序章・ミドルフェイズ1 戦闘! ルネス街門前

■ラウンド1


 本シリーズ最初の戦闘となるため、描写やルールの説明を手厚く行っていく。次回以降は少しずつ省略されるため、熟練者には我慢していただきたい。


GM:そういうわけでミドル1の戦闘からです。エネミーはモブの円卓の騎士12グループ。


 モブとはエネミーの種類であり、コマ1つで複数体の敵を表す。データ上は1体の敵と何ら変わりない、いわゆる雑魚的の演出のための要素である。


マジカルイワシ:多い。

カイン:すると、貴族と神官はエキストラですか?

GM:さあ、護衛の騎士は着いているようですが。どうしても攻撃したいなら処理を考えないこともないです。

ロット:さすがにやめておきましょう。

GM:戦闘前無ければセットアップです。


 戦闘の流れを大まかに説明すると、いわゆるターンを表す「ラウンド」によって進行され、各ラウンドごとに「セットアッププロセス」を最初に行う。

 セットアッププロセスでは、各キャラクターは戦闘の準備に当たるようなスキルを主に使用することができる。


紗綾:今回は特になしかな……『聖水』ばらまく? 2個あって、誰にも渡してない。


 『聖水』は武器攻撃を魔法ダメージに変えるアイテム。多くのエネミーは、物理ダメージよりも魔法ダメージの方が通りがよいのだ。鎧で武装した騎士が相手ならば猶更である。

 また、紗綾はスキル《ピューリファイ》でこれを取得しているため。効果にダメージ+1Dが付いている。(1Dは、6面体ダイス1つを指す)


カイン:ミドル1ですがちょっと多いですからね。私はマイナーアクションが渋滞している関係で魔法ダメージ化が難しいので貰えると助かります。

紗綾:早めに戦闘終わらせたいし、他メンバーの動きに支障がないなら撒きます。紗綾ちゃんの《スクリーン》で1人、カインとロットは《ランナップ》で動けるから、後衛2人を置いて前に出る手もありますね。


 《スクリーン》はドルイド、《ランナップ》はシーフのスキル。どちらも、本来移動が行えないセットアッププロセスに移動ができるスキル。後者は自身が走るのみだが、前者は同一エンゲージ(白兵攻撃ができる至近距離)の味方を先んじて逃がすこともできる。


カイン:他にやれることがあったら聞いておきたいです。

紗綾:《ムービングセット》があるので、ムーブアクションで移動と《シンセサイゼーション》(ポーションを2本同時に使用する)を同時に使えます。

マジカルイワシ:聖水の他に使う物って?

紗綾:『火酒』が1本あるくらいかな。武器攻撃のダメージ+2。

カイン:1本ならここで使わなくてもいいでしょうね。

紗綾:じゃあセットアップは《スクリーン》でカマキリを前に出します。後で自分がそこまで走ります。《ポイズンアップル》の射程も10mしかないので。

クラゲカマキリ:ありがとう。

カイン・ロット:《ランナップ》します。

GM:では円卓の騎士たちは、両手剣を持っている方が《騎士の宣誓》:5。クロスボウの方は《騎士の忠誠》:5を使うよ。それぞれ攻撃のダメージ+15と、【物理防御力】・【魔法防御力】+10される。

ロット:騎士だ。

GM:公式モブエネミーの騎士が持っているスキルですね。

カイン:このGMがそのまま出してくるとは考えにくいですが。

マジカルイワシ:自分は《アクアスタンス》。「やはり水の中は気分が良い」。[遊泳状態]関係の効果が得られるようになった。

GM:現実を見ろ。陸だぞ。


 《アクアスタンス》は自己催眠で水の中にいると思い込むバイキングのスキル。無茶苦茶だが本当にそう書いてあるんだから仕方ない。[遊泳状態]を条件とするスキルやアイテムの効果を受けられるようになる。魚の怪人であるマジカルイワシは、これで遊泳状態になることを前提としてデータが組まれている。


マジカルイワシ:盾の効果で【魔法防御力】がまた20になるぞ。

GM:勝手にしてくれ。ではカイン、ロット、クラゲカマキリがスキルの効果で戦闘移動ですね。

ロット:目的が何であれ、とりあえず動きが俊敏であるという事だけは事実である。


 セットアッププロセスが終わると、イニシアチブプロセス。ここで【行動値】が最も高い(つまり素早い)キャラクターが、メインプロセスを得て行動を行う。


GM:ではイニシアチブプロセス。何も無ければカインからですが。

紗綾:《エンカレッジ》します。対象は自分。


 《エンカレッジ》はダンサーのスキル。味方を鼓舞し、行動順を決定する【行動値】に関係なく、メインプロセスを行わせることができる。自分にも使える。


GM:自分を応援して加速する女……。

紗綾:ムーブアクションで戦闘移動。前衛3人のエンゲージへ。マイナーでMPポーションを飲みます。


 メインプロセスは通常、移動を行うムーブアクション、軽いアイテムの使用など簡単な行動を行うマイナーアクション、攻撃など本命の行動を行うメジャーアクションを順に行う。それぞれのタイミングに割り当てられたスキルもある。


GM:なんで第一ラウンドの最初のメインプロセスでもうそんなにMP減ってるの?

