序章・ミドルフェイズ6 強敵! ダイアゴーレム

◆ミドルフェイズ6 "不夜の街"ログレス北、地の時代の遺跡

https://drive.google.com/file/d/1HB8156ghr_toDJFHggZ_SIwCmBrgO4AT/view?usp=sharing

 遺跡の入り口のマップ。

 街道を外れた森の中に、遺跡に続く入り口がある。崩れかけた柱のようなものが並び、入り口を隠すように木々が生い茂っている。


GM:そういうわけで、ベアトリスに言われた場所へ向かうと遺跡の入り口を発見できました。

マジカルイワシ:「それじゃあ、ちょっくら姫様を攫ってきてくれや」

カイン:「ご冗談を。いやホントに。祖もちょっと黙って」

GM:祖、童貞説あるからな。

カイン:待って。そうすると祖ヴェインは子孫を残しておらず、私は彼の末裔ではないことになりますが。

GM:今も自称だし、別に変わらないんじゃない?


紗綾:「……さて、とりあえず。いきましょう。ここが正念場、ですかね」

カイン:「正念場は今夜ですよ。困ったことに」

マジカルイワシ:「おいおい、貴族様の困窮を救うんだ、ちょっとくらいの無茶や無謀くらい、なぁ?」

クラゲカマキリ:「死地をくぐり抜ける必要がある時もある」

カイン:「既に死地は何度も いや あの だから祖!」

マジカルイワシ:「姫様を攫うなんて勇敢な真似、本物の騎士にしかできないだろ?」

カイン:「……!」

GM:だったらカインには無理じゃん、どうするんだ。

カイン:「?」

紗綾:「とりあえずカインさんが覚悟を決めるかは別として……どうですか、カインさん?」と前の方をこう、警戒行動とか……。


 警戒行動はエクスパンションブック等に掲載のルール。一般スキル《エリアサーチ》取得により行えるようになるメジャーアクションで、成功すれば視界内のトラップや潜んでいるエネミーの情報を大まかに得ることが出来る。


GM:いや、その必要はありません。特に何も見当たらないですよ。

紗綾:わかりました。

カイン:「(小声)祖、そこんとこどうなんです? 騎士と主人の関係って、私の知る限りでは大体浮気で裏切りに……」

GM:「……いいぞ……お前もこっちへ来い……」

カイン:「(大声)祖!!!」

紗綾:祖が出てきたぞ!?

GM:「いいか……元を正せばあいつが……アロンダイトが……いや、この話はよそう……」

カイン:「(小声)はい、やめましょう。その手の話は、他の支部に手慣れが居るとのことなので、そちらに」 

GM:では、遺跡に入っていきますね。マップ変えます。



■遺跡内部の通路

https://drive.google.com/file/d/1q05YVkhhke7ew3az-D6wuwcjI7zUmIyp/view?usp=sharing

遺跡内部のマップ。相変わらず手抜きである。


GM:南北に長い通路で、皆さんは北側から来ています。

カイン:なるほど。ここはログレスの北でしたっけ?

GM:はい。両側の壁の窪みには、それぞれ光り輝くきれいな像が立っています。全部で4体ありますね。

マジカルイワシ:像ね。

ロット:どうせ動くんでしょうね。


 「アリアンロッド」で、遺跡に像があって、動かない方がおかしいというのは確かにその通り。 


GM:そのうちの1つ、近いものが「王の証を掲げよ……」って喋ったよ。

マジカルイワシ:「そんなものはない」

GM:ごごごごごご。

紗綾:いわしー!

