鎧姿の男が顔面蒼白になりながら全力疾走していたのは中々面白かったぞ」はい、デイジーさんとエリオット、それからミリーのことですね。
ロット:「僕たちの仲間が!?」
紗綾:「……そうなると、早く移動した方が?」
GM:「そこで、君たちに追っ手が掛かっていたが、不幸にもログレス北の街道は鉄砲水で山肌が崩れて通行止め、多少の猶予はあるだろうね」
紗綾:不幸にも。
カイン:「実に不幸ですね」
GM:「さあ、行け。後は私が何とかしよう」
クラゲカマキリ:円卓の騎士は12人いるかもしれないが、私の触手は13本以上あるから。
GM:やかましい。「……マリアさん。事が済んだら、良いお茶を用意しようか」
紗綾:口説いてる!
カイン:「ヴェイン卿よ、我々を守り給え!」《フォッグミラージュ》を使用したい!! 祖の加護でアロンダイトさんのダイスを消す!
GM:アロンダイトさんは魔術判定のダイスを振っていないので駄目です。
ロット:「それは良かった! 師匠! 僕も師匠とお茶したいです!」
GM:「ではな、健闘を祈る」
紗綾:「あ、えーと……とりあえずいきましょうか」とエベントンさんたちとかを促しつつ。
GM:ようやく少し状況が呑み込めたランベルトが、「アロンダイト・ブランド……本物なのですか」と。エベントンさんも、「今夜は、信じられないことばかり起きる。君たちは本当に何者なのだ」って目を白黒させてるよ。
ロット:「えっ、もしかして偽物が出回ってたんです?」
GM:「偽物のウワサなら聞いたよ。なんでも、髪をホウキのように立てた黒髪の剣士だそうだ」
https://platycodon.wiki.fc2.com/upload_dir/p/platycodon/thumb_2fb3a2b269c6c86a95ba455aabfa28d4.png
↑ロット。
ロット:「それは許せませんね……師匠の名を貶めるようであれば、こらしめてやらないと」
GM:あのさあ。
紗綾:ロットくん。
GM:「私は彼らと少し話をする。君たちは、ルネスへ行け。大事な姫、なのだろう」あ、ドロップ品ロールはやっといていいです。
円卓騎士ランベルトとその隊を退けたPC達一行は、アロンダイト・ブランドの助力を得て、無事にルネスへと向かった。
紗綾は恩あるエベントンの救出に成功し、自称騎士カインは、アンナ姫を……いや、彼が守ると誓った「マリア」を、無事に連れ出すことができたのだった。
■そのころ
軽挙妄動をやり果せた連中は、必死にログレスを脱出、先行してルネスへ向かっていた。
ミリー:「ハァ……ハァ……この仕事……お前来る必要……無かっただろ。」
エリオット:「ヒュー……ゼェ……ヒュ、ヒュー……」
ミリーの疲れようから察するに、《ハリケーンブロウ》(攻撃対象を強制的に移動させるモンクのスキル)で、鎧の重さで動けなくなったエリオットをここまでドリブルしてきたのかもしれない。
シェルト:「む。何やら外が騒がしいな」
ミリー:「…………水くれ。」
シェルト:「ん? お、おい! 魔術師が死にそうじゃないか! おい、誰か、水を持て!」
…………。(沈黙)
シェルト:「……僕が取ってこよう」
エリオット:「……(指先で地面にウサギの絵をかいて倒れる)」
ミリー:「誤解を招くメッセージを残すな!!」
エリオット:「……(ウサギの絵に凶悪な人相と蹴り足のエフェクトを描き加える)」
ミリー:「お前もルネスエッグの刑だ」(ジュワー)
シェルト:「おい、死ぬな魔術師。全く、ひ弱なくせに外をうろつくから……うん? 外で何をしていたんだお前たちは?」
デイジー:「倒幕じゃが」
シェルト:「何を言ってるんだ? ちゃんと僕に分かるように話せ」
デイジー:「やかましい! 儂らは疲れちょるんじゃあ!! 毛も生えちょらん餓鬼は引っ込んでおれい!!」
シェルト:「? 毛は生えているぞ。髭は、それほどでもないが……おい、訳のわからないことを言ってないでちゃんと説明をしろ! 僕を除け者にする気か! 許さないぞ!」
馬鹿パーティは、いつも楽しそうで大変に結構なことである。
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