紗綾:回復量は6D+2です。ダイスを振って19。

GM:脱法ポーションをやめろ。

クラゲカマキリ:そんなに回復するのか。

GM:《エリクサー》に、《ラーニング》で取った《ディフィプリレイター》、あとギルドサポートの《GH:薬剤師》で+4D。+2はなんだろ。

カイン:《フェイス:アエマ》?

GM:なるほどな。《GH:テンプル》取ってないとは思えない。


 紗綾はアルケミストなどからかき集めたこれらのスキルを重ねて、ポーションの回復量を高めている。


紗綾:続いてメジャーアクション、《マグニフィケーション》で聖水を範囲に。対象は自分以外なのでカインとロット。錬金術判定は2Dで……1と2!

GM:くそわろ。


 通常、メジャーアクションの行為判定は相手のリアクション(回避など)を上回らなくては効果を発揮しないが、ここでの《マグニフィケーション》は味方に使用するため、回避されることを心配する必要はない。なので数値はどうでもよく成功さえすればよいのだが、すべての目が1だった場合はファンブルとなり、失敗となる。

 要するに、今回の目はちょっと危なかった。


紗綾:成功したけど危ないな! 武器攻撃の光属性魔法ダメージ化と、《ピューリファイ》産なので武器攻撃のダメージ+1D。

GM:終わったならカインだよ。

カイン:では。戦闘移動で両手剣2体がいるエンゲージへ。マイナーは《パリー》……は、いいですね。《フェイント》で。

GM:はい。攻撃へのリアクションが-1Dされるよ。

カイン:メジャーは《ワイドアタック》:5に《ワイドストーム》:3乗せ。あ、フリーアクションで《連携攻撃Ⅱ:アースラベイジ》を宣言。


 シーフのカインは範囲攻撃に長ける。騎士2グループを同時に攻撃するつもりだ。そしてメインプロセス中いつでも行える「フリーアクション」で、ギルドメンバーで続けて攻撃を行う、《連携攻撃》の始動を兼ねている。


GM:ほい。始動だから効果は無いけど、攻撃が命中したら連携属性:地が発生するよ。

カイン:では祖の剣で命中判定。3D+11で、22。

GM:リアクションは-1Dされて、2D+4で回避……無理じゃん。クリティカルはなし、当たるよ。

ロット:素で3Dあるんですね。

紗綾:ダメージロール直前、《ポイズンアップル》:2。ダメージを+6点します。所持金が60G減るよ。


 《ポイズンアップル》は、10m以内の味方が攻撃で与えるダメージを増やすスキルだ。強力だが、ヒーラーのスキルの特徴で、使用のたびMPではなく所持金を消費する。


GM:お金に余裕ができると強いよなあそのスキル。

カイン:私は《ディストラント》を自分に。この攻撃でダメージを与えたら[恐怖]を与えます。

GM:次のメインプロセス、カインを対象にした判定に-2D。当たらないやつじゃん。

カイン:ダメージロール、6D+39に+6して、67点の光属性魔法ダメージ。

GM:痛い。でも[恐怖]はエネミースキル《不撓の宣誓》で消すよ。


《不撓の宣誓》 1:

タイミング:効果参照

判定:自動成功 対象:自身

射程:- コスト:-

バッドステータスを受けた直後に使用する。その時に受けたバッドステータスから1つ選び、それを回復する。シナリオ1回。


 エネミースキルはプレイヤーの取得できない、エネミー固有のスキルである。中でもオリジナルエネミーが持つスキルは、GMオリジナルの調整がされている場合も多い。今回の騎士たちもそれである。

 これは、不利な状態になるバッドステータスに限定的な耐性を持たせるものだ。例えば[スリップ]で移動を封じて楽勝、とはいかなくなるのである。今回打ち消した[恐怖]は、カインへの攻撃の命中判定が-2Dされるというもので、そんなものを貰ってはまず当たらない。消せなければ早々に2体とも無力化されるところであった。


カイン:おや。

ロット:シナリオ1回の《インデュア》?

GM:いや、同時に複数受けても1つしか消せない。もう使えませんが、とりあえずこの[恐怖]は回復するよ。

カイン:残念。《パリー》も入れてないので被弾するかもしれませんね。

GM:で、攻撃が命中したので「連携属性:地」が発生してる。イニシアチブプロセスですが。


 《連携攻撃》ギルドサポートは、パーフェクト・アイテムガイド収録のルール。簡単に言うと、フリーアクションで連携攻撃ギルドサポートを使用することで連携属性を発生。その連携属性を受けて、割り込んでギルドメンバーが行動できるようにするというもの。

 ちゃんと繋がるように組めていると、1人行動したら全員が行動できるため非常に強力。しかもギルドサポートは1枠で済んでしまう。

 連携継続に成功すると、連携攻撃の種類に応じた追加効果も発生する。


マジカルイワシ:《連携Ⅱ:ウォータースフィア》で連携継続。「溺れてろっ!!」

GM:ほい。ではイワシのメインプロセス。継続の条件は魔法攻撃。

マジカルイワシ:「纏めてなぎ倒す!!」ムーブで《マジックブラスト》:3。魔法攻撃の対象を「範囲(6体)」にする。

GM:取りすぎでは???