クラゲカマキリ:「おお、早速戦闘か」

紗綾:「王の証……それって、もしかして」アイテム名思い出せない。

GM:秘石アステリアだぞ。

紗綾:アステリア アステリア アステリア よしたぶん覚えた。

GM: :thinking:

カイン:「困りましたね」

GM:君たちが王の証を持っていないことが分かると、近いほうの2体、C5とH5の像が動き始めます。戦闘ラウンドです。


■ラウンド1

http://www.fear.co.jp/ari/enemy/285.jpg

動き出した像。


GM:今回のエネミーですが、像のうち2体が動き出しました。【行動値】は22です。

カイン:あっ私より1高いですね。先手を取られてしまう。


 《連携攻撃》ギルドサポートを使う編成では、先手を取れない場合特に厳しくなりがちである。セットアップに全員で移動を行う《陣形》を持ってきていないのもネックである。《ランナップ》等のスキルで代用は可能であるが。


紗綾:どうしよう。『聖水』は撒く?

カイン:ゴーレムとすると【魔法防御力】はおそらく0ですから、欲しくはあるのですけど……クライマックスに取っておきませんか?

ロット:僕は《水波斬》がありますから最悪それで大丈夫。


 打ち合わせの結果、セットアップでは最初の戦闘と同じように、《スクリーン》、《ランナップ》で前衛3人を先行し、イワシは《アクアスタンス》。さらに枯渇しているフェイトを補充するため、ギルドサポート《最後の力》を使用、全員のフェイトを3点回復する。


紗綾:最初のイニシアチブプロセス、《エンカレッジ》をカインに!

カイン:メインプロセスを頂きます。まずは《連携Ⅱ:アースラベイジ》始動を宣言!

GM:なるほど、先手を取る作戦で来ましたね。


 PC達の選択はこう。カインの【行動値】でも後れを取るのであれば、この最初のラウンドだけでも《エンカレッジ》で加速させて先手を取るというもの。

 一人が先手を取れれば、残り全員が行動できるのが《連携攻撃》の強みである。


カイン:ムーブアクション戦闘移動、左の像にエンゲージしてマイナーアクション『理力符:闇』を使用します。このシーン中、武器攻撃を闇属性魔法ダメージに。

GM:『聖水』の代わりはあったか。でも《パリー》ができないわけだ。

カイン:そうなんですよね。


 ゴーレムの多くは、【物理防御力】が非常に高い代わりに、【魔法防御力】が0になっている。そのため、カインは武器攻撃の魔法ダメージ化を優先した。

 一方、《パリー》を使用できなかったため、防御面には不安が残る。


カイン:メジャーアクションは《ワイドアタック》。

GM:そのエンゲージのエネミーは1体だけど……。

カイン:《ワイドストーム》が乗せたいんですよ!


 《ワイドアタック》は複数体を攻撃するスキル。単体に使用しても何も効果はない。しかし、カインが取得しているダメージ増加スキル、《ワイドストーム》は、シーフのスキルで攻撃したときにしか使用することはできない。そのため、意味がないと知りつつも単体にシーフのスキルである《ワイドアタック》で攻撃、それに《ワイドストーム》を乗せる、という行動を取るのである。涙ぐましい。


カイン:そういうわけでメジャー、《ワイドアタック》《ワイドストーム》《ワイドアタック》抜き!

GM:何の呪文だ。


 前述のように、《ワイドアタック》で攻撃しているため《ワイドストーム》を使用することができる。しかし、エネミーは1体なので、《ワイドアタック》:5のダメージ+10は乗らない。ややこしい。

 像の回避は2D+6と低く、この攻撃は問題なく命中する。


カイン:《ピアシングストライク》を乗せて56点、闇属性魔法ダメージです。

GM:入るよ。《ポイズンアップル》は?

紗綾:射程10mなので届かないです。

GM:なるほど。てか20mあっても届きませんねこれ。


 奥まった位置にいたゴーレムまで、カインは《ランナップ》と戦闘移動で走り込んでいた。初期配置の紗綾から20m以上離れ、《プロテクション》すら届かない位置になる。

 防御の要《パリー》も使えず、《ディストラント》の恐怖も入れず、大丈夫なのだろうか。


カイン:なので《プロテクション》が届かないのが怖いのですよ。

GM:ですね。ともあれ、連携属性:地が発生しました。


 この後はマジカルイワシ、ロット、クラゲカマキリが通常通り連携を続ける。まず、イワシの《ウォータースピア》による[放心]が左のゴーレムに。

 続いてロットの《連携Ⅱ:シールドラッシュ》で右のゴーレムが[スリップ]。クラゲカマキリの《バッシュ》が再び左のゴーレムに。攻撃を散らしたためどちらも戦闘不能には至らない。


