第3話 戦闘と確認
早足で学校を早退すると近所のアニメショップに到着した。
このアニメショップは朝からやっているのでアニヲタにとっては非常にありがたいのだ。
店内に入ると有名な魔法少女のop流れている。
懐かしいなこの曲、中学の時に聞いてた気がする。
その音楽を聴きながらアニメのブースコーナーに到着するとお目当てのBlu-raybox
を探し始める。
「ありがとうございました」
「はい、ありがとうございます」
お目当てのBlu-rayboxを購入し、店を出る。
この後は一人暮らしの家でBlu-rayを見ながらカップラーメンと炭酸を飲み食いでもしますか。
そんなことを考えながら帰り道の途中にあるコンビニに向かって歩き出そうとした瞬間、俺の背中に硬いものが当てられた。その際、カチャっと金属音のようなものがなっていたので多分これは
「動くな、動いたら撃つ」
予想通り、拳銃だ。
「目的はなんだ」
大人しく両手を上げながら言うと
「、、、、貴様には関係のないことだ。大人しく私についてきてもらおうか」
何の間だよ。
大人しくついて来いって言ってついてくる奴なんていないだろ、たぶん。
俺は一回、深く呼吸をする。
「悪いけど、この後はアニメ見ながらゆっくりとカップ麺食べるって言う予定があるから遠慮しておくよ」
「・・・・お前この状況がわかってないよう──」
「うるせぇんだよ、お前」
そういった瞬間に体を右側に捻りながら銃身を右手で掴んでそのまま振り向く。
そうすると簡単に銃が取れた。
振り向く途中でゴキって鈍い音がなった。
さっきまで俺に銃を向けていた相手は右手の人差し指を押さえている。
銃身からグリップ持ち替え、マガジンを抜いてスライドを外す。
「あのね、銃っていうのは便利な武器だけどさゼロ距離戦闘に関しては素人相手なら勝てるけど”プロとの戦闘”に関しては全く意味がないぜ」
そういって銃を落とし、そのまま相手の胸倉をつかむ。
「さて、誰に頼まれたのかじっくりとはなしてもらおうか」
「その必要ありません、弘人」
胸倉を掴んだ瞬間に後ろから声がした。
ゆっくりと振り返ると中学の制服を着ている一人の少女が無表情で立っていた。
「お久しぶりです、弘人」
「確かに久しぶりだな、なんでこんなところにいるんだ?
とりあえず、胸倉を掴んでいた手を離した
「それで、なんで尋問が必要ないんだ?結菜」
「はい、それについては」
「それについては私が説明しよう、弘人」
結菜の話を遮りながら一人の女性が結菜の隣に立つ。
俺はその人を見た瞬間、目を見開いた。
「あ、姐さん!?なんでこんなところに!?」
この人と結菜は昔の仕事で一緒に働いていた仕事仲間だ。
「まぁそんな慌てるなよ弘人。てかお前随分と身長伸びたな、私よりデカくなりやがってこの野郎」
姐さんは俺に近づくと頭を犬みたいにわしゃわしゃと撫でてくる。
「ちょ、やめてくださいよ。もう子供じゃないんですから頭をわしゃわしゃしないでください、セクハラですよ!」
「おぉ、何だとこの野郎!私にとってお前は一生子供なんだよ!」
「隊長、そろそろ本題に入りましょう」
結菜が静かな声で止めに入る。
さすが俺の年下、姐さんよりも立派な大人だ。
「お、そうだな。弘人、簡単言うとなお前を試したんだ。」
「試した?なんのために?」
俺の問いに姐さんはおもむろに懐から煙草を取り出すと火をつけてゆっくりと吸い始める。
ふ~~と長い煙を吐き終えると煙草を俺に突き付けて
「お前の中にまだ戦える力があるのかないのかの確認だよ、弘人」
その言葉が俺の頭に突き刺さった。
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