マジカルイワシ:そんでメジャーは《ウォータースピア》。対象はさっきカインが攻撃した2体だ。「ちぃとばかし、痛いぞ」

GM:(あっこれ死んだな)


 しょせんモブエネミーなので、円卓騎士1グループあたりのHPは96。カインの攻撃で残り33しかないのだ。


マジカルイワシ:3D+12で、命中判定の達成値は22。

GM:今回は3D+4振れるぞ。おっ、1体クリティカルしましたね。

マジカルイワシ:ちっ。

紗綾:でも《ポイズンアップル》しますよ。60G消費。

マジカルイワシ:ダメージロール。8D+41に+6。72点の水属性魔法ダメージ。ダメージが入ったら《ウォータースピア》の[放心]が入って、《連携Ⅱ:ウォータースフィア》の効果で騎士が遊泳状態になる。意味ないだろうけど。

GM:その2つややこしくない? まあ、当たった方は落ちましたから関係ないです。

マジカルイワシ:「惰弱な騎士だな」

GM:1体は当たっているので連携属性:水が発生。次は?

ロット:《連携Ⅱ:シールドラッシュ》で続きます! 条件は盾装備、効果はダメージ発生時、対象に[スリップ]!

GM:あっ。[スリップ]は困る。

カイン:1回は消されるみたいですけどね。

ロット:ムーブはなし。マイナーは《バーサーク》:5「冷静に、冷静に……」

GM:冷静とは。

ロット:「師匠に教えてもらったこの技で!」メジャーは《水波斬》。射程:20m、対象:範囲(選択)の白兵攻撃。水属性魔法ダメージになります。

GM:はい、対象は?

ロット:カインのエンゲージとは別の、剣を持っている2体で。命中判定は3D+16で、23。

GM:3D+4でー……どっちも当たったよ。

ロット:集中力が高まっていると無意識に出る! ダメージロール直前、《ピアシングストライク》3:でダメージ+3D!

紗綾:同じく《ポイズンアップル》:2。所持金が60G減ります。

GM:紗綾ちゃんのお財布がマッハ。ロット:ダメージは、『トリックマント』の効果を乗せて10D+38に+6で、78。ダメージが入るなら[スリップ]です。

GM:白兵系のエネミーが遠隔[スリップ]貰うと何もできないんですよね。当然、《不撓の宣誓》で1回は消しますよ。

ロット:次は通りますね。

GM:次当たったら死ぬと思うけど。で、「《水波斬》だと!? 小僧、どこでその技を!」と、円卓の騎士だけあって知っているようですね。

ロット:「えっ、知ってるんですか?」

GM:「あのアロンダイト・ブランドの技ではないか!」

ロット:「そうなんですよ! 師匠とそのお付きの小さい方から教えてもらいました!」

GM:覚えてあげて欲しいんだよなあ。


 このお付きの小さい方というのは、ぶっぱのPC、イクサーリアである。シナリオ【湖の騎士】でNPC出演していた。《水波斬》の練習をしていたが、バカなので攻撃が飛ぶのではなく自分が突っ込んでいく妖精。


GM:ともあれ、《連携Ⅱ:シールドラッシュ》の効果で連携属性:闇が発生したよ。

クラゲカマキリ:よし。《連携Ⅲ:ラストスピリット》で続く。

GM:連携Ⅲ? (選択したギルドサポートを見る)うわ、ⅡとⅢ両方持って来たのか。

カイン:そうしないと肝心のカマキリに繋がらないもので。


 連携ギルドサポートはⅠからⅢの三種類があり、それぞれ各攻撃手段ごとに1種ずつ用意されたセットになっている。1セットで繋がらない場合は、持っていくギルドサポートとして2つ選択することも可能。当然ギルドサポート枠は2つ使うが。


GM:連携2つ持ち込むとボーナスあるんだっけ?

カイン:命中判定の達成値+1ですね。ここまでの攻撃には適用済みです。

GM:なるほどわかった。続けていきましょう。


クラゲカマキリ:[スリップ]入ってないんだよね。ロットが攻撃した2体のところへ戦闘移動するよ。

クラゲカマキリ:マイナーは《バーサーク》:5。「静かなること触手の如く」

GM:?

一同:??

クラゲカマキリ:メジャーは、円卓騎士の片方に《バッシュ》:5。「触手のようにしなる技!」

??:GM

????:一同

クラゲカマキリ:命中判定は3D+15で……25。

カイン:連携攻撃の+1を。

クラゲカマキリ:26でした。

GM:では回避。うん無理。

紗綾:《ポイズンアップル》。

GM:60G了解。

クラゲカマキリ:ダメージロール直前なら《スラッシュブロウ》:1。「触手で刀を隠す!」

GM:そういうスキルだっけ?

クラゲカマキリ:ダメージロール、9D+37で、77!

カイン:《ポイズンアップル》の+6を。

GM:聖水の+1Dもよろしく。

クラゲカマキリ:あっ。ダイス振って3だから+9して86点でした。

GM:まあ当然戦闘不能になりました。これでPCはみんな行動済みかな?