クラゲカマキリ:「む、さすがに像なだけあって硬いな」

GM:君だけ物理ダメージだったのもある。《バーサーク》する関係上仕方ないけどね。


 この時、カインがクラゲカマキリに与えた《ディストラント》により、左のゴーレムに[恐怖]が入る。これは、クラゲカマキリが[恐怖]を与えたことになり、カインの回避を助けない……のだが。


GM:さて像のメインプロセスだ。カインとカマキリにエンゲージされた方は、そのまま移動はせず、《範囲攻撃:白兵》:2により『パンチ』で2人を白兵攻撃。命中は……4D+20に、[放心][恐怖]が入って1D+20。22ですね。酷くない?


 この像は範囲攻撃を持っており、カインとクラゲカマキリを対象に攻撃することができてしまう。つまりそれは[恐怖]を与えたクラゲカマキリへの攻撃として扱われ、命中判定にペナルティを受けてしまうのだ。つまり……。


カイン:それなら。《ドッジムーブ》込みで……26で回避しました。


 シーフであるカインには回避されてしまう。


クラゲカマキリ:自分は無理だな。クリティカルはなし。

GM:ダメージロール。2d+49で、んー、57点の物理ダメージ。

マジカルイワシ:《フィンジアスソング》で15点軽減。これで18点だな。

クラゲカマキリ:「受け流すこと触手の如し」《トゥルーアイ》で7点軽減するぞ!

GM:は? 前の戦闘でそんなスキル使ってた???

クラゲカマキリ:忘れてた。


 《トゥルーアイ》はサムライのスキル。装備している刀の攻撃力の半分、受けるダメージを軽減する。ウォーリアなどにも類似したスキルがあるが、《トゥルーアイ》は物理ダメージ以外にも有効で、非常に強力。

 思い出してよかったね!


GM:なるほどなー。じゃあ11点。もう一体はダイスで対象を決めます。choice[逆毛,青魚]。逆毛と出ました。ロットくんに《ダイアビーム》で特殊攻撃。

ロット:逆毛。

マジカルイワシ:青魚。

GM:命中は3D+21で、32。

ロット:これはクリティカルのみ。……回避失敗。

GM:ではダメージロール。80点の光属性魔法ダメージ。

ロット:うわ痛い!

マジカルイワシ:《フィンジアスソング》は入れておく。

ロット:63点のHPダメージです。残り51。思ったよりも持って行かれました。

カイン:「これは困りますね。あちらも怖い」


 この後、紗綾が前衛を《プロテクション》の射程に入れられるように移動し、ロットに《ヒール》を使用。

 次のラウンドへ。



■ラウンド2


 セットアップでは念のための《シンクロナイズ》と、《ランナップ》《スクリーン》が使用される。《シンクロナイズ》はバイキングのスキルで、自身の【行動値】と味方一人の【行動値】を、どちらかの値に揃えるというもの。これにより、マジカルイワシの【行動値】がカインと同じ21となる。今回、あまり意味はないが。


クラゲカマキリ:私もセットアップある。エンゲージしている像に《プロボック》。「私の方が触手の本数が多いぞ」

GM:うん……リアクションは失敗。像は触手の動きに激怒したよ。「プスィー……触手伐採、伐採……」

クラゲカマキリ:「伐採だと? そんなこと許さないぞ」

GM:で、その像のメインプロセス。クラゲカマキリに《ダイアビーム》。命中判定は34。

クラゲカマキリ:避けられない。特殊攻撃には《ディフレクション》もできないからな。

GM:「消尽……」75点の光属性魔法ダメージ。

紗綾:《プロテクション》。

マジカルイワシ:《フィンジアスソング》。

クラゲカマキリ:《トゥルーアイ》。

GM:もうやだ。色々あって24点。

カイン:軽減される人は大変ですね。


 カインの武器『ヴェイン卿の呪われし剣』は、こうした軽減スキルを無効にしてダメージを与える効果を持つ。今回のシナリオでその効果が活躍はしていないが、特に《プロテクション》などを持つPCに対して強力な武器である。まさに裏切りの騎士の剣。


GM:じゃあもう一体はランダムで……choice[逆毛,青魚,薬師,逆賊]。逆賊と出ました。カインに《ダイアビーム》ね。

カイン:は??? 騎士だが???