カイン:そうですね。

GM:では、カマキリのエンゲージに残ってる騎士から。ムーブマイナーなし、メジャーで『ヘビークレイモア』での《連続攻撃》。一撃目をクラゲカマキリに、命中3D+13で、おっとクリティカル。


 6の目が2つ以上出ると判定はクリティカルとなる。リアクション側もクリティカルしない限り、この攻撃は確実に命中する。また、ダメージロールのダイスも6の目が出た数だけ増える。今回は6が二つなので+2Dである。


クラゲカマキリ:《ストライクバック》しない方がいいよね。

カイン:通らないでしょうね。

クラゲカマキリ:じゃあ普通に回避。うん当たるよ。

GM:ダメージは5D+38に《騎士の宣誓》の+15で69。あ、クリティカルの2D……足して75点の物理ダメージだよ。

紗綾:《プロテクション》:5で5D+6軽減。

GM:+6? ああ、S3ナイフに防衛・防壁・防塁のクリスタルが入ってるのね。身も蓋もないな……。


 アームズクリスタルは装備品に追加効果のあるクリスタルを嵌めることのできるルール。パーフェクト・アイテムガイドに収録。

 非常に強力なのだがお手軽に強力すぎて多くのアイテムやスキルの立場を奪ってしまい、風情が無い、つまらないと批判されることも多い。


yktn(野次馬):(検閲削除)


 批判されることも多い。


紗綾:ダイスは2,3,6,6,6で29点軽減。

GM:は?

カイン:不正はなかった。

クラゲカマキリ:物理防御力の24を引いて22点受けました。

GM:では《連続攻撃》の2発目もクラゲカマキリへ。ここはパッシブのエネミースキルが乗ります。


《流円剣舞》 1:

タイミング:パッシブ

判定:- 対象:自身

射程:- コスト:-

あなたが行う《連続攻撃》の2回目の攻撃に対する回避判定の達成値に-1Dする。


カイン:ああ、円卓の騎士だから《スタイル:ザ・ラウンド》の効果なんですね。

GM:そういうことですね。命中は3D+13で24。

クラゲカマキリ:1D減ったらクリティカルもないし、リアクションなし。

GM:ダメージロール! 1,1,2,2,3!

カイン:不正はなかった。

GM:62点の物理ダメージです。防御中1回だから《プロテクション》はできないよ。

マジカルイワシ:じゃあ《フィンジアスソング》:5。ダメージを15点軽減だ。「ちょっとは練習したんだぞ!(音痴)」

GM:あのさあ。

クラゲカマキリ:23点抜けて残り66だな。

GM:ではイニシアチブプロセスだけど何かする?

カイン:《クイックヒール》?

紗綾:まだいいんじゃないかなぁ。ヒール回復量は7D+29で……試し振り。目が高めですが64点。これくらいです。

カイン:もう一度カマキリに攻撃が行っても耐えそうですし、まだいいですね。

GM:では離れている両手剣の騎士。攻撃対象は届く範囲でダイスを振りますね。ロットかクラゲカマキリで……クラゲカマキリだー!

クラゲカマキリ:げー。

GM:《連続攻撃》だよ。命中判定は21。

クラゲカマキリ:回避。クリティカルせず。

GM:ダメージロール、低め。65点。

紗綾:《プロテクション》! 5Dで……1,1,1,3,5! +6して合計17。ごめん!

GM:不正はなかった。

クラゲカマキリ:24点受けました。残り42。

GM:2発目だよ。命中21、《流円剣舞》で回避-1Dね。

クラゲカマキリ:当たったよ!

GM:じゃあダメージ、70点。やったか?

マジカルイワシ:《フィンジアスソング》。-15点。

GM:やってないな?

クラゲカマキリ:うん。11点残った。

紗綾:さすがに《クイックヒール》入れます。シーン1回、イニシアチブプロセスで《ヒール》を使用します。アコライトのアーシアンスキル《メディック》:1を入れて効果に+2D。魔術判定は成功です。61点回復。

クラゲカマキリ:助かった。

GM:では次、カインとエンゲージしている騎士。カインへ《連続攻撃》。命中は……低い! 18。

カイン:《ドッジムーブ》:1を使います。祖の助言を。「『もう一歩右』でしょう? この程度見えています」。3D+13で、1,1,3ですが18、避けました。

GM:危ないんだよなあ。じゃあ次は-1Dが入るよ、《流円剣舞》の乗る2発目、命中22。

カイン:一応、《ドッジムーブ》して……2D+13、1,2で16。駄目ですね。「腐っても円卓の騎士、ですか」

GM:じゃあ物理ダメージ68点!

紗綾:《プロテクション》。

マジカルイワシ:《フィンジアスソング》。

GM:片方避けられるとこうなるんだよなあ。《プロテクション》のダイスどうぞ。

紗綾:3,5,6,6,6の+6で32点軽減。

GM:不正では???

カイン:7ダメージ受けました。

GM:では次の騎士。こいつはロットくんに行きますね。《連続攻撃》で命中24!

ロット:3D+6で回避です。15、失敗。

GM:ダメージは69。

紗綾:《プロテクション》入れます。26点軽減。

マジカルイワシ:もうここで入れとく。《フィンジアスソング》。

ロット:物理防御力と合わせて68点軽減。1点です。


 この後の2発目も命中し、軽減スキルも使い切っているためロットに傷を負わせたが、そもそもウォーリアのロットはHPが高く、《GH:クアハウス》で更に上がっているため問題なし。もう一体騎士がロットへ向かうが、ロットは《連続攻撃》の一発目をクリティカルで回避。


GM:見ていたオズボーンさんがイライラして口を挟むよ。「中々やるではないか。おい、後衛を何とかしろ。援護に回れ」って。

マジカルイワシ:おいやめろ。

GM:まあ《連続攻撃》の途中なのでこいつはそのままロットくんを攻撃。命中は22。

ロット:-1Dでは無理ですね。当たります。

GM:当たっても軽減が2枚飛んでくるんだよな……。


 その通りになり、ダメージは10に留まる。PC達の使う《プロテクション》などのダメージ軽減スキルの多くは制限「防御中1回」があり、連続攻撃の両方に使うことはできない。そのため、連続攻撃系のスキルは一発は軽減無しで受けることになり、被害が大きくなる。

 しかし逆に、片方を回避されてしまうと、残り一方に全力で軽減スキルが飛んでくることになり、ダメージはほとんど通らなくなるのだ。


GM:じゃあ次はクロスボウを持ってる方ね。ムーブでクラゲカマキリと騎士2体のエンゲージへ移動。『アーバレスト』の射撃攻撃をイワシに。命中は3D+15で23。あ、こいつは単発だよ。

マジカルイワシ:「ちょっと待ってくれ!」回避は2D+5で8だ!

GM:じゃあ命中ですね。でもな……うん、5D+35で、47点。

マジカルイワシ:《フィンジアスソング》は自分に飛ばせないんだよな。

紗綾:《プロテクション》……20点軽減。

マジカルイワシ:じゃあ6ダメージだ。「驚かせやがって……」

GM:どうしてこのメイジ【物理防御力】21もあるの?

マジカルイワシ:バイキングだからだな。

GM:もう1体、別のクロスボウ持ちがイワシを狙います。移動はカインたちのところへ。射撃攻撃で命中判定……25。

マジカルイワシ:2D+5で避けるわけないんだよな。

紗綾:もちろん《プロテクション》します。

GM:じゃあダメージロールが52だったから、10点ね。騎士が驚きます。「あのギルマン、硬いぞ……!?」

マジカルイワシ:「ギルマンじゃねぇ!!」

GM:オズボーンたちの所にいるクロスボウの騎士は動きません。クリンナップ何もなければセットアップどうぞ。

ロット:クロスボウの方はカバー役のようですね。


 クリンナッププロセスでは、一部のバッドステータスが治ったり、[毒]ならHPロスを受けたり、一部の仕切り直すスキルが使用できたりする。今回は、特別な処理は行われず流れることになる。


■ラウンド2


 そしてラウンド2。またセットアッププロセスから開始される。


マジカルイワシ:どうせ連携するけど、カインが外すと繋がらないから自分も速くなっておくかな。セットアップ、《シンクロナイズ》でカインの【行動値】に揃える。自分も【行動値】21になる。

クラゲカマキリ:私はエンゲージしている、クロスボウ持ちの騎士に《プロボック》:1だ。「私の方が触手の本数が多いぞ」

GM:何なのその全く悔しくない煽り。

クラゲカマキリ:【筋力】判定で達成値15。

GM:リアクションは7で失敗。[逆上]が入ったよ。「触手はどうでもいいが、その気味の悪い動きをやめろ」


 [逆上]は[恐怖]と反対に、それを与えたクラゲカマキリを攻撃しない限りメジャーアクションの判定が(つまり攻撃の命中判定が)-2Dされる。


マジカルイワシ:「誰の気味が悪いだって!!!!?」

GM:お前じゃない。

クラゲカマキリ:「ん? このしなやかな動きの良さが分からないのか?」

GM:わたしも分からない。

カイン:メインプロセス貰っていいですかね。フリーアクションで、《連携攻撃Ⅱ:アースラベイジ》。ムーブは無しで、マイナーアクションで《パリー》。命中1Dを犠牲に、回避を+1Dしますよ。

GM:お、入れてきましたね。


 《パリー》は命中を犠牲に回避を高める、マイナーアクションで使用するとシーン中持続する防御スキルである。なかなか見ないスキルだが、カインの守りの要と言える。まあ両手剣シーフなんかそもそも見ないからね。


カイン:そしてメジャーは《ワイドアタック》、《ワイドストーム》。対象は同じエンゲージの騎士、剣とクロスボウですね? 命中は2D+11で、5,6。22ですね。

GM:あ、これは避けないわ。どちらも命中。

紗綾:《ポイズンアップル》!

GM:毒りんご60Gになります。

紗綾:そしてそれに『ヒーリングパック』の効果。ヒーラーのスキルの対象になったキャラクターのHPを3点回復。《フェイス:アエマ》が乗って5点。

GM:何か怪しいことを始めたぞ。魔女か?