GM:あっクリティカルした。

カイン:は????? 当たったが???

GM:80点。

カイン:「祖よ、私はここまでのようです」

紗綾:辞世がはやい。


 カインはこんなことを言っているが、いつもの《プロテクション》《フィンジアスソング》で、致命傷には程遠い。


GM:軽減込みで30点ちょっとしか喰らってないんだよな。

カイン:「祖よ、私に鎧を与え給え……」

GM:「……鎧などに頼るから……心が膿み腐る……真義を見失ってはならん……騎士に見える格好をしていては……騎士に見えるよう戦わなくてはならんだろう……無理だぞ……」

カイン:「なるほど、やはり祖はご聡明でいらっしゃる」


 この後、カインではなく、《シンクロナイズ》で加速しているマジカルイワシから連携始動。先程スキルが届く位置への移動を済ませた紗綾が毎回《ポイズンアップル》を投げ込み、像と財布へのダメージを蓄積させていく。


クラゲカマキリ:よし。マイナーアクションは《スマッシュ》。「鞭のように一気に叩く!」

カイン:待った! 相手はゴーレムです、魔法ダメージ化の手段があるならそちらを。

クラゲカマキリ:分かった! 《スマッシュ》はやめる。『炎熱の砥石』を使うよ。「熱のこと山の如し」


 『炎熱の砥石』は『聖水』や『理力符』と同じく武器攻撃を魔法ダメージ化するアイテムである。消耗品でないので何度でも使用できるのがメリットだが、『聖水』などと違ってシーン中の持続はせず、ラウンドごとに毎回使う必要がある。


GM:何??? で、メジャーが《バッシュ》ね。当たるけど。

紗綾:《ポイズンアップル》です。

クラゲカマキリ:60点、火属性魔法ダメージ!

GM:おっ、それならギリギリ耐……

紗綾:(計算式を見て)《ポイズンアップル》入ってます?

GM:……えなかったわ。「アッポーゥ……」像は崩れ落ちるよ。

クラゲカマキリ:「うむ。リンゴのおかげで倒せたな」

ロット:なんなんですかこの像?


 続くカインは命中に苦労しない相手と見て《パリー》を使用しつつ、残った像へ攻撃。紗綾は《ポーションピッチ》でクラゲカマキリを回復、体勢を整えた。


■ラウンド3


 動いている像は残り1体。カイン・ロットのエンゲージへ範囲化した白兵攻撃を行う。命中判定の達成値はなんと36。しかし、ロットはこれをクリティカルで回避。


カイン:4D+10で回避。……25。「やはりここまで……」

GM:いや、色々あって9ダメージだから起きろ。


 現在動いている像は1体のみなので、これでこのラウンドのエネミーの行動は終了である。その1体にもPCの《連携攻撃》が殺到し、カイン、イワシと行動した時点で倒れた。なお、紗綾の財布にも追加のダメージが入っている。


マジカルイワシ:「っと、いい出来だな今回は」

カイン:「やった、か? 倒れたふりをして襲い掛かるなどではない、な?」

マジカルイワシ:「そんな卑怯な奴はいないだろう」

カイン:「祖、なんか言われてますよ」

GM:とりあえず現状、特に動く気配はないですね。ただし、ラウンド進行は継続しています。

紗綾:じゃあ私のメインプロセスで、メジャーでエネミー識別。フリーでスマホを切り替えて。『これなに異界攻略』を使用。

GM:ストレンジャーガイド掲載のアプリね。無限に怪しいアイテム出て来るなこいつ。魔女か?