カイン:私は《ディストラント》を自分に。

GM:クロスボウ持ちのほうが、エネミースキル《不屈の忠誠》を使用するよ。


《不屈の忠誠》 1:

タイミング:ダメージロール直前

判定:自動成功 対象:単体

射程:至近 コスト:-

対象にカバーを行う。このとき、カバーを行っても行動済みにならず、行動済みでもカバーを行うことができ、モブエネミーであってもカバーを行うことができる。このとき、攻撃の対象に自分を含んでいても受けるダメージは1人分のままとなる。シナリオ1回。


 カバーとは、同一エンゲージの味方が受けるダメージを代わりに受ける行動である。通常、自分も一緒に攻撃されている場合は2倍のダメージを受けることになるが、このスキルにはそれを打ち消す効果がついており、厄介さが増している。


マジカルイワシ:ダメージ2倍にならないのか。1回とはいえ面倒くさいな。

カイン:ダメージロール。光属性魔法ダメージで76点、通れば恐怖です。

GM:そりゃ通る。クロスボウの方だけですが[恐怖]入りました。こちらは解除できるスキルを持っていません。エベントンさんが「相手は数が多いが……大丈夫かね?」と心配しています。

カイン:「平気ですよ。我が祖も、同じ状況を戦っています」

GM:討たれたことになってるんだけどなその人。


 ここからPC達の連携攻撃により、敵の体勢は大いに崩れる。


クラゲカマキリ:誰を攻撃しよう?

マジカルイワシ:ベアトリスだろ。

紗綾:やってみたいけどそれやったら戦争だから。


 残ったエネミーの攻撃でも、両手剣による《連続攻撃》は、一撃避けさえすれば《プロテクション》、《フィンジアスソング》により最小限のダメージに抑えられる。《パリー》の加護を得たカインは一撃のみならず、二段目の攻撃まで避ける活躍を見せた。


カイン:「『もう一歩右』でしょう? この程度見えています」《ドッジムーブ》込みで回避、28です。

GM:「地面を這って避けた!?」

カイン:「『今度は左』。あってましたか?」 21。ぴったりですね。

GM:「馬鹿な。こんなもの、騎士の剣法ではない!」

カイン:「円卓の騎士から見ればそうでしょうね。しかし裏切りの騎士は一味違うのですよ」

マジカルイワシ:「騎士(笑)」

GM:味方を煽るな。


 《連続攻撃》を持たないクロスボウに至っては、避ける必要もない。実はクロスボウを持つ騎士は《範囲攻撃:射撃》:2を持っているのだが、それに意味がある状況ではなかった。


GM:クラゲカマキリへ、クロスボウのダメージがえーと、46。

紗綾:《プロテクション》。25点軽減です。

クラゲカマキリ:じゃあ0ダメージだな。

マジカルイワシ:「練習の成果を披露するまでもないな」

GM:さすがに、オズボーンとベアトリスも「ふむ……これが、社会保障支援機構」「聞きしに勝るものがありますね」みたいになってるよ。

紗綾:あとは私だけですね。マイナーでMPポーション、メジャーでカマキリにヒールを。

クラゲカマキリ:ありがとう。95まで回復したよ。

GM:エベントンさんは「何でもあるものか。ただの、心正しき冒険者達だよ」と。

カイン:「さて、この辺りで剣を収めていただけませんか」

マジカルイワシ:「殴り足りないが?」

カイン:「また円卓の騎士が道を誤るなら、私はヴェイン卿の裔として、この剣を振るい続けなければならない」

GM:カインのそれかっこいいなあ~。

ぽんぬ(野次馬):それ~~~~。

GM:何だ今の。で、オズボーンさんが「確かに、確かに。君たちの実力、良く見せてもらった。それに、もう十分なようだ」って言ってると、騎士達の隊長らしき人物が現れる。

マジカルイワシ:隊長か。


■戦闘後

https://platycodon.wiki.fc2.com/upload_dir/p/platycodon/5720960372ca13ca48fdeb1954991589.png

 隊長。ここでは名は不明だが、ヒューリンの男性であるようだ。


GM:「……報告します。市街の包囲、完了しました」というのを聞いて、ベアトリスが前に出てくるよ。「社会保障支援機構、その心根と能力、お見せいただきました」

マジカルイワシ:「一般人を人質にする、なんて陳腐な策じゃないよな?」

カイン:「陳腐ながらも有効な策ですよ。正義があれば選ばない択だと思いますけれど」

GM:「いいえ、いいえ。円卓の騎士第三隊、その強みは統率。このような形で活かすのは用兵において当然」オズボーンがそんなこと言ってるけど、「伯、機密でございます」と隊長に窘められるね。


 エルーラン王国の円卓の騎士団は少数精鋭で知られる。隊長の名は第一隊長ルーファス以外は秘匿されており、第二隊以降は明らかになっていない。

 ここで戦った第三隊は、隊長の統率力と集団戦闘を強みとした部隊で、少数精鋭であるはずの円卓の騎士団でありながら大部隊を擁している。当然軍事機密である。

 そういうわけで、円卓の騎士なのにモブエネミーだったのである。


ロット:「……もしかして僕たち、時間稼ぎに釣りだされた感じですかね?」

紗綾:「可能性は。しかし、そうなると——」

GM:戦闘終結を見て、オズボーンも前に出てくるね。「シュペンガー伯。民に被害を出すこと、貴方の望まれるところではないでしょう」

紗綾:やはり《蹂躙作戦》だったか……(さすがにまずい)

マジカルイワシ:「騎士(笑)」

GM:おっ、今度はちゃんと相手を煽ってますね。

クラゲカマキリ:(参ったな。これだけの騎士を一度には相手できないぞ。私の触手も一度に2本しか動かないし)

GM:「彼らは誇り高き騎士ですとも。我々は、偉大なるエルーランの名に連なる王の命を拝してここに居るのでありますからな」そう言うオズボーンにうんざりして、「本気だというのはわかった。諸君、もうよい。彼らに聞き入れる腹積もりはないようだ」エベントンさんも諦めたようです。

カイン:これだから騎士というのは。

マジカルイワシ:「この蛮行を神殿も認可してる、っていうのは流石に反吐が出そうだな」

GM:エベントンさんは、「私が投降すれば、これ以上の争いにはならぬのだな?」と言い出しますよ。

紗綾:「……本気ですか?」

マジカルイワシ:「いやいやいや、あんたに今投降されたらそれを守ってた俺たちまで悪者になっちまう」

カイン:「お待ちください、シュペンガー様。ここで屈せば他の街や、他の国にまで手を伸ばすことでしょう」

GM:それにはベアトリスが。「神殿は中立。王権に口出しすることはできませんので。王は平和を望まれています。シュペンガー伯の留守中は、そちらのオズボーン伯をルネス伯代行とし、ルネス市街の変わらぬ発展とエルーランへの貢献に務めていただくことになっています」って。

マジカルイワシ:はー?

GM:「ええ、ええ。その通り。ルネスのことならば心配ご無用、逆臣を追放し、より豊かで清廉な街といたしましょう。王の憂いもなくなりましょうな」オズボーンはノリノリだね。楽しそうだね。

紗綾:「いえ、それには及びません。代行などいただかなくとも、私たちが運営できますもの」

ロット:「おズボンさん、ルネスの為と主張しつつ、善良な市民に手を出すのですか?」

GM:そう言うなら、オズボーンは、「そのようなつもりは無論ありませぬ。しかし、貴方達がそのように差し向けるならば、抗いがたくもありましょうな」と仄めかしてくるよ。

カイン:なるほど。私達が抵抗するなら住民に手を出すぞ、と。

GM:「そう、社会保障支援機構の皆さんはどうなるのだ。その保証は」と、エベントンさんは君たちの心配をしている。一方オズボーンは、「変わらず、ルネスに、ひいてはエルーランに尽くしてもらいますとも。このハドルの指揮と庇護のもと、存分にのびやかに、その力を活かしていただきましょうぞ」と、笑顔で君たちの方を見てるねえ。

マジカルイワシ:(問答無用でぶん殴りてぇ……)

GM:「……なるほど、わかった。貴様はルネスと社会保障支援機構を欲していればこそ、無碍な扱いはするまい。一切信用の置けぬ男だが、利に反することはせんだろう」エベントンさん的には、抵抗すればするほど状況が悪化すると考えているようです。

紗綾:「エベントンさん……」

マジカルイワシ:「あいつの下では働きたくねぇな、胡散臭い」

GM:「どうやら賢明とお褒め頂きましたかな」

紗綾:そもそも、ここで働いてたのってエベントンさんへの恩とかあっただけだから、エベントンさんが助かるならエルーランが滅ぼうがいいんだよな……。紗綾ちゃんがそこまで考えるかはともかく……。

GM:怖いこと言い出したぞ。

ロット:他の国の助けを借りれば……?

紗綾:それでもいいなぁ。プラチコさんあたりからいけないかな。

カイン:「ところで、オズボーン卿。シュペンガー卿に謀反の疑いがあるというのは、どういった理由なのでしたか。我々の領主を失う前に、もう一度納得のいく理由をお聞かせ願いたい」

GM:「それはログレスの法廷で行われるべきですな。先ほどの説明では不足でしたかね?」

カイン:「いえ、なにぶん、この大きな剣を振るう訓練しかしていなかったもので。先ほどの説明すら覚えていないのです。なにも、ここで論争をしたいというのではありません。私の気持ちに区切りを付けたい、それだけです」

紗綾:なんかいい《マスターマインドⅡ》と《偽装情報》の使い方ないかな。

GM:既に彼らは君たちを信頼していますよ。有能な冒険者として。だからこそエベントンさんも、「紗綾くん。私は彼らとともにログレスへ向かう。オズボーン、お前たちはそれでいいのだろう? ……なに、この身は潔白なのだ、心配することはないよ」と。

紗綾:「エベントンさん……正直なところ、エベントンさんの身がとても心配です。可能ならばついて行って、法廷があるならば証言でもなんでも、と思うのですが」

マジカルイワシ:(神殿に力をつけられるのは困るが…ここでこれ以上俺ができることは……)

ロット:「正直なところ、納得しかねますね」

GM:では法廷の話。「主立っては、神聖帝国を僭称するヴァンスター国との密通、そして国家転覆の容疑。証拠は多くある、その吟味がなされることでしょうな」

ロット:「バトル・おズボンさん、戦闘前の話を聞くに、僕たちのことを不安要素とみなしていたようですが」

GM:誰だよおズボンさん。

ロット:「その対応として僕たちを支配下に置きたいということですよね? こう力尽くで押さえつけて解決できるとでも?」

GM:あー。「君たちの素性については私が明らかにし、王都へ伝えることになりますな。奸臣シュペンガーに利用されている無辜の冒険者かもしれませぬ」つまり、自分の手駒になるなら良いように言ってやるぞってことですよ。