紗綾:エネミー識別判定。3D+12で24です。

GM:ではデータを出します。公式のエネミーデータで、ダイアゴーレムですね。《永遠の輝き》のダイアモンドなので、【物理防御力】が低下しませんし、ビームを何発でも撃てます。

ロット:僕の《アーマーブレイク》が……。

GM:君のは《バッシュ》なんだよなあ。


 《アーマーブレイク》は攻撃対象の【物理防御力】を下げるサムライ・ブラックスミスのスキル。基本的にダメージを与えず、サポートのためのスキルとなる。ロットはサポーターを目指しているが、攻撃に才能があるという設定のキャラなので、《アーマーブレイク》! と叫びながら、《バッシュ》で敵を粉々にするのだ。


紗綾:「あれはダイアゴーレムですね。いまのところ動く気配はないですけど……」

カイン:「とはいえ、先に動かれては面倒です。手を出してみますか?」

マジカルイワシ:「先手必勝でいこう、姫様を待たせるのもあれだしな」

紗綾:「たぶん、近づくとなんかしてきそうですけど」

ロット:戦闘移動で近づいてみます。

GM:では、20m以内に近づいた時点で残り2体も動き始める。待機していたよ。「アステリア……王の証持たぬもの……通ること能わず……」

カイン:すると、この後メインプロセスを行える?

GM:そうなります。


 ロットの《水波斬》でダメージを与えるも、無傷のダイアゴーレム2体の追加は厳しく、クラゲカマキリは移動のみで、攻撃は届かない。2発の《ダイアビーム》がカマキリ、ロットにそれぞれ命中し、大きなダメージを与えた。


■ラウンド4~


カイン:とりあえず近づかなくては。《ランナップ》です。「こちらから参ります」

GM:「ランナッポーゥ……」

紗綾:なんなんだよこいつ!! 自分に《スクリーン》、『ジョウントブーツ』の効果で戦闘移動の距離を+5m。《ポイズンアップル》が届く距離まで走ります。

GM:また怪しいアイテムが! やはり魔女……。

紗綾:そしてイニシアチブプロセスに《クイックヒール》。クラゲカマキリに《ヒール》します。

クラゲカマキリ:ありがとう! ビームは流石に痛かったな。

GM:頑張るなあ。で、やっとゴーレムのメインプロセスね。choice[海月,魔女]。魔女と出ました。紗綾ちゃんに《ダイアビーム》だよ。

カイン:薬師から魔女になりましたね。

紗綾:違いますよ!? もちろん避けませんが一発なら大丈夫。

GM:もう一体は、choice[逆毛,魔女,逆賊]……逆賊。カインにビームだー!

カイン:あ、クリティカルで避けました。

GM:マジ?

紗綾:つよい!

カイン:「ほら! 見てましたか!」

マジカルイワシ:「やるじゃないか、流石は騎士(笑)だな」

カイン:「私にも動きが読める!」

紗綾:「さすがですカインさん」

クラゲカマキリ:「さすがだな」

GM:「……騎士の動きではない……データ更新……」

カイン:「甲冑騎士の動きなどもう古いのです」


 ここからはじわじわとリソースを削りつつも、先ほどまでと同じように戦闘が続けられた。


カイン:アースラベイジフェイントワイドアタックワイドストームワイドアタック抜き。

GM:「汚らわしき剣……騎士に非ず……通さぬ……」

ロット:マイナーで《スマッシュ》。「この一撃で意識を飛ばせば! 《ディセクトエッジ》!」

GM: :thinking:

ロット:メジャーは《バッシュ》。「装甲を壊します! 《アーマーブレイク》!」

GM:「我が装甲……その輝き……曇ることなし……」《永遠の輝き》で【物理防御力】は下がらないぞ! もともと下がらないけど!

ロット:はい。《バッシュ》なので……ダメージロール。110点。

GM:「って痛い……何お前……?」

クラゲカマキリ:マイナーで炎熱の砥石。「熱で柔らかくなる鉄は触手の如し」

GM:そこ変えるんだ!?


 PC達それぞれに個性を発揮しつつ、新たな2体のゴーレムも倒すことに成功した。


クラゲカマキリ:「この陽炎、触手の如し」炎熱の砥石! 《バッシュ》!

GM:はい戦闘終了です。

クラゲカマキリ:「まあこんな感じだな」

カイン:「強敵でしたね。これはマリア以外近づけないわけだ」

GM:はい。秘石アステリアを持っていれば通してもらえる雰囲気ですよね。

カイン:「ところで、ロットさん。やはりあなたの剣には、他の騎士とは違うものを感じる。そこで、祖がやけに勧めてくるこちらを、あなたにも使っていただきたい。如何でしょうか」『理力符:光』を渡しておきたいです。

GM:どうぞ。

カイン:「それに、ドロシィ、さん? も、よかったら使ってください」こちらは『理力符:闇』を。

クラゲカマキリ:「ほう、そういえば名前を伝えてなかったな。ありがたい。いただくよ」


 一行は所持品の整理とドロップ品ロールの後、紗綾の《マグニフィケーション》でHP・MPを一気に回復。先へと進むこととなる。


紗綾:「……押し通るみたいな形になっちゃいましたけど、先に進みましょうか」


 長い廊下を歩いて行く、その先は……通常誰も立ち入ることのできぬ、ログレスの宮廷。陰謀渦巻く、銀嶺城である。



■そのころ "不夜の街"ログレス


 またしても、そのころ。裏では軽挙妄動パートの続きが為されていた。


エリオット:「二人に来てもらったのは他でもねぇ。あの侵入者居ただろう」


 侵入者とは、以前のシナリオで社会保障支援機構が撃退した正体不明の拳闘士のことである。拳で戦う彼は、武器を持って入ることのできないルネスに差し向けられた、ノクトリングの手の者であった。


エリオット:「今回のどさくさに紛れてあいつ居なくなってて、手紙が残っていたのさ。……差出人は"黒いおもり"」

ミリー:「内容は?」

エリオット:「『お前たちの領主を助けたいのなら、以下の通り行動しろ』とさ」

ミリー:「わけがわからん。一体何がしたい連中なんだ。」

エリオット:「さあねえ。で、面白そうだから言うとおりにして、今ここにいるわけだ」

デイジー:「なんじゃあああ、この布を取らんかああ!」

エリオット:「で、その指示によるとだ。『ここでエルダナーン女の目隠しを取り、蹴り飛ばす』とある。おウサ様よろしく。オレ知らね」

ミリー:「いやよろしくじゃないが。何の意味があるんだこれ。」

エリオット:「さあ。だいたい予想は付きますがね。わかっててやったとあっちゃ怒られるから、オレわかんねぇっす」

ミリー:「……お前が信じるなら、そうするが。」(パカーン)(《ハリケーンブロウ》)

デイジー:「のわああぁああああああああ!!??」

ぽんぬ(野次馬):結構容赦なく蹴っててウケる。

GM:シェルトくんの方もやっておきましょうか。


 シェルトは、ルネスに残っている。


シェルト:「魔術師め、この僕を蚊帳の外にするとは(ぷんぷん)」

オズボーン:「もご、もご、ふぐ」

シェルト:「オズボーンよ。屋敷のエントランスに、父上の肖像画が飾ってあったろう。どこに行ったか知らないか?」

オズボーン:「ふご、ふが、ふぐぐ」

シェルト:「ルネスエッグは美味いか? オズボーン。いいか、ルネスの民たちは知らないことだろうが、僕は本当は我慢することが大嫌いなんだ。父上と紗綾がああ言うから頑張っているんだ。ルネス伯代行として、お前には僕の我慢に協力してもらうからな。いいな。本当ならこう、こうやって、ぎったんぎったんに、ぐぎぎ」

GM:だいたいミリーがやったとはいえ、あんまり我慢してないよね?

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