マジカルイワシ:「奸臣とこの場で言い切るのは思い切りが良いじゃないか」

ロット:「疑わしきは罰する、って奴ですかね」

紗綾:ログレスについて行くのもいいんだけど、イワシとカマキリがなあ。

GM:「シュペンガー伯に関しては、嫌疑を晴らすため法廷に立って頂く。君たちに関しては、私がルネス伯代行として、その心根を見極めさせてもらうことになりますな」

カイン:「そもそも、我々の管轄は神殿です。ご存じありませんでしたか」

マジカルイワシ:「良いように扱われるのがオチだろうな」

紗綾:ルネスの民とエベントンさんを秤にかけてる。

カイン:「剣を振るしか能の無い頭ですから、オズボーン卿が致命的な世間知らずか、ルネスや我々を支配下に置きたいか、としか解釈できませんね」

GM:じゃあ神殿の人としてベアトリスさん。「……国の決定に対して、私達ができることは限られているのです。皆さんが不当に扱われないよう、私が見届けられるよう、こうして同行しております。それが、今のエルーラン大聖堂ができる精一杯です」

紗綾:「とりあえず、なんの通達もなく、武力で攻め込んで脅すような真似をしてる時点で、あなた方を信用することはかけらもできないのですが。しかも、無辜のルネスの民まで人質にとるような真似をするなどと、まさか高潔であろう王の勅令を持つ者のやり方などとは思いたくはないのですが」

GM:「信用する、しないを決めるのは我々であり、君たちではない。シュペンガー伯、これ以上は話し合いの場を設けて頂きたいのですが?」

紗綾:他国、巻き込めないかなぁ。話し合いの場、第三者ほしいんだけど。どこだよ。

クラゲカマキリ:(参ったな。このような議論で勝つ方法が分からない。今まで戦いのことしか考えてなかったからな)

紗綾:「本当にこのようなことをして、王の権威や高潔さ、それらを守れるのですか?」

GM:「王のお考えに浅慮な口を出すものではありませんな。まずは、伯の居宅をお借りして今後の打ち合わせを設けたい。円卓の騎士団については街への駐屯を許可いただけますかな?」

紗綾:「私は王の発言にその口を出したいのではないです。あなたがたのその行動に、民すら省みない行ないに信を置けないのです。王を貶めてるのはあなた方なのではないんですか?」

GM:うおお、紗綾ちゃんが凄く頑張ってる。

ロット:「後者については、恐らくご存知の通りルネスは武器等の持ち込みが禁じられているのでそれを守っては欲しいですけども……前者についてはどうでしょう、エベントンさん?」

マジカルイワシ:「あそこの女をたたき切れば解決だぞ」(クラゲに囁く)

クラゲカマキリ:「なんと! それはまことか! よし!」(囁く)

マジカルイワシ:(このおっさんはどうなろうがどうでもいいが……なんとかしてあのアマの鼻を明かしてやりたい…)

GM:君たち。んで、エベントンさんね。「こうして軍を動かしておる以上、奴らに譲る気はあるまいよ。ワシが出向くのは仕方のないことだ」って。

紗綾:武器持ったままこいつら入れたら温泉の妖精が10Dの貫通ダメージ入れ続けてくれないかな。

GM:そういえば前のシナリオでそんな妖精いましたね。

ロット:「まずは落ち着いた場所、おズボンさんの提案したエベントンさんの家での打ち合わせをするのは大事だと思うんです。このままだと平行線な気もしますし」

GM:エベントンさんは、「何、ログレスとて話の分からぬ者ばかりではない。こやつも、ルネスを悪くしようとはせんだろう」って。「オズボーン、貴様のことは何一つ信じられんが、円卓の騎士団の名誉は信じよう。町の者への狼藉があれば、決して許さんぞ」とは言うけど。

紗綾:「正直なところ、このような手段を取った人たちに連行されること自体に懸念を覚えるんですが……いいんですか、エベントンさん」

GM:「それは王の手たる円卓の騎士団への侮辱でありますかな」「伯、お止めください」隊長はこういう使われ方は嫌みたいですね。

紗綾:王でも王の騎士団でもなくお前が信用できないんだよってのがきれいに耳に入ってない辺り、いい耳してますねオズボーンさん。

GM:で、街への駐留については「街の者が不安がっておる。まずは、入れるしかないだろう」と、エベントンさんも流石に。

カイン:「(小声)祖、今とても円卓の騎士が円卓の騎士らしいですね。今までで一番昔に近いでしょう?」

GM:カイン……w


 カインは以前のシナリオでアロンダイトに会った。その際に彼は、風の時代の円卓の騎士が、乱心した王の命令を違えることができずに、忠誠心故に大きな過ちを犯してしまったことを知った。

 そして、祖ヴェインが王に叛いてでも正義を貫こうとしたのだということも。


マジカルイワシ:「正式な沙汰が下るまで、俺達が離れず護衛する事は認めてもらうぞ」

GM:ではシーンを変えます。ドロップ品ロールとエネミー識別してもいいよ。


 イワシと紗綾がエネミー識別に成功。オリジナルエネミー「エルーラン円卓騎士」AとBだった。ELは16。今回の戦闘で見せた能力の他に、《集団戦適応》:3を持っていることがわかる。

 ミドルフェイズ1はこれにて終了となった